2016-01-01から1年間の記事一覧
温暖な冬と悪天候が続く夏。これがイギリスのお天気の定番 (norm) になってしまった。とくに 2016年は各地で大雨、洪水が相次ぎ、「気候の不安定な 10年間 (unsettled decade)」で最悪の年であった。 野生生物 (wildlife) は、この気候変動に加え、イギリスで…
2017年 1月 1日も間近に迫った。決意 (intentions) を新たにできる絶好のチャンス。「体重を 5kg減らす」、「貯金高を300万円に」、「タバコを止める」、「読書時間を増やす」、「早寝早起き」などなど、「新年に当たっての目標 (New Year's resolution)」は…
北アイルランド北東沿岸の County Antrim (アントリウム州) に Carrickfergus (カーリッックファーガス) という人口 3万人弱の小さな町がある。約 2億 2千万年前の「三畳起 (Triassic period)」、この町の地下で海水が岩盤に閉じ込められた。その後、数百万…
ドドドッドー。ドドドッドー。これでもか、これでもかと浜辺に打ちつける大波。冬の青黒い海は、飛沫(しぶき)をあげて相当に怒っている。小舟などひっくり返さんばかりの勢いだ。 なんとか、あのエネルギーを使えないものか。イギリスで、その研究が進められ…
厄病神とはよく言ったものだ。それは、知らぬまに、人の体に忍び込む。とくに、心臓病は気をつけたい。症状 (symptoms) がないと、何も気がつかずに、厄病神をぬくぬくと太らせてしまうことになる。 血圧 (blood pressure) やコレステロール (cholesterol) …
8人に 1人の男性が、一生の間に一度は罹るとされる病気。それは前立腺ガン (prostate cancer)。イギリスでは毎年、46,000人以上が前立腺ガンと診断され、約 11,000人がこの病気で命を落としている。 しかも、腫瘍 (tumours) は徐々に進行し、罹患者の90%が「e…
地球は、半径約 6,400km のほぼ球体で、大まかに 4 つの層から成り立つ。表面は平均 35kmの地殻 (crust) で覆われ、その下には「マントル (mantle)」[厚さ2,900km]、「外殻 (outer core)」[厚さ 2,300km] と続き、最後に「内核 (inner core)」[半径 1,200km] …
お地蔵さんに毛糸の帽子をかぶせるようになったのは、いつ頃からのことか。たったこれだけのことで、その近所に住む人たちの優しい気持ち伝わってくる。 イギリスにも、編み物を銅像や標識にかぶせて、大人の遊び心を楽しむ、ちょっとした、いたずら「yarn-b…
車のハンドルを握らなくとも、目的地に連れて行ってくれる。つい一昔前までは、夢のような話だった。しかし、まもなく電気自動車会社「Tesla (テスラ)」から、「AutoPilot」と呼ばれる完全自動運転機能を備えた車が、販売される予定だ。 ところが、あの配送…
「まじー」、「うっそうー」。ほとんど、この2語の掛け合いで、話がこと足りるのは、学生のコンパが盛り上がったころ。互いに気心が知れている仲間同士では、くだけた言い回し (jargon & slang) の方が親しみを感じる。 家族あるいは身内の間の会話も同じだ…
ウイルスの世界でも、実は「えこひいき (partiality)」が存在するかもしれない。そんな研究論文が「Nature Communications」に発表された。 London 大学 Royal Holloway の Dr Francisco Ubeda らの研究チームが数学モデルを駆使して、ウイルスの挙動を解析…
これは、なんということか。食品がその販売期限をかってに延長され、製造・販売されていた。もちろん、食品 (food products) には、賞味期限 (best-before-end dates) とは別に、販売期限 (sell-by dates) が設定されている。 問題が発覚したのは、スコット…
電力会社が風力発電、太陽光発電などの「再生可能エネルギー (renewable energy)」を嫌う最大の理由は、そのエネルギーの「断続性 (intermittent)」にある。風が吹かないとき、あるいは雨天のときに必要なエネルギーを確保できないと主張する。 これまでは、…
根も葉もない噂や、大した根拠もない情報が一人歩きし、これに人が動かされてしまうことは多い。薬局の棚にところ狭しと並ぶ、ビタミンC をはじめとする各種のビタミン剤にサプリメント。その医学的根拠は十分なのか。BBC の記者 Mr Alex Riley はこの疑問に…
イソップ物語の「The Grasshopper and the Ants (アリとキリギリス)」に登場する蟻(アリ) は働きものだ。冬に備えて、せっせと動き回る。その性格は、享楽的なキリギリスと対照的に描かれる。この物語を読むと、アリは善良で誠実な生物のようにも思えてくる…
