宇宙
平安の都(みやこ)びとは「ほうき星」と呼んだ。薄っすらと尾を引く「comet (彗星)」のことだ。しかし、古代ギリシア人は、その星の尾を髪の毛にたとえて、これを「kometes (long-haired)」、すなわち「長い髪の星」と呼んだ。 その「comet」といえば、1986年に…
「時間」、そして「空間」さえ、138億年前までは、なにも存在しなかった。それでは、それ以前に、なにがあったのか。それは、誰にもわからない。ある瞬間に突如として、ビッグバンが起こって宇宙が誕生したと言えるくらいだ。 その爆発から約37万年後、灼熱…
地球の磁場にN極とS極があり、電流の流れにもプラス(+)とマイナス(−)の電極があるように、この世には相反する 2つが同時に存在する。 ・virtue vs vice:善と悪 ・heaven vs hell:天国と地獄 ・holy vs valgar:聖と俗 ・light vs darkness:光と闇(やみ) …
想像を絶する この広い宇宙空間に、「銀河系 (The Galaxy)」が浮かぶ。それは直径約10万光年の渦巻き星雲だ。その星の集団の中で、太陽のように核融反応を起こして光り輝く恒星 (stars)の数は数千臆 (1- 5× 10の11乗)。「星の数ほど」とは、数え切れないほど…
雲一つない満月の夜は、キラキラと星がこぼれ、林の木立や草むらさえも月の光に照らされる。そんなとき、子どもたちは月を見上げて、ウサギが餅つきしているのは、どの辺か。あそこか、ここかと、その姿を探し求めたものだ。 科学がそんな情景に入り込んでは…
世界最大で最新の宇宙望遠鏡「The James Webb Space Telescope (ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)」がとらえた太陽系最大の第5惑星「Jupiter (木星)」の影像が公開された。 木星の両極は渦巻く靄(もや)の中にオーロラ (auroras)が輝き、さらに、地球をすっぽ…
USのアポロ計画(Aporo 11,12,17)で、月から地球に持ち帰った岩石、砂礫、粉塵、土壌コアなどの総量は約382kgにのぼる。その一部は研究に利用されたが、残りの大部分はこの約50年間、厳重に保管されてきた。 しかし、この度、Florida大学のAnna-Lisa Paul教授…
北方に住む一部のヒト族 (Homo)と同じように、嘘つきで貪欲、残酷で争い好きの獰猛な生物かどうかは別として、この宇宙には、人間の他にも知能の発達した生物がいると考えた方が自然だ。 ただし、生命体が存在するためには条件がある。地球のように、太陽(恒…
どこから来て、誰がそれを拾ったのかは、まったくの なぞ。ただ、とにかく、そのブラックダイヤモンドは、形も大きさも「驚くほど桁外れ (groundbreaking and amazing)」だった。 形は神秘の数字 5になぞらえて、5面体。ダイヤ職人が 3年の月日をかけて磨き…
Cartin大学の学生が、卒業論文を書くために電波望遠鏡の画像を解析していて、銀河系に奇妙な天体を発見する。地球からの距離は約4,000光年。明るく輝き、極めて強い磁場に囲まれて、強力なパルスを放っていた。 一般に、パルサーと呼ばれる中性子星は、超新星…
宇宙旅行は人類の長年の夢だった。今や、それも短時間に限られるが、億万長者だったら宇宙に行ける時代になった。しかし、その旅行が長時間に及んで、地球に帰還したとき、体はどうなっているのだろう。 宇宙に長期間滞在した宇宙飛行士 (astronauts)は、少…
銀河系 (Miky Way)から2,800万光年離れた渦巻星雲「Messier 51 galaxy」の中の連星(binary system)「M51-ULS-1」に、惑星(planet)とおぼしき天体を発見した。 これが確かであるとすれば、銀河系の外の星雲で見つかった惑星の第1号となる。 これまで発見され…
女性向けグラビア誌や一部の新聞、それに最近ではソーシャルメディアでも、星占い(asrology)を取り上げ、読者の根強い人気を誇っている。 しかし、結論から言って、科学的根拠 (evidence)に欠けたものであり、神社の「おみくじ」と同じたぐいに属すると見な…
小さな子どもまで知っている「Constellation of Orion (オリオン座)」は、夜空にひときわ目立つ星座の一つ。そのオリオンの左肩で、赤っぽく輝く星がある。一等星の「Betelgeuse (ベテルギウス)」だ。英語では「ビート ルジュース」と発音する。 星の「赤っぽ…
UFOすなわち「Unidentified Fying Objects (未確認飛行物体)」の目撃写真・情報のほとんどは、何かの見まちがいと、USの「The Pentagon (国防総省)は UFO説をはねのけ、UFOと呼ばずに、「Unidentified Aerial Phenomena (未確認大気現象)」とか「Unexplained A…
