環境
廃品回収業は江戸時代からあったという。ボロ布、紙クズ、鉄クズなどを回収し、どうにかして再利用できるように知恵を絞った。古くは「バタ屋」と呼ばれたが、その呼び名も1960年代頃から「資源回収」、「環境」、「環境保全」、「リサイクル」などと、さまざま…
地球上には多くの川があり沼があり、たくさんの淡水魚が住みついていた。しかし、人間は、川や湿地の真の重要性に気づかず、かってにダムを建設し、川や湿地を干拓、埋立てした。さらに、追い詰められた魚を、「unsustainable fishing (後先(あとさき)考えな…
突然「ドッカン」。雷か爆弾が落ちたような大音響がとどろいた。1月の12日(火) 13:05のことだ。続いてキーンと鋭い音を立てて超音速戦闘機「RAF Typhoon」が上空を飛んで行く。 爆撃音は UK東部一帯 (Cambridgeshire, Essex, Hertfordshire, London) で確認…
春がやって来て、庭のクロッカスが芽を出す頃、喉(のど)が いがらっぽくなり、目の周りが痒(かゆ)くなるのはスギ花粉 (直径約 30μm)のせい。 もちろん、スギ花粉の襲撃前から、クルマ (とくにディーゼル・トラック) の排気ガス、火力発電所、精錬所・工場など…
地球の成層圏に存在するオゾン層。この薄い層は、太陽から放射される有害な紫外線を吸収するバリアだ。 ところが、冷蔵庫が世界中に普及し始めた1970年代以降、このオゾン層の破壊が急速に進んで、上空の一部に空白地帯「オゾン・ホール」が観測されるように…
不法投棄の生ゴミの悪臭も耐え難いが、それにも増して耐え難いのは「騒音」だ。騒音規制法、騒音防止条例もあることはある。しかし、環境保全を司(つかさど)る行政・警察は、ささいなルール違反や交通法規違反には目くじらを立てて、取締に疾走するが、騒音(…
地上から高度およそ 10km- 50 kmの上空は「成層圏 (sratosphere)」で覆われている。 さて、冬になると、北極圏は 1日中、闇に閉ざされるため、その上空の成層圏の気温は −60℃以下に低下し、北極 (north pole)の周りには強い西風の「polar vortex (極循環)」…
いかにイギリスと言えども、かってのベルサイユ宮殿のように、豪華な暖炉・ストーブに石炭や薪(まき)を焚いて暖がとれる家庭は、ごく一部の裕福な、それも伝統にこだわる貴族階級かセレブに違いない。 確かに、石炭・薪(まき)の温かみは格別だ。静かに燃え立つ…
風の強い日に山火事 (wildfires)が発生すると、次々に周り木々や草地に延焼し、火が住宅地に迫ることもあるため、極めて危険だ。ときに激しい噴煙 (smoky plumes)が上がり、煙は数百メートルの上空に達することもあるという。 これまで、山火事の健康被害と…
一口で「エネルギー・資源の節約」と言っても、「silver bullet (とって置きの完璧な解決策)」など、あるはずがない。余りにも贅沢に慣れ、セレブでもないのにセレブ気取りで、さらに欲望に駆られ、「必要でないもの」、「必要以上のもの」まで買ってしまう。 2…
この季節、新米の炊きたてご飯はもちろん、ふわふわの小麦胚芽入りパンも、あつあつポテトも美味しい。それにチーズとワインとコーヒーがあれば完璧だ。 でも、そのどれもこれも、農家が生産したものだ。 ところが、この数年、Scotolandでは、農家が批判に晒…
政治の世界はもちろん、一般社会からも「品行方正」、「清廉潔白」の 4文字はほとんど絶滅した。余りにも現実からかけ離れている言葉だの声も聞かれる。 代わりに、人々が好んだのは「水清ければ魚棲(す)まず」だった。「清廉すぎると、周りの人が親しみを持…
例年、春先の花粉シーズンになると、薬局・スーパーで販売されていたマスク。それが、今年の春、一時、日本全国のほとんどの売り場から消えた。「販売終了、次の入荷は未定」の張り紙を残して。 その後、やや時を置いて出回ったのが、粗悪品の中国製マスク。…
画期的なアイデア、発明、新技術は、なにも大企業や大学の研究者が思いつき、開発に成功するとは限らない。小さな町工場(こうば)、趣味人の裏庭の作業小屋だって、専門家が驚くようなものをつくり出すことがある。 UK東部のHertfordshire (ハートフォードシ…
海岸、潟・湖に面した小高い山に登ると、その頂上には、今でも古い石灯籠を目にすることがある。かつて漁師だった人に話を聞くと、昔は、夜になると、その石灯籠に灯りがともり、漁船を操る漁師は大いに助かったものだという。 それほど、昔の夜は暗く、小さ…
