2023-01-01から1年間の記事一覧
野山の雪が溶け出す2、3月、草木は、みな目覚めて、子孫を残す生命活動に入る。スギ、ヒノキ、ヒバ、マツなどの樹木は、ところ構わず、ぼう大な数の胞子を空中に撒き散らし、カモガヤ、ナギナタガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの雑草も、われ先にと争って花粉をば…
人は誰でも40代に入ると、一本、また1本と、白い髪の毛 (grey hairs)が目立つようになる。だから、白髪染め、染毛剤の需要が絶えることはない。 では、なぜ、年をとると髪の毛が白くなるのか。 「NYU Grossman School of Medicine (New York大学医学研究科)…
遅まきながら、ようやく、世界の一部の国はプラスチック汚染対策に乗り出した。札幌で開催されたG7(経済主要 7ケ国)による「Minister’s Meenting on Climate, Energy and Environment (気候、エネルギー、環境相会合)[ 4月15− 16日]」において、2040年までに「…
辺り一面が黄色の一色で染め上げられた「菜の花畑」、はたまた、遠くの山懐まで緑の海原のように広がった「麦畑」。風が吹くと、菜の花や麦は、まるで波のごとく揺れ動いていた。 と、突然、その茂みの中から「ヒバリ」が飛び出し、空に向かってグングン昇っ…
「他人がどう言おうが、思おうが、俺さまは俺さま」と、突っ張って生きる輩(やから)もいるが、「ひとにどう思われるのか」と心配で人前に出られなくなり、 ・workplace:職場 ・relationship:人間関係 ・everyday situations(shopping or holiday):日常生…
はるか昔のこと、遠いギリシャの地に、こんな話があったという。 難破して海岸に打ち上げられた男が、やがて、意識を取り戻すと、海を罵(ののし)った。 『なんて、むごいことをする海だ。穏やかな海原(うなばら)に人を誘い、船を漕ぎ出させておいて、怒涛(ど…
Mr Kevin Darmody (ケビン・ダーモディ)は65歳だった。釣り人としての経験が豊富で、「Cape York (ヨーク半島)」の小さな町「Laura (ローラ)」の住人。そして、パブのマネジャーとして、地元ではよく知られた人物だった。その Mr Darmodyの姿が最後に確認され…
1.Introduction:はじめに 人の心は、覆い隠そうとしても、つい、顔の表情 (facial expressions)やしぐさ・態度(gestures)に現われてしまうもの。けれども、「しぐさ」は、相手に自分の気持ちを伝えるために、なくてはならないものでもある。 ただし、卑劣…
哺乳類 (Marmal)霊長目 (Oder Preimates)の中でも、しっぽがとれた「ヒト科 (Family Hominidae)」は、しっぽがついたままの「オナガザル科 (Family Cercopithecidae)」とは完全に区別される。 さて、類人猿 (Ape)すなわちヒト上科 (Superfamily Hominidae)の…
「レギュラー・エクササイズ (regular exercise)」とは、ずいぶんとあいまいで、わかりにくい言葉だ。そもそも英語の「regular」にはいろいろな意味がある。しかし、ここでは「habitual routine (毎日、欠かすことのない)」の意だ。つまり、朝、ベッドから起…
タイムマシンが故障し、宇宙を旅していた Gulliver Jr (ガリバー・ジュニア)は、誤ってP惑星の北極付近に降り立った。そこで目にしたもの。それは、あまりの寒さに頭が凍りついた 2本足の生物の国だった。どの生物も自分で考えることができず、ほとんど気が変…
石(いわ)ばしる 垂水(たるみ)の上の さ蕨(わらび)の 萌え出(い)づる春に なりにけるかも [ 万葉集 巻八 春の雑歌 ] 今からおよそ1,300年前、飛鳥の地で育った「志貴皇子(しきのみこ) [668- 716]」は、春の到来で野山が色めく景色を、このように歌に詠んで愛…
4月9日は「Easter (イースター)」だった。「The Resurrection of Chist (キリストの復活)」を祝う大切な日だ。この日、各家庭では、きれいに色付けしたタマゴをテーブルの上に飾り、「Easter Bunny」を添えて、復活祭パーテイが開かれる。 では、なぜ、イース…
地球温暖化が進んで、この100年の間に Irelandの年平均気温は、約 1℃上昇した。その結果、これまで、いつもの場所でいつものように生きてきた植物は、もっと南の暖かい地域で生きていた植物によって北へ北へと追いやられ、植生分布は大きく変わった。 また、…
朝食を抜くと、人間のからだはどうなるか。 「Icahn School of Medicine at Mount Sinai( マウントン・サイナイ医科大学)」「The Cardovascular Research Institute (心血管疾患研究所)」の Dr Filip Swirskiらの研究グループは、マウスを使った動物実験に基…
