突然「ドッカン」。雷か爆弾が落ちたような大音響がとどろいた。1月の12日(火) 13:05のことだ。続いてキーンと鋭い音を立てて超音速戦闘機「RAF Typhoon」が上空を飛んで行く。
爆撃音は UK東部一帯 (Cambridgeshire, Essex, Hertfordshire, London) で確認された。
この大音響の正体は「sonic boom (ソニック・ブーム)」。UK空軍の「Typhoon」が超音速飛行に移った瞬間、衝撃波が発生し、それが地上を襲ったのだ。
この「sonic boom」で住宅の窓ガラスや屋根瓦、TVが破損し、壁の絵が床に落ちるなどの被害が発生した。
「Freedom of Information requests (情報公開請求)」の求めに応じて回答した「The Ministry of Defence (国防省 MoD)」の発表によると、MoDに寄せられた民間からの苦情は計 6件。
MoDの広報官によると、(「sonic boom」が原因であるとする)確たる証拠を伴う被害については、損害補償を支払う用意があると言う。
なお、「RAF Jets」の超音速飛行は、「populated area (人口密集地)」の上空で禁止されている。ただし、領空侵犯の他国の侵入機に対する緊急発進の際は、この限りにあらず。「safe and security of the nation (国の安全と安全保障)」上、やむを得ないとされるのだ。
今回の「Typhoons」戦闘機の超音速発進は、『通信機能に不具合を起こした民間ジェット機を「London Stasted Airpot (ロンドン・スタンステッド空港)」まで、安全にエスコートするためのものだった』と、国防省 MoDが釈明している。
おわりに:情報公開法に従った当局の回答といえども、詳細な内容、真実は隠匿されるのが普通。ただし、このような被害が日本で発生しても、おそらく、当局からは相手にもされないだろう。
(写真は添付のBBC Newsから引用)