たとえ出力500万kWの原子力発電所が建設されたところで、その電気エネルギーがそのままそっくり利用できるわけではない。少なくとも 5% (25万kW)は送電中に消える。送電線には電気抵抗があるため、電気エネルギーが熱エネルギーとなってムダに消費されてし…
太平洋を東から西に吹き抜ける貿易風が強まると、南米アルゼンチン沖の熱帯太平洋東部で暖められた海水が、インドネシアに向かって流れ出し、これに誘われて海洋深部の冷たい海水が浮上する。「La Niña (ラニーニャ現象)」の始まりだ。スペイン語で「女の子…
浜辺に立つと、海は広い。夜空を見上げると、宇宙はもっと広い。けれども、海が広いから、空が広いからと言って、際限なくゴミを捨てていると、そのうち、海も空もゴミ(junk)だらけになってしまう。 これは「space junk (宇宙ゴミ)」の話題。現在、地球のは…
「007シリーズ」には、ギャング、ならず者同士が、やたらと銃で殺し合い、ドタバタ騒ぎが、これでもか、これでもかと続く、残酷・人殺しを売り物にした低俗のUSアクション映画とは一味違うものがあった。 なかでも、ショーン・コネリーが演じた初代 James Bon…
USの SF映画「Star Trek」の脚本家は、身の毛もよだつ、恐ろしいことを考えるものだ。異星人が地球人を身動きできないようにすると、その耳の中に、小さなサソリのような虫を入れ、その虫に脳を食わせて殺すシーンがあった。 しかし、これと似たような出来事…
日本は、山地が多く、雨に恵まれているせいか、沢を流れる「せせらぎ (streams)」の水が美味しい。その辺の自販機で販売されている、妙な味付けをし、色付けしたジュースよりも、はるかに旨(うま)い。 ところが、Englandの川、湖、せせらぎ(streams)と来たら…
「hypocricy (偽善)」とは、邪悪な心(本心)を他人に悟られないように、うわべだけ、善人ぶったふるまいをすることだ。 Oxford大学の Ms Galina Alovaらの研究グループが、3,000を超える世界中の電力会社の、過去20年間における事業活動を分析し、その結果を…
かって、北米・ヨーロッパでは、ヒジキやワカメなどの海藻が食卓に上がることはほとんどなかった。ところが、日本食、健康食ブームが背景にあってか、このところ、その需要が急増。「The UN's Food and Agricultural Organization (国連食糧・農業機構)」の報…
「灼熱の恋」に憧(あこが)れても、「灼熱の暑さ」にはうんざりだ。うだるような暑さが、毎日、こうも続いては、頭がボーとして、集中力が落ちてくる。しかし、日本で、いくら暑い、暑いと言っても、その日中気温はせいぜい38 -40℃。世の中には、上には上があ…
大勢の人が「お盆休み」の行き場に困った。バリ島、US、ヨーロッパは、コロナ感染のリスクが高い。それではと、近場の行楽地を探しても、公共交通機関の中も感染リスクが高い。 つまるところ、大抵は、マイカーで行ける範囲で、コロナ感染者数が少ない地方都…
カーディフの大学病院「Landough Hospital (ランド−・ホスピタル)」は、Walesの首都「Caridiff」と「Vale of theGlanorgan (ヴェール・オブ・グラモーガン)」一帯の住民約45万人の健康と保健を司る大病院だ。 その管理・運営は、Cardiff大学医学部が中心となった…
地球温暖化 (global warming)に伴って、夏の気温は、年々上昇。戸外で仕事をする農家や建設作業員はもとより、ビルの屋内・病院で働く人、とくにコロナ感染防護服 PPEを着込んだ医療関係者にとっては、夏の仕事場が過酷な環境になって来た。 暑さに加えて湿度…
紛争地で生産、裏取引される、血で塗られたダイヤモンドは「blood diamond」と呼ばれる。 では、ブラジルのアマゾン熱帯雨林に火を放ち、あるいは勝手に伐採して先住民の土地を掠奪、占拠し、その農地・牧場で生産した大豆やビーフはどうか。これは、欲と犯罪…
どんな「もの」にも思い出があるもの。それが壊れてしまうのは、悲しく、ひどく残念な気持ちになる。修理してくれる人があったら、どんなにありがたいことか。 学生時代の頃は、どの町にも、傘やラジオ・時計などを修理してくれるお店があった。物を大事にした…
福島は、地元で消費するわけでもない、首都東京他に送る電力をつくるために、原子力発電所の建設を余儀なくされ、2011年3月の事故では住民、家屋、田畑・山林、海域も放射能に汚染され、さらに大量の汚染土壌の保管まで強いられた。 確かに、エネルギーは産業…