この宇宙 (cosmos)は、目に見えるもの (visible )20% と見えないもの (invisible)80%で構成されている。目に見えないため直接観測できないが、質量があり、宇宙に充満している。それが正体不明の「dark matter (ダークマター、暗黒物質)」。 その存在あるいは…
地球の成層圏に存在するオゾン層。この薄い層は、太陽から放射される有害な紫外線を吸収するバリアだ。 ところが、冷蔵庫が世界中に普及し始めた1970年代以降、このオゾン層の破壊が急速に進んで、上空の一部に空白地帯「オゾン・ホール」が観測されるように…
「欧州宇宙機関 ESA (The European Space Agency)」が2016年に打ち上げた火星探査機「Exsomars Trace Gas Orbiter」は、2017年に火星の衛星軌道に突入し、現在、火星の大気・土壌成分、地形の調査を順調に進めている。 この度、その探査機に搭載された高解像…
時刻が日の出の時間に近づくと、ほのかに暗闇が薄れて「twilight (あけぼの)」となり、やがて、東の空が白み始め、小鳥の「チッチ、チッチ」とさえずり始める頃は「dawn (朝ぼらけ)」。さらに、東の空が薄っすらと赤みを帯びて、その光の濃さが徐々に増しな…
人類が共同社会を形成するようになると、季節の変化に応じて、狩猟民族、農耕民族の別にかかわらず、一緒に作業、労働する必要性が生まれた。 このため、古代エジプト王朝や、古代インカ帝国などは、「太陽の運行」を正確に見極めて、種まきや穀物の収穫の時…
海岸、潟・湖に面した小高い山に登ると、その頂上には、今でも古い石灯籠を目にすることがある。かつて漁師だった人に話を聞くと、昔は、夜になると、その石灯籠に灯りがともり、漁船を操る漁師は大いに助かったものだという。 それほど、昔の夜は暗く、小さ…
大英博物館の正面の通りに、電話ボックスがあった。同じような青いボックスが、BBCのSF-TVドラマ「Dr WHO」に登場する。ただし、それは一見、電話ボックスに見えても、ターディス「次元超越時空移動装置 (Time and Relative Dimension in Space)」と呼ばれる…
浜辺に立つと、海は広い。夜空を見上げると、宇宙はもっと広い。けれども、海が広いから、空が広いからと言って、際限なくゴミを捨てていると、そのうち、海も空もゴミ(junk)だらけになってしまう。 これは「space junk (宇宙ゴミ)」の話題。現在、地球のは…
この季節、明け方近くになると、東南の、窓から見える空の高さで、ひときわ美しく輝くのが「明けの明星」すなわち金星(Venus)。太陽系にあって、水星と地球の間の軌道を周回する惑星だ。 なんと、この金星で、人類が長い間探し求めてきた「extraterrestrial l…
大質量星 (massive stars)は、その終焉を迎えると、青く輝いて壮絶な大爆発を起こす。いわゆる「超新星爆発 (supernova explosion)」だ。これが、天文学の常識だった。 ところが、その定説を覆(くつがえ)す事象が観測された。 問題の星は、地球から7,500万光…
北半球でオーロラ (aurora)を見るためには、決死の覚悟で、高緯度の Scotlandか Canadaに出かける必要がある。夜空いっぱいに揺らめく光のカーテンは、さぞかし、すばらしい眺めに違いない。 さて、大気中の酸素分子が、太陽から放出される荷電粒子によって…
空気が汚れ、湖沼に河川、それに、世界のどの海も汚れに汚れて、森林が消え、多くの野生生物とともに自然が消えた。今後、世界はコロナウイルスの他にも、第2、第3のコロナあるいは新種のウイルスに襲われる可能性が十分にある。 200−300年後の地球が、今より…
初期原人の進化の過程で、ホモ・サピエンスとは違った道をたどった「ネアンデルタール人 (Neanderthals)」。現生人類 (modern humans)よりも骨格が発達し、遠型動物の狩りの技術にたけ、火を巧みに操った。仲間が死ぬと、その死体を丁重に地下に埋葬したとい…
宇宙、それも太陽系を含む「MilkyWay (銀河)」の中心部には、「Sagittariun A*」のような「supermassive black holes (超大質量ブラックホール)」が複数存在する。しかし、実は、ブラックホールと言っても、大きさが色々あり、中でも「mid-sized, intermedia…
宇宙は広い。それに不思議がいっぱいだ。人類が、この500万年あるいは700万年の間に、少しばかり賢(かしこ)くなったとは言え、宇宙の数々の不思議・謎など説明できるものではない。 地球から「うお座」の方角の、約640光年の彼方に、恒星「Wasp-76」がある。…