古代ローマ人は戦いに明け暮れた。当時のローマの旧暦は「Martius Mensis」で始まった。かれらは、戦いの神「Martius (マルティウス)」を称え、その軍神の名を一年のはじめの月「マルティウス月」としたのだ。それが、英語の「March (3月)」の語源。 ところ…
地球の磁場にN極とS極があり、電流の流れにもプラス(+)とマイナス(−)の電極があるように、この世には相反する 2つが同時に存在する。 ・virtue vs vice:善と悪 ・heaven vs hell:天国と地獄 ・holy vs valgar:聖と俗 ・light vs darkness:光と闇(やみ) …
今は、道ばたや駅前に乗り捨てられている自転車。しかし、それさえ、庶民の暮らしが貧しくて、おいそれと買えない時代があった。 そして時が過ぎた。 ほとんどの家庭で複数のクルマを購入し、子どもの送り迎えや近くのスーパーで買い物をするときでさえ、ク…
想像を絶する この広い宇宙空間に、「銀河系 (The Galaxy)」が浮かぶ。それは直径約10万光年の渦巻き星雲だ。その星の集団の中で、太陽のように核融反応を起こして光り輝く恒星 (stars)の数は数千臆 (1- 5× 10の11乗)。「星の数ほど」とは、数え切れないほど…
野山の草花は秋に枯れて、春に芽を出し、森のチップマックやクマも晩秋に冬眠(hibernation)に入り、春になると再び地上に姿を現わす。 なにしろ、冬は気温が下がって生息環境が極端に悪化する。地上の生物は、なんとか、厳しい冬を切り抜けようと進化してき…
健康で、丈夫なからださえあれば、薬も医者もいらない。そのためには、きちんと食べて、骨身を惜しまず体を動かして、よく眠ることだ。 さて、USは「Beth Israel Deaconess Medical Centre (ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター)」の Dr Frank Qianら…
この時期、いかに勇者と言えど、冷たい大西洋を泳いで渡り切るのは大変なことだ。しかし、ヘトヘトに疲れながらも、それをやってのけた者がいる。その名は「loggerhead turtle」。 今年の2月中旬のある日のことだ。Mayo (メイヨー)に住む Mr Cormac de Rost…
比較的安価で、調理せずにすぐに食べられるため、市場に大量に出回っている食品がある。ハム・ソーセージにベーコン・サラミだ。日本では贈答品として人気の高い商品でもある。その肉の加工食品に、ペプシ・コーラ、ポテトチップス、ドーナッツ、カップヌードル…
「アルホザーマ・アルバリィョ ( الخزامى البري) [ alkhuzamaa albariyu] 」とは「Arabic (アラビア語)」で「wild lavender (野生のラベンダー)」のこと。 さて、日頃は無味乾燥の何もない砂漠の一面が、この紫の花で覆われて話題になっている。正確な植物名…
オオヤマネコ (Eurasian lynx)の「lynx」はギリシャ語「lugx」に由来し、光 (light)と鋭い眼光を意味する。その母音を含まない動物名も珍しい。 このネコ科の獰猛な大型肉食動物は、かって、ユーラシア大陸一帯の森に生息し、シベリアにチベット高原、それど…
1.Coffee and Caffeine:コーヒーとカフェイン 喫茶店で一杯のコーヒーを注文する際に、エスプレッソ、カフェラテ、アメリカンのどれにしようかと、その選択に迷うことがある。 しかし、どれにしても、コーヒーには覚醒作用のある「精神刺激剤 (stimulant)…
どうにも、今いち、気分が乗らない。これは寒い冬の気候のせいか。それに、今朝はパートナーと喧嘩してしまった。会社の仕事もうまくいっていない。 こんなときに限って、弱り目にたたりめ、泣きっ面にハチ。不愉快なことが次から次へと起こるもの。しまいに…
雲一つない満月の夜は、キラキラと星がこぼれ、林の木立や草むらさえも月の光に照らされる。そんなとき、子どもたちは月を見上げて、ウサギが餅つきしているのは、どの辺か。あそこか、ここかと、その姿を探し求めたものだ。 科学がそんな情景に入り込んでは…
かって「エコノミークラス症候群 (economu class syndrome)」がマスコミの話題をさらったことがあった。狭いエコノミークラスの座席で長時間じっと座り続けると、脚に流れる血液の巡りが悪くなって、脚がむくんでしまう症状だ。最悪のばあい、血液中に血液の…
人間の脳の奥の視床下部に、視交叉上核 (suprachiasmatic nucleus)と呼ばれる神経細胞群がある。ここが体内時計(概日リズム)の役目を担っている領域だ。体内時計のサイクルは約24時間。これよりも長めだと「夜型 (night owl)」になりやすく、短めだと「昼型 …