自然破壊、野生動物の殺戮の代償が:新型感染症の大発生だった! (BBC-Sci & Env, August 5, 2020)
暗いドイツの森や日本の北の蝦夷地の森、広大なUS、豪州、そして未踏の地と呼ばれたアマゾンのジャングルでさえ、「exploitation (開拓)」の名のもとに、樹々が次々と切り倒され、焼き払われて「耕作地 (croplands)」や「牧草地 (pastures)」、「市街地 (cities and suburbs)」に姿を変えた。
かつて、地球上で人類と生息地を分かち合い、ともに平和に暮らしていた多くの野生動物は、こうして「すみか (habitats)」と生態系のバランスを失い、絶滅に追い込まれた。とくに、特殊な環境を必要とし、寿命の長い「rhinos (サイ) 」などは大きなダメージを受けた。一方、寿命は短いが、繁殖力が強く、市街地であれ、どんな環境でも生き延びる「rats and pigeons (ネズミ、鳩)」などがその個体数を急増させた。
こうして欲深い人類は、こぞって土地を切り拓いた。創造主から「自然 (nature)」を強奪したと言っても、それほど違いはないかも知れない。しかし、その代償は高く付いた。
創造主は黙って見過ごしなどしない。人類に与えた試練が「infectious diseases (感染症)」だった。
いわば、深い森は、病気 (diseases)、病原菌 (pathogens)の巣窟でもあった。そこに足を踏み入れ、狩猟に興じ、あげくの果に野生動物を捕まえては、売り買いして、金儲けに、いそしんだのだ。病原菌に感染しないはずがない。
University College Londonの Mr Rory Gibbらの研究によると、新型コロナは、ほんの始まりに過ぎない。人獣共通感染ウイルスを保有する野生動物は376種。今後、予想される新型感染症の約 3/4は、これらの野生動物が発生源になると考えられるという。(研究の詳細は「Nature」に発表。)
なお、不思議なことに、人間が絶滅に追い込んだ野生動物は、人に感染するウイルスを多く保有し、その数は、人間以外の原因で絶滅に瀕する野生動物に比べて 2倍以上とされる。
おわりに:なにごとにつけ、「超えてはならない一線 (thresholds)」がある。生態系を破壊することは、自分の首を絞めることに他ならない。行き過ぎた自然破壊は創造主の怒りをかうだけだ。地球にあって、人類にはもっと「つつましさ」が必要なのだろう。
(写真は添付のBBC Newsから引用)