ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

花粉症とダニ・アレルギー:その、しつこい症状を軽減するコツ! (RTE-News, Apr 25, 2023)

Hay Fever Season on Today with Claire Byrne

 野山の雪が溶け出す2、3月、草木は、みな目覚めて、子孫を残す生命活動に入る。スギ、ヒノキ、ヒバ、マツなどの樹木は、ところ構わず、ぼう大な数の胞子を空中に撒き散らし、カモガヤ、ナギナタガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの雑草も、われ先にと争って花粉をばら撒くから、たまったものではない。本来、新鮮なはずの春一番の空気も、極小の無数の花粉で汚れて、人間の鼻腔、気道を痛めつける。

 

 『我が身を抓(つね)って、人の痛さを知れ (松葉幹東井編:譬喩尽(たとえづくし)巻二、1786 )』とは、よく言ったものだ。しかし、世の中には、そもそも、「痛みなど感じない人」もいるから、ことはやっかいだ。

 とくに、花粉症のつらさも、他人の痛みも知らない無責任な医者に、花粉症の診断をまかせたら、結果が大変なことになるのは、目に見えている。

 

 さて、花粉症 (hay feber)の一般的な原因は、次の 3種。

 

・Tree pollen:樹木の花粉

・Weed pollen:雑草の花粉

・Grass pollen:グラス(牧草)の花粉 (オオアワガエリ、ナガハグサなど)

 

 これらの植物 (主に裸子植物とイネ科植物)は、種類によって花粉を撒き散らす時期が、それぞれ、わずかに違うものもあれば、重なるものもあるため、結局、花粉症は、2月から10月に至るまでずっと続くことになる。これは、花粉症に苦しむ人にとって、悪夢そのものだ。まさに「わらにもすがりたい」気持ちになるのは必定。

 そこで、「University College Dublin (ダブリン大学)」の Marcus Butler教授は、花粉症の症状を少しでも和らげるためにと、その秘訣 (tips)を以下にまとめた。

 

・洗濯物を屋外に干したり、庭で草刈りをするときは、密閉型のマスクをして花粉を吸わないようにし、また、花粉が屋内に入らないようにすること。

 

・症状がひどいときは、市販の「antihistamines (抗ヒスタミン剤)」が効果的。ただし、他の薬と一緒に服用する際は、ダブル効果に注意。 (薬局のアドバイスを参考)

 

・副鼻腔 (sinus)が腫れた人には、穏やかに効く「nasal steroid (鼻腔ステロイド剤)」が有効

・花粉アレルギー用のスプレー、点鼻薬を使用する前に、「OTC saline products (市販の生理食塩水)」で、鼻腔 (nasal passage)を十分に洗浄すること。

 

・それでも、症状が改善しないときは、専門医に相談する。

 

・なお、就寝前にシャワーを浴びて、ベッドに花粉を持ち込まないようにすること。

 

 これらの対策をすべて実行しても、症状が改善せず、また、年間をとおして、花粉症の症状が続くようであれば、それは花粉とは、まったく無関係な「perennial rhinists (通年性鼻炎)」である可能性が高い。

 

 考えられる主な原因としては

 

・house dust-mite1:イエダニ

・mold:カビ

 

 カビもダニも小さくて目に見えないが、どちらもしつこい人間の敵だ。そんな敵には、次の対策が有効だ。

 

・寝室の枕、布団、マットレスに「anti-allergy covers (防ダニカバー)」をつけて、ダニを寄せ付けないようにする。

 

・家計のやりくりがつくなら、一週間に一度、設定温度を60℃にした乾燥機で寝具を十分に乾燥させ、ダニを追い出す。

 

・家計 (household budget)のやりくりがつくなら、一週間に一度、乾燥機の設定温度を60℃に設定し、ベッドを十分に乾燥させて、ダニを追い出す。

 

・イエダニは、ぬいぐるみ (stuffed toys)にも棲み着いているもの。これを熱湯で洗浄できないときは、冷凍庫に入れる。24時間後に取り出して解凍してから使用する。

 

・床にカーペットを敷いている家庭では、「HEPA filter (高性能フィルター)」付き掃除機をかけてダニを取り除く。

 

・それでも、アレルギー症状が続いたら、床にはカーペットを敷かないことにする。

 

おわりに:『我が身を抓(つね)って、人の痛さを知れ』。この「ことわざ」は中国にあらず大和の生まれだ。国内でも、その「生まれ」を知らない人は多い。一方で、世界には、他国(他民族)をイジメ、脅(おど)し、侵略する国は少なくない。それらの国では、『我が身を抓(つね)って』の大事な格言が存在せず、たとえ類似した格言があったとしても、指導者は、その内容を十分に理解できていないからに違いない。

     (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie