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人類が頂点に立った理由:「発汗機能」と「直立歩行」にあった! (RTE-News, July 22, 2021)

There is sodium, potassium, calcium, magnesium, zinc, copper, iron, chromium, nickel and lead in every bead of sweat. Photo: Maridav/Shutterstock

 約500万年前に樹上の生活を見限って、地上に降りて歩き始めた初期原人。ときに、木の枝にぶら下がることもあって、その足の機能は十分に発達しなかった。ところが、その後、ヒト属 (Homo)が出現する。人類の祖先は、獲物を求めて、サバンナを盛んに駆け回るようになる。それを可能にしたのは、以下の2点。

 

[Ⅰ] 直立二足歩行 (up-right bipedal walking)

姿勢を真っ直ぐにして立つことにより

・直射日光を受ける体の表面積の割合が約7% (動物の約1/3) に減少

・地面の暑さから頭部を離すことができる

・地上から離れた新鮮な空気を吸うことができる

 

[2] 発汗機能 (perspiration)

 さらに、モジャモジャの毛皮を脱ぎ捨てたことで、汗をかき、「体温調節(thermoregulation)」ができるようになったことだ。人類の皮膚上には約250万個の汗腺 (sweat glands)があり、1リットルの汗をかき、それが全て蒸発するときの気化熱は約 50万カロリー。汗をかくことによって、人類は、体の熱を効率よく外に逃がすシステムを手にしたのだ。

 

 この 2つが、サバンナの獲物を追いつめるために、「lethal weapons (なくてはならない武器)になった。

 ライオンやシマウマなどの4つ足動物は、走ることにかけては確かに人間よりもはるかに速く走ることができる。しかし、動物の体温調節は「panting (ハアハア、あえぎ呼吸)」。

 

 人類の祖先は、この体温調節の違いを有効に活かし、サバンナの地面の暑さから頭部を離して走った。獲物に傷を負わせると、炎天下のサバンナを執拗に、どこまでも、これを追いかけて、距離を縮め、食料を確保したのだ。

 

おわりに:汗は汗でも「冷や汗」は歓迎されない。できれば健康的な汗をかきたいものだ。

  (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie