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心臓発作、脳卒中、心不全:よく歩く人は、その発症リスクが低い! (RTE-News, Mar 2, 2023)

The study of people aged 70 or older also indicates that walking an additional 500 steps per day, or an additional quarter mile of walking, was associated with a 14% lower risk of heart disease, stroke or heart failure (Stock image)

 今は、道ばたや駅前に乗り捨てられている自転車。しかし、それさえ、庶民の暮らしが貧しくて、おいそれと買えない時代があった。

 そして時が過ぎた。

 

 ほとんどの家庭で複数のクルマを購入し、子どもの送り迎えや近くのスーパーで買い物をするときでさえ、クルマを動かすようになると、歩くのが億劫と感じ始めた。健康的な歩きかたも忘れてしまった。

 

 さて、Alabama大学で疫学 (epidemology)を専門とする Dr Erin Dooleyらの研究グループが、「The American Heart Association’s Epidmiology, Prvention, Lifestyle & Cardiometabolic Health Scientificc Sessions 2023」で発表した研究結果は衝撃的だった。なんと、人は歩かないと心臓が弱り、「cardivascular diseases (心血管疾患)」のリスクが高くなるというのだ。 

 

 Dr Dooleyらは、研究に協力してくれた被験者452人 (70歳以上: 平均年齢75歳)全員に、「加速度計 (accelerometer device)」をつけてもらい、3年半にわたって各人の一日の歩数(歩速・歩行距離も)を記録し、その結果から被験者を 2つのグループに分けて健康状態を比較した。

 

 すると、「一日の歩数が2,000歩以下」のグループと「一日の歩数が約4,500歩」のグループの「cardivascular diseases (心血管疾患)」すなわち

 

・heart disease:心臓疾患

・stroke:脳卒中

・heart failure:心不全

 

などの発症率を比較すると、

 

・fewer than 2,000 steps a day:11.5%

・some 4,500 steps a day:3.5%

 

つまり、一日の歩数がおよそ4,500歩の人は、歩数がその半分以下の人に比べて心血管疾患の発症リスクが 14%も低下することがわかったというのだ。

 

 ただし、一日の歩数を4,500以上に増やすと、心血管疾患の予防につながるのか、またはその発症を遅らせることができるのか、あるいは、この「一日の歩数」を潜在的な病気のインディケーター(指標)として使用できるかなどについては、さらなる研究が必要とのこと。

 

おわりに:なお、同じ歩行 (walking)でも、ぶらぶら歩く (strolling)のと、背筋を伸ばして軽く汗ばむほどの早足で歩く (brisk walking) とでは、運動のレベルが全く違う。お勧めの歩行スピードは「10分で1,000歩」。その後、むりのない範囲で、腕立て伏せ (push-up) に挑戦してみよう。だれにでも簡単にできる運動だ。ただし、以上のことがつらいと感じる人はからだがなまっている証拠。注意されたし。

 

追記:この辺で暫時休憩、春休み。大学の授業・講義は、ほんの序の口。学生の皆さんにとっては、「なぜ」の探求と基本的な「知」をじっくりと深めるチャンスだ。

・Ian Sneddon: Elements of Partial Differential Equations

・Cecie Starr et al: Biology; Concepts and  Applications

・Atkinson & Hilgard' Introduction to Psycology

・Michael Swan: Practical English Usage

を手に取り、熟読してみよう。きっと新たな発見があるはずだ。

                         (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie