健康・医療
たいていの人は、毎日7-8時間は眠る。一生の累計睡眠時間はおよそ26-29年に及ぶ。なぜ、人間は、こうも眠るのか。そもそも、なぜ眠る必要があるのか。それに、いったい、眠りとはどういうものなのか。 これらの疑問を解明するために、ギリシャ時代からさまざ…
むやみに食べて、むやみに太っては、からだに良いはずがない。けれども、いったん体重が増えだすと、コントロールすることはなかなか難しい。そんなとき、だれでも減量の薬はないかと考える。 運良く、そんな薬があることはある。その一つが「Mounjaro (マゥ…
木材の香り成分は「phytoncide (フィトンチッド)」。Garcia教授がスペインの とある病院の地下を歩いていて、まったく偶然に、その病院のメンテナンスルームに入ってしまった。そこは真新しい木材の香りが充満していた。 その香り成分が鼻腔の「olfactory mu…
どうして、こうも、冬は、ねむくて眠くてたまらないのだろう。それに、朝の起床がつらい。職場や学校に着いても、まだ眠い。やっぱり、人間もクマと同じように「hibernation (冬眠)」が必要なのだろうか。 Berlinの「St Hedwig Hosptal’s Clinic of Sleep &…
木(こ)の葉が風に舞う 爽やかな秋 (crisp autumn)。一年中でもっとも過ごしやすい季節だ。 ところが、地球温暖化のせいで、これまでの秋のようすが違ってきた。10月、11月になっても夏の暑さが続いたり、大雨、嵐がひっきりなしに押し寄せるようになった。植…
ガン (cancers)が、暗闇に潜(ひそ)んで銃口を向ける冷血な暗殺者なら、心臓疾患(heart diseases)は、さしずめ、無慈悲にも、不特定多数に向けて悪魔によって放たれた殺し屋・刺客だ。死因別でみると、日本では、ガンに次いで多い病気だ。年間およそ 20万人 (2…
今さら言うまでもないことだが、中国武漢から世界中に広まったCovid (新型コロナ感染症) は、恐ろしい病気だ。医者によって回復したと判断され、たとえ、退院しても、多くの感染者が後遺症に悩まされている。 そこで、Oxford大学と Leicester大学の共同研究…
湖面を覆うほどアオコが大量発生すると、生態系のバランスが崩れて、水中の水草や魚が死滅し、湖は悪臭を放つようになる。このような状態に陥っては、少しぐらいアオコをすくい取ったところで、どうにもなるものではない。 アオコ対策には、アオコの特徴と発…
甘さは砂糖の200倍で、カロリーゼロ。このため、 ・Diet Coke, Coke Zero, Pepsi Max, 7 UP Free などのダイエット飲料、チューインガム、一部のヨーグルトをはじめ、約6,000種にのぼる食品に使用されている甘味料。それが人工甘味料「Aspartame (アスパティ…
梅雨(つゆ)が明けると、真夏の太陽の季節だ。強烈な直射日光は、熱くて裸足(はだし)で歩けないほど、砂浜を照らす。 ほどよく日焼けして活気に満ちた表情は、眠たげな青白い陰気な顔に比べて、誰の目にも健康そうに見える。けれども、忘れてならないのは、軽…
1.Jellyfish in Ireland:Irelandの毒クラゲ 地図を広げると、Irelandの首都「Dublin (ダブリン)」は北緯53度にあって、札幌(北緯43度)よりも遥かに北に位置し、Irelandも日本と同じく海で囲まれた島国だ。そんな高緯度では、熱帯海域で繁殖するクラゲなど…
「自分に限って、そんなはずがない」、「おれは、だいじょうぶだ」と、たかを括って(undiagnosed)いると、突然、くしゃみに咳がとまらなくなって、集中力が落ち、試験や仕事で思わぬミスをしてしまう。これが「hay fever (花粉症)」だ。花粉症は、なにも春先…
「どうも、近頃、食が進まない。痩せてきた、お腹が痛い。」などと心配になって、病院で診察を受けると、あれこれと検査に回された上、CTsキャンだバイオプシー(biopsy)だと騒がれ、後日の検査の予約まで迫られる。 ところが、米国 Galleri (ガレリィ)社が開…
中国武漢で発生した新型コロナウイルス (Covid-19)は、まるで宇宙からのインベーダー(space invaders)か、中国の秘密化学兵器 (secret chemical weapons)のように、次々に地球上のヒト属 (Homo)を襲っては、世界中の人々を震撼させた。 これまで、地球上の人…
カナディアン・ロッキーの頂きに立って、眼下に広がる壮大な景色を眺めていると、「そんなにあくせくせずとも、時間はたっぷりある」との気持ちが胸にこみ上げてくる。 しかし、いざ、都会に戻ると、そうも言ってはおれない。第一、バス・電車、飛行機だって、…
人は誰でも40代に入ると、一本、また1本と、白い髪の毛 (grey hairs)が目立つようになる。だから、白髪染め、染毛剤の需要が絶えることはない。 では、なぜ、年をとると髪の毛が白くなるのか。 「NYU Grossman School of Medicine (New York大学医学研究科)…
今は、道ばたや駅前に乗り捨てられている自転車。しかし、それさえ、庶民の暮らしが貧しくて、おいそれと買えない時代があった。 そして時が過ぎた。 ほとんどの家庭で複数のクルマを購入し、子どもの送り迎えや近くのスーパーで買い物をするときでさえ、ク…
想像を絶する この広い宇宙空間に、「銀河系 (The Galaxy)」が浮かぶ。それは直径約10万光年の渦巻き星雲だ。その星の集団の中で、太陽のように核融反応を起こして光り輝く恒星 (stars)の数は数千臆 (1- 5× 10の11乗)。「星の数ほど」とは、数え切れないほど…
健康で、丈夫なからださえあれば、薬も医者もいらない。そのためには、きちんと食べて、骨身を惜しまず体を動かして、よく眠ることだ。 さて、USは「Beth Israel Deaconess Medical Centre (ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター)」の Dr Frank Qianら…
比較的安価で、調理せずにすぐに食べられるため、市場に大量に出回っている食品がある。ハム・ソーセージにベーコン・サラミだ。日本では贈答品として人気の高い商品でもある。その肉の加工食品に、ペプシ・コーラ、ポテトチップス、ドーナッツ、カップヌードル…
かって「エコノミークラス症候群 (economu class syndrome)」がマスコミの話題をさらったことがあった。狭いエコノミークラスの座席で長時間じっと座り続けると、脚に流れる血液の巡りが悪くなって、脚がむくんでしまう症状だ。最悪のばあい、血液中に血液の…
はじめて鉄砲を種子島に持ち込んだのは Portuguese。1543年のことだ。やがて、その鉄砲が戦国時代の戦(いくさ)のあり方を大きく変えることになる。 それから16年後の1559年の Portuguese。今度はヨーロッパにはじめて茶の葉を持ち込んだ。そのときの名称は「…
肉体が余りにも悲惨で、おぞましいダメージを受けることから、日頃、ほとんど誰もが目をそむけている病気、それがガン (cancers)だ。その治療法としては、ごく一般的な薬物(化学)治療、放射線治療、外科手術の他に、近年は ・遺伝子治療 ・(光)免疫治療 ・粒…
その昔、貧しい村々では、医者にも生薬屋にも頼ることなどできず、けが人や病人が出ると、村に住む物知りの老人や寺の和尚のもとに駆けつけて、手当を請い願った。その手当と言っても、ほとんどが薬草を用いるか、おまじない、あるいは神仏の加護にすがる儀…
人類が作りだしたPFAS (有機フッ素化合物)とは「poly-and perfluoralkyl substances (ポリフルオロアルキル物質)の略称。その種類は約12,000種以上とされる。いずれも、「forever chemiclas (永遠に不滅の化学物質)」と呼ばれるほど したたかで、自然界では分…
DNAに突然変異 (mutations)が起こると、正常な体細胞が崩壊し、制御不能なまでに、その異常な腫瘍細胞が分裂・増殖を繰り返すようになる。これがガンの正体。 これまで、ガンは発生する身体の部位、腫瘍細胞のタイプによって分類され、治療が進められてきた。…
Covid-19感染の死亡者数は、「Our World in Data」によると、620万人 (2022/4/17現在)。累計感染者数は 5.05億人。 しかし、この数値は、本当に正しいものだろうか。 Washington大学の「The Covid excess motarity team (コロナ感染の超過死亡率調査チーム)」…
漢字の「鬱(うつ)」は、ジメジメとした湿気のこもる暗い林の中に、ひとり閉じ込められ、常に死の恐怖に脅かされている心理状態を表わす。英語の「depression (うつ)」とて、押しつぶされ (press down)そうになっている心の状態を文字にしたものだ。 この「う…
哺乳動物は、この世に生まれると、細胞分裂を繰り返して成長する。しかし、やがて、その分裂回数がヒト体細胞においては約50回 (Hayclick limit [ヘイクリック限界])に達すると、老化 (ageing)が始まる。 ところが、「The Wellcome Sanger Institute (ウェル…
クローン羊がこの世に現われたのは、今から26年前の1996年7月のことだ。Edinburgh大学の「Roslin Insitute (ロスリン研究所)」が、メスの羊の乳腺細胞 (mammry gland cells)を卵子に移植した胚細胞 (embryo)からクローン羊「Dolly (ドーリー)」を世界ではじ…