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過去の失敗に学ぶ善行か、それとも学ばない愚行?:沼地に植林! (BBC-News, Nov. 18, 2020)

Conifer planted on peatland

 自然を愛し、自然保護活動を進める「カンブリア野生生物トラスト(Cumbria Wildlife Trust)」の Mr Stephen Trotterは、役人の余りの愚行に「びっくり仰天 (astounded)」した。

 

 UK北西部 Cumbriaの「Lake District (湖水地方)」は、のどかな風景が広がる景勝地だ。そこには「peatland (ピートの湿地帯)」が点在し、その「peat bogs (泥沼)」は、温室効果ガス CO2の封じ込めに重要な役割を果たしている。

 

 ところがある日、Berrier (ベリアー)の湿地帯に足を踏み入れると、「心が張り裂ける (heartbreaking)」ほどの、とんでもない光景が目に飛び込んできた。100エーカー (約40.5ha)に渡って、「ploughing (鋤起こし)」がかけられた上、「drainage ditches (排水溝)」が掘られ、数十本の「conifers (針葉樹)」の苗木が植林されていたのだ。

 

 これでは泥沼地の「water table (地下水面)」が下がって、直ぐにバクテリアや菌類 (fungus)が繁殖し、ピートに閉じ込められていたCO2も大気中に湧出してしまう、と Mr Trotterは嘆く。

 地球温暖化対策、環境保護に取り組むべき時代に、こんなことをするなんて、やることがまったく逆 (counter)。

Stephen Trotter

 この批判に対して、植林の許可を与えた「The Forestry Commission (森林委員会)」は、「我々は、土質調査を行なって、その地が「ピート湿地帯」でないと判断した」と一歩も譲らない。

 しかし、本当に、その植林が、「lessons had been learned.(過去の失敗から学んだ)」事業なのかは、定かでない。

 

おわりに:事業の必然性を説明できず、事業計画を秘密にし、事業の失敗に責任をとらない。それを行政という。

                      (写真は添付のBBC Newsから引用)

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