一口で「エネルギー・資源の節約」と言っても、「silver bullet (とって置きの完璧な解決策)」など、あるはずがない。余りにも贅沢に慣れ、セレブでもないのにセレブ気取りで、さらに欲望に駆られ、「必要でないもの」、「必要以上のもの」まで買ってしまう。
2019年に YouGovが行なったアンケート調査によると、およそ 2人に 1人が「ものをもっと大切にし、リサイクルを考えるべき」だと回答している。
ところが、悪魔のような声がささやく。「新型のクルマを、新型のTV・スマホを、ニューファッションのバッグ・衣服を........」と。
そろそろ、他人の、商人の、財界・政治家の声に惑わされず、自分流の生活スタイルに、自然に優しいエコな生き方に切り替えても良い頃だ。
RTEは「eco lifestyle」の取り組みとして、11項目を挙げる。
1.Keep food fresh without using cling-film
ラップ・フィルムは安価で便利だ。しかし、冷蔵庫で野菜や食べ残しを保管する際には、なにもこれにこだわる必要はない。ダイコンは新聞紙や布切れに包んで保管できるし、「beeswax wraps (蜜蝋ラップ)」の方がずっと環境に優しい。
2.Only use recyclable wrapping paper
包装紙 (wrapping paper)には、「brown paper (ハトロン紙)」がお勧め。アルミ箔を貼った「foil-based wrapping papper」はリサイクル不可。
3.Put your recycling in the right bin
公共のゴミ箱には「燃えるもの」、「燃えないもの」、「プラスチック・ボトル」と分別して捨てるのが常識であり、マナーでもある。ところが多くの人が、これをきちんと守っていない。
また、UKの多国籍パッケージ企業「DS Smith」によると、今年のクリスマス商戦では、商店街の買い物が制限されているため、消費者のオンライン購入が90%を超えそうだ。パッケージはもちろんリサイクル可能。でも、そのパッケージの 1/4はゴミ箱に捨てられると推定されている。
ぜひ、リサイクルにご協力を。
4.Bin the bubble wrap
緩衝材「プチプチ」が入った封筒は、リサイクルが難しい。できるだけ、普通の紙封筒を使うのが望ましい。
5.Use a good old hankie
ティッシュ、ペーパー・タオル、キッチン・ロールは、衛生上の問題から、再利用は不可。昔ながらのハンカチ利用がエコ。
6.Treat yourself to a reusable coffee cup
Irelandに限っても、使い捨てコーヒーカップの使用量は、年間 2億個。マイカップを使うと、どれだけ資源・エネルギーの節約になることか。
7.Don't forget to recdycle your pizza boxes
ビザ・ボックスは、少々汚れていても、きちんと食べ残しなどを取り除いてやれば、「recycle bin (リサイクル箱)」の底に敷いて使える。
8.Think about the cards you buy
グリーティング・カードにラメやプラスチックの飾りがついていると、リサイクルができない。カードはリサイクルできるものを選択しよう。
9.Shop with recyclability in mind
食品のパッケージに「black plastic」が使われているものは、リサイクル不可。これはゴミ選別機で処理できないためだ。現在、耐燃性「C-PET」トレーに切り替わりつつある。「black plastic」でパッケージされた食品は買わなければ、エコに向かうはずだ。
10.Use more eco-friendly ways to stay warm
寒いとき、ガンガン暖房機で灯油あるいは電気エネルギーを消費するよりも、「あったまり方」を工夫してみよう。少々厚着したり、「super-efficent electric blanket」をベッド、ソファ、膝の上に活用するのもエネルギーの節約につながる。
11.Ditch fast fashion
ファション産業は、石油産業に次ぐ、環境汚染源だ。世界の工場排水の約20%を河川・海洋に排出している。
「fast fashion (ファスト・ファッション)とは
・Cheap, masss-produced clothing designed to cater to the latest trends.
[安価で、最新の流行のデザインを取り入れた(つくり出した)大量生産衣料品」
この業界の、環境に与えるマイナスの影響は絶大だ。
そのセレブを採用したコマーシャルに、まんまと乗せられて、必要でもないものまで買ってしまう。
「安いもの」と「使い捨て」は違う。「revamping (繕[つくろ])」ことだってできるはずだし、不要になったら、友達と交換することも、リサイクルセンターに持ち込むこんで、他の人に利用してもらうこともできる。
おわりに:道路交通法の改正により、「煽(あお)り運転」は罰則の対象になった。政治家、TV・マスコミ、そして経済界は、「環境保護、資源・エネルギーの節約」には賛同する。しかし、その一方で、消費者の消費を「煽る」ことをやめない。その煽(あお)りには、罰則を伴う新たな法令が 必要なのだろうか。
(写真、動画は添付のRTE Newsから引用)