ヒロシのWorld NEWS

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自然

新年の霊鳥「Robin(ロビン)」:イギリスでもっとも愛される小鳥! RTE-News, Dec 25, 2020 M516

「robins (コマドリ: Eurithacus rubecula)」は新年の霊と考えられ、また正義を表わす鳥でもある。森中によく響く鳴き声と、庭に飛来し、その美しい姿を見せてくれるため、古くから庶民に慕われて来た小鳥だ。 年が改まった2021年。最初の「article (#1516)…

雪・吹雪は天からの「ありがた物」:それとも「やっかい物」? (RTE-News, Dec 7, 2020)

カナダの冬の夜半に、雪が降ると、朝の雪かきが大変だった。自宅の周りの歩道の雪かきが義務づけられていたからだ。急いで朝食を済ませ、大学の研究室に向かう前に、一汗も二汗もかいた。朝の準備運動としては、十分すぎるほどだった。 さて、北極圏に近い S…

朝、東の空が真っ赤に染まるとき:今日の天気は晴れだ! (BBC-News, Dec 9, 2020)

時刻が日の出の時間に近づくと、ほのかに暗闇が薄れて「twilight (あけぼの)」となり、やがて、東の空が白み始め、小鳥の「チッチ、チッチ」とさえずり始める頃は「dawn (朝ぼらけ)」。さらに、東の空が薄っすらと赤みを帯びて、その光の濃さが徐々に増しな…

まぼろしの野の花「grass-poly」:「ゴースト・ポンド」で発見! (BBC-Science, Nov. 28, 2020)

ダリア「dahlia」の花は、けばけばしい厚化粧をした女性のよう。大した魅力を感じない。それよりも、夏の盛りに、真っ白な花を咲かせる山百合は、野の花の中で突出している。清楚な姿ながら、切ないほど妖艶な香りを放ち、夜、月の光を浴びると、まるで灯り…

「冬咲きの花」は魅力でいっぱい:きっと、幸せにしてくれるはず! (RTE-News, Oct 24, 2020)

初雪が庭に薄っすらと積もり、カエデの枝にわずかに残っていた枯れ葉が、その上に散ると、梅や桜の木々に、秋明菊、フジバカマも一斉に冬の眠りに入る。そして、この間まで、色々な草花で、あんなに賑わっていた庭も、すっかり殺風景な景色に変わる。 けれど…

「アーレス・アン・ウフタラーン」:そこは野生生物の楽園だった! (RTE-News, Nov. 17, 2020)

東京のど真ん中に、静かに佇(たたず)む皇居。その総面積は230ha (2.30km2)。しかし、Irelandの大統領官邸「Áras an Uachtaráin (アーレス・アン・ウフタラーン)」も、その広さと自然の豊かさでは皇居に引けを取らない。敷地面積は52.6ha (130エーカー)ではある…

過去の失敗に学ぶ善行か、それとも学ばない愚行?:沼地に植林! (BBC-News, Nov. 18, 2020)

自然を愛し、自然保護活動を進める「カンブリア野生生物トラスト(Cumbria Wildlife Trust)」の Mr Stephen Trotterは、役人の余りの愚行に「びっくり仰天 (astounded)」した。 UK北西部 Cumbriaの「Lake District (湖水地方)」は、のどかな風景が広がる景勝…

鳥類の進化(ウグイスからダチョウまで):秘密はゲノムにあり! (BBC-Science, Nov. 11, 2020)

遠い、遠い人類の祖先 (ancestor)の初期原人が、樹の上から地上に降りて二足走行を始めたのは、今からおよそ500万年〜700万年前のこと。ところが、鳥類の祖先は、それよりも遥か以前の1億5,000万年〜2億年前に、地球上に現われたと考えられている。 鳥 (bird…

小鳥なんかに食われるもんか ─:「つぶれるもんか虫」の凄さ! (BBC-Science, October 22, 2020)

蝿、カメムシ、ゴキブリなどは、ハエたたきで仕留めることができる。しかし、ゾウムシの仲間は、少しぐらい棒で叩いたところで、びくともしない。まるで、鎧(よろい)のように硬い外殻に体全体が包まれているためだ。地面の上で踏みつけても、土の中にめり込…

サメにとってサーファーは目障り、それとも食ってみたい生き物? (BBC-Science, October 14, 2020)

このところ、日本では、クマに襲われて死亡する事件が相次ぐ。クマが危険を冒してまで人家に近づき、人間を襲う理由は何か。単に、「力の強さ」を見せつけたいのか、それとも、「目障りだ」と腹を立てて突進するのか。皆目、見当がつかない。 ところが、南半…