Zero (ゼロ) の語源をたどると、Sanskrit (サンスクリット語) の「sunya」または「syunya」( empty の意)に行き着く。インドには、古くから「何もない (nothing being something)」という考え方があったという。 仏教の教えで「nyrvana (涅槃)」とは、全ての…
Wales (ウェールズ) の北西部 Gwynedd (グウィネズ) の小さな村 Frongoch (フロンゴッホ) で、ウイスキー「The Welsh Whisky」の蒸溜 (distillation) が始まったのは1889年。その後、20世紀初頭まで操業は続く。しかし、 "The distillery became a World War…
スコットランドの Edinburgh大学は、創立1583年から続く学問の歴史があり、これまで 21 名のノーベル賞受賞者を輩出している名門大学だ。 ところが、「 2017 Complete University Guide」によると、「Student Satisfaction for the university (大学に対する…
「ヒト免疫不全ウイルス (Human Immunodeficiency Virus, HIV)」は質 (たち) が悪い。ヒトの免疫細胞 (T細胞、マクロファージなど) に感染し、これを破壊する。しかも、どんな薬に対しても、しぶとく生き残り、他者への感染力も強い。 ロンドンの gay (ゲイ) …
どうしても、締め切りに間に合わせるためには、徹夜 (all-night work) で実験を繰り返したり、原稿を書いたりしなければならないこともある。しかし、その後がいけない。どうにも頭がしっくりと働かないのだ。仕事は、毎日の生活リズムが狂うと効率が悪くな…
イングランド中部の州「Derbyshire (ダービーシャー)」。その小さな町 Belper (ベルパー) の草原で、またも大発見があった。金属探知器 (metal detector) が地面の下から探し当てたのは、重さ約4gの、黄金の指輪。それも、ブルーサファイアで飾られ、全体的…
雪の上に点々と続く足跡 (footprints) を見ると、どんな小鳥や動物が、そこを歩いたか見当がつく。同じように、人が食べ物を口にすると、大気中にCO2を排出することになり、その人がどれだけ環境に対して「ぜいたくな行為 (indulgence)」をしているかが分か…
頭では分かったつもりでも、本当はよく理解していないことは多い。数学、物理、語学に限らず、「自然(Nature)」についても、それが言える。 自然とは、天地、野生の世界。 "We're so clued into modern technology and things that we're less observed abou…
[ 山中にてテントを移動するには、まずテントの中を整理し、4隅 (すみ) に打ち込んだ杭を外してからテントを持ち上げ、運ぶ。] "In order to move the tent, we have to rearrange its contents and collapse its sides in order to lift it out of its anch…
抗生物質の効かない耐性菌スーパーバグ (superbugs) が世界中の病院で暴れまくり、関係者は、ほとほと手を焼いている。 ところが、なんとも、すごい味方が登場した。その名は「Bdellovibrio bacteeovorus(ブデロビブリオ)」。細菌内に侵入し、これを食い尽く…
やけのやん八、向こう見ず。無鉄砲の暴れもの。いや、なに、気候変動 (climate change) がもたらした異常気象のことだ。世の中に、理不尽な無法ものは数知れないが、大雨・洪水に大干ばつと、立て続けに人を苦しめ、困らせる異常気象ほど、たちの悪く、手の…
71年前の 1945年の夏。心ない人が、無慈悲にも広島に落とした核爆弾によって、10万人を超える市民の尊い命が、無数の動植物の生命もろともに、一瞬にして奪われた。 しかし、驚く生命力で、その核爆発に耐え、生き抜いた生物 (organism) がいた。イチョウ (Gi…
駐車した車に戻ってみると、車のドアにひっかき傷が ・・・。ようやく手にした新車だった。これほど愕然とすることはない。ほとんど同じ気持ちが、次のように語られる。"There is nothing more frustrating than coming back to your car and finding it has be…
スペインの Bask Country (バスク州) には、のどかなぶどう園 (vineyards) が広がる。 ここで、若者たちがワイン会社「Gik」を立ち上げ、これまで誰も見たこともないワイン「Gik Blue」の販売を開始した。グラスに注いだその色は、まっ青な「electric blue」…
スーパーの食品売場に並ぶパック詰めサラダ (bagged salad)は、一見、魅力的。その量も価格も手頃な値に設定され、ルッコラ (rocket) にホーレンソウ (spinach) などと種類も多く、彩りもきれいだ。 ところが、サラダはパック詰めにすると、サルモネラ菌 (Sa…