2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧
雀 (sparrows)は、孵化から 2週間ほどで巣立ちを迎え、やがて親元から離れて行く。しかし、人間はそうはいかない。子どもは親の背中を、その行動を、そして悪習慣まで少なくとも約20年間は見て育たなくてはいけない。 このとき、「親の因果は子に報(むく)ゆ…
なぜ、人類の祖先 (our ancesters)が、樹から地上に降りて、直立して歩くようになったのか。それは、今でもミステリーとされている。 しかし、人類の祖先とされるヒト科ヒト属 (hominins)の初期猿人 (earliest hominins)「Ardipithecus(アルディピテクス)で…
24時間前のきのうの出来事は、86,400秒前の出来事。今、この瞬間も、すぐに過去になって過ぎ去り、時間はどんどん過ぎていく。それは分かる。でも、いったい時間はいつ始まったのだろう。 1.ビッグバン直後 宇宙の時間軸のゼロ点は、「Big Ban (ビッグバン)…
炭水化物 (carbohydrates)は「starch (澱粉)」、「sugar (糖質)」、「dietary fibre( 植物繊維)」に大別され、澱粉を含む食品はポテト、パン、ライス、パスタ、シリアル。糖質はケーキ、ビスケットに、食物繊維は野菜、フルーツに多く含まれている。 かって…
トリカブトに曼陀羅華 (チョウセンアサガオ)、彼岸花、マムシ草などはいずれも毒草だ。ただし、毒の強さでは、トリカブトに勝る毒草は数少ない。 さて、意気揚々とあるいは気取って「e-cigarette (電子タバコ)」の煙を吸うことは、トリカブトの毒を避けよう…
こともあろうに、紳士の国イギリスの警察の職場で「セクハラ (sexual harassment)」が蔓延していた。英労働組合「Unison」が、全国の警察1,800人に調査した結果、明らかになったという。 その警察の職務内容は、 ・police community support officers:警察…
「ねえ、あなた (My honey!)」も、お爺ちゃんの、そのまたお爺ちゃんの時代 (19世紀後半)には「My cabbage!」と言った。その「cabbage」は、頭 (head)を意味する古仏語「caboce」に由来し、日本には幕末の頃に伝えられたとされる。かっては「玉菜(たまな)」…
スーパーの店頭で、広い売り場面積を確保しているのは、各種・各銘柄の納豆だ。しかし、価格の安い納豆は、そのほとんどが遺伝子組換えの大豆 (北米産)を原料とした商品だ。 そもそも、「遺伝子組換え作物 (Genetically Modified Crops)」とは、農薬散布の手…
急に立ち上がったときに、ちょっと目まいがする。これは「light-headedness (立ちくらみ)」。そんなことは、誰にでも起こりそうだが、医療関係者は舌を噛みそうな名前を付けて、「orthostatic hypotension (起立性低血圧症OH)」と呼ぶ。 もちろん、ほとんど…
縁起ものの「だるま」の由来となった「達磨大師 (Bodhidoharma)」は中国禅宗の祖。今から約1,600年前に洞窟の岩壁に向かって座禅を続け、悟りを開いたとされる。 しかし、達磨の所業は、「運動不足 (physical inactivity)」の最たるもの。現代人が達磨大師の…
子どもの頃、欧州の Austriaと南半球の Australiaを随分と間違えた。Austriaの語源はゲルマン語「Österreich」で「eastern kingdom (東の王国)」の意味だ。 一方、Australiaは、オランダの探検家「Willen Janszoon (ウィレム・ジンス)」が1606年に発見し、一…
「医者になっても、すぐに辞めてしまうから」などとの理由で、医学部の受験では、女性が差別的あるいは不利に扱われていた。東京地検特捜部が東京医科大学の裏口入試事件を捜査する過程で、どんでもない不正入試の事実が明るみになった。 ところが医者は医者…
子どもの頃、河原や海辺で小石を積み上げて遊ぶと、大人の人にそんなことはやめるようにと叱られた。縁起が悪いとも言った。「1つ積んでは父のため、2つ積んでは母のため、...... 」とは、日本人の誰もが知っている「賽(さい)の河原の石積み」。「せっかくの…
旧暦で8月1日のことを八朔 (はっさく)と言った。早稲 (わせ)の稲穂が実る大事な日とされ、むかしは、その日、各地で祭りや行事が執り行なわれたそうだ。 ところが、新暦の、この8月1日、著名な医学雑誌「The British Medical Journal, BMJ」に、衝撃的な論文…
大きいことは、常に良いというわけにはいかない。とくに心臓がそうだ。その左心室・右心室が肥大していることは、心臓に負担が掛かり、効率よく血液が送られていない証 (あか)しでもある。 London大学「Queen Mary」の Dr Nay Aungらの研究グループは、UKの…
夏の異常な日照りが続くのは、イギリス、フランス、ドイツをはじめ、その他のヨーロッパ各国も同じ。こんなに大地が乾燥すると、草原の草という草が枯れ、川や湖が干上がって、牛も羊も、そして農家も大弱りだ。みんな、これほど、雨を待ち焦がれたこともな…
人にとって、心の拠り所は宗教(寺社)や聖職者・牧師 (priests)であり、治安の拠り所は警察であり、教育の拠り所は文部科学省・大学・学校であり、医療や健康の拠り所は病院・医者であり、スポーツではチームの責任者・監督であるはずだ。拠り所の信頼が崩れ…
大した根拠もないのに、勝手に持ち上げられたり、けなされたりするのは世の常だが、「オメガ3サプリメント」も御多分に洩れない。 1980-1990年代に実施された臨床試験から、オメガ3のサプリメントは、なぜか、「心臓血管疾患 (cardiovascular disease)」の予…
膝・腰が痛い、あるいは頭が痛いなどは誰でも経験すること。しかし、心臓病やガン患者の痛みは、相当なものだと聞く。進行性ガン (advanced cancers)の 30 - 94%は、激痛に襲われ、終末期患者の半数以上は、人生最後の 3ヶ月を「opioid (オピオイド)」の世話…
人は、新聞の三面記事を見下して、「ゴシップ記事」とも言う。「gossip (ゴシップ)」とは嫌な言い回しだが、その言葉の変遷ほど「gossip」に富んだものも珍しい。 ・中世初期の「Old English (古英語)」では、「gossip」は「godsibb」と書かれ、その意味は g…
その昔、悪霊(あくりょう)あるいは性悪のキツネか、とにかく、何か得体の知れない「なにものか」が取り憑くと、「病(やまい)」になると信じられた。そこで、その悪霊たちを追い払うために、祈祷師がお呪(まじな)いを唱え、神社・寺のお札を患者の額(こうべ)…
「失いかけた命をアドレナリン (adrenaline)が救う」などと、いったい誰が、どんな科学的根拠 (evidences)があって言い始めたことだろう。しかも、この60年近く、医療関係者はなんの疑いもなく、ほとんど盲目的に緊急時のアドレナリン注射を「standard care(…
火星には、かって水が流れ、湖もあった。NASAの火星探査機ローバー「Curiosity (キュリオシティ)」は、干上がった「湖底 (lake beds)」の調査も実施している。 ところが、強烈な太陽風によって火星の大気が吹き飛ばされて、希薄な大気層になると、地表の水は…