スズメの鳴き声が甘くセクシーになった!:Covid-19の影響? (BBC-Sci & Env, September 24, 2020)

2020年 1月、中国武漢から世界中に感染が広がった新型コロナCovid-19。この 9ヶ月で世界の感染者数は 3,490万人、死亡者数は100万人を超える。なかでも、虚勢を張って、へそ曲がりの行動をとったUSは、738万人の感染者と 21万人の死者を出し、最悪の状況だ。…

欧州の西の果てIreland:冬の地「Hibernia」は、もう冬! (RTE-News, September 25, 2020)

あんなに暑かった夏なのに、それも終わり、ヨーロッパの西の果てIrelandの地では、もう氷点下に気温が下がって、霜が降りるという。 Irelandは、古代ローマ人が「Hibernia (ヒベルニア)」すなわち「冬の地」と呼んで侵略をためらった島だ。風が強く、寒さの…

世界のカエデの木:その種20%が絶滅の危機に! (BBC-Sci & Env, September 22, 2020)

シジュウカラの群れが忙しく飛び回る、秋の山の小道を辿(たど)ると、やがて、展望が開けた場所に出る。目の前に広がるのは「紅葉の錦(にしき)」。山を彩(いろど)るのは、主に「もみじ(カエデ)」だ。 そのカエデの木が世界中で絶滅の危機に瀕しているという。…

Englandの河川:その84%が水質基準を超える汚染水! (BBC-Sci & Env, September 17, 2020)

日本は、山地が多く、雨に恵まれているせいか、沢を流れる「せせらぎ (streams)」の水が美味しい。その辺の自販機で販売されている、妙な味付けをし、色付けしたジュースよりも、はるかに旨(うま)い。 ところが、Englandの川、湖、せせらぎ(streams)と来たら…

イラクサ科「ギンピィ」の葉に神経毒:毒蜘蛛・サソリの毒に似る! (BBC-News, September 18, 2020)

春、雪解けのシーズンになると、山の斜面に芽を出すのは、山菜の女王として古くから親しまれている「ミヤマイラクサ (アイコ)」。しかし、これが生長すると、その棘(とげ)が手に刺さるようになり、まさに手に負えなくなる。 同じイラクサ科でも、Australia「…

蜘蛛が嫌いな人:これを殺さず、外に追い出すコツがあった! (RTE-News, September 16, 2020)

ひとを騙(だま)し、ヒトの物を盗み、人を殺した悪人が、死の床について、「蜘蛛の糸(芥川龍之介 作)」を読み聞いたら、身の毛がよだつ恐怖を感じるだろうか。 蜘蛛(クモ)は、決して野菊や野アザミのように美しもなく、カエルのような愛嬌もない。だから、「…

オタマジャクシはカエルの子:でも、どのカエルの子? (BBC-Sci & Env, September 3, 2020)

日本の春の風景から「田んぼで啼くカエルのコーラス」を除いたら、つまらない風景になってしまう。あのカエルの啼き声。聴く人、あるいはそのときの心情によっては、喜びの歌にも、悲しみの歌にも聞こえるから不思議だ。 どこか憎めない、愛嬌のある顔をして…

天井を破って侵入したならず者:体長約 3mのニシキヘビだった! (BBC-News, September 1, 2020)

Mr david Tateは仕事も第一線から退き、今は Australia東部のQueensland (クイーンズランド州) Brisbane (ブリスベン)北区で静かに暮らしていた。 ある日のこと、外出先から帰宅し、コーヒーを飲もうとキッチンに入って、肝を潰した。天井板が破けて、キッチ…

新種のダニがUKに続々上陸:河原や森の散策に注意! (BBC-Health, July 31, 2020)

ダニは「壁蝨」とも「蟎」とも書く。人間の生き血を吸う虫だ。街のダニとは「まともに働かずに、もっぱら、オレオレ詐欺や泥棒・恐喝を生業(なりわい)とし、他人の金を不正に、せしめて生きる悪人」のことだ。 イエダニ、マダニ、街ダニのいずれにせよ、ダニ…

清純無垢のリンネソウ:温暖化に、人間に痛みつけられ絶滅寸前! (BBC-News, August 18, 2020)

コマクサソウ、イワカガミ、シラネアオイ、ミヤマオダマキなどは、過酷な氷河期を生き延びた高山植物だ。その花はどれも崇高で清く、気高い。汚れのない気品に満ちた風格さえ漂う。 しかし、地球温暖化と、心無い園芸家・登山家あるいは欲深い人間の行動によ…

アルプスの樹の驚くべき「病原菌」防御システム:その化学兵器! (BBC-Sci & Env, August 17, 2020)

アルプス山岳地帯には、鬱蒼とした「Norway spruce (欧州トウヒ)」が茂る。しかし、近年、地球温暖化に伴って、「needle bladder rust (球果・葉サビ病)」が蔓延し、毎年、数千ヘクタールのトウヒが枯れる。 その病原菌 (pathogen)は「クリソミクサ属真菌 (Clyso…

自然破壊、野生動物の殺戮の代償が:新型感染症の大発生だった! (BBC-Sci & Env, August 5, 2020)

暗いドイツの森や日本の北の蝦夷地の森、広大なUS、豪州、そして未踏の地と呼ばれたアマゾンのジャングルでさえ、「exploitation (開拓)」の名のもとに、樹々が次々と切り倒され、焼き払われて「耕作地 (croplands)」や「牧草地 (pastures)」、「市街地 (citi…

歴史に残る化け猫5匹:テロ・殺し屋、猫かぶり、宇宙猫、浮沈猫 (RTE-News, Aug 10, 2020)

この世に「化け猫」は、いると言うが、「化け犬」はいないようだ。 ニャーニャーすり寄って、怪しげな素振りを見せたかと思うと、冷たく、獲物を狙う表情に一変する。気分は、まるで「猫の目」のように変わるのがネコ。地球上には、約 3億7千万匹のネコがい…

足跡以外はすべて持ち帰ってくれ!:これ以上、自然を汚すな (BBC-News, August 7, 2020)

大勢の人が「お盆休み」の行き場に困った。バリ島、US、ヨーロッパは、コロナ感染のリスクが高い。それではと、近場の行楽地を探しても、公共交通機関の中も感染リスクが高い。 つまるところ、大抵は、マイカーで行ける範囲で、コロナ感染者数が少ない地方都…

クジラの一撃で重傷:クジラと一緒に泳いで、怒らせた女性! (BBC-News, August 3, 2020)

クジラと一緒に泳ぐ観光ツアーが南半球の Australiaで人気だ。その大陸も今は冬。「ザトウクジラ (humpback whales)」の大群が西海岸に集結する時節だ。マニアは巨大な哺乳動物に近づくだけで、興奮するらしい。ザトウクジラは、人間を襲うことはない。人間…

コウモリのウイルスがなぜ人間に!:ラボから逃げたか、生物兵器 (BBC-Sci & Env, July 16, 2020)

『人の命は何よりも大切』と、子どもに言い聞かせながら、一方で、政治家は妙なことをする。コロナ感染拡大の危機にあって、「多少の犠牲もやむなし」と言わんばかりに、都市封鎖・行動規制を跳ね飛ばし、経済優先の道を選択した。 しかも、その手の内、胸の…

最終氷期を生き残ったkelp(コンブ)の森:生命を育み16,000年! (BBC-Health, July 25, 2020)

京料理に欠かせない昆布だし。昆布は英語で「kelp」、「 oarweed」あるいは「kombu」とも表記される。 さて、約 16,000年前の最終氷期末期のことだ。それまでヨーロッパ大陸を覆い尽くしていた厚い氷床 (ice sheets)が撤退すると、昆布 (コンブ科の海藻)は、…

バイソンを森に放せ!:─自然が自然を取り戻すために─  (BBC-News, July 10, 2020)

England南東部Kent (ケント州)の Canterbury (カンタベリー)に近い森「Blean Woods (ブリーン・ウッズ)」に、「European bisons (ヨーロッパ・バイソン)」が放たれることになった。 このバイソンは、今から約10万年前、England一帯を歩き回っていた「Steppe bi…

花粉症のアレルゲンDNA解析:言い逃れができなくなる! (BBC-News, June 21, 2020)

花粉症 (hay fever)はつらい。はじめは眼が痒(かゆ)くなる。次にくしゃみ、鼻水が襲って、ティッシュの箱が離せなくなる。その後、一転して、鼻詰まりに苦しみ、最後は、喉の不快感と咳(せき)に悩まされる。まさに「踏んだり蹴ったり」とは、このことだ。 花…

「花咲かブンブン」の魔術:ほんとうに花が咲く! (BBC-Sci & Env, May 21, 2020)

「枯れ木に花を咲かせましょう」。これは誰でも知っている、昔話「花咲か爺さん」の一節。ところが、枯れ木ではないが、本当に、植物に花を咲かせてしまう「魔術」があった。その魔術師は「花咲かブンブン」の「Bumblebees (マルハナバチ)」。 ミツバチの仲…