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蜘蛛、てんとう虫、カメムシ:なぜ、秋になると家の中にやって来る ? (RTE-News, Sep 11, 2023)

Coming soon to a bedroom near you? Photo: Charlie Goodall/ Shutterstock

 「クモ(蜘蛛)が巣をつくると雨」、「クモの巣に朝露がかかると晴れ」などと言い伝えられるが、Irelandでも、「クモが大きな巣をつくると、天気が崩れる」との「言い伝え(folklore)」があるという。

 さて、クモの気象予報の精度は別にして、季節が秋に移り変わる頃になると、クモが大きな巣をつくるようになるのは事実のようだ。

 

 クモに限らず、一般に、昆虫 (insects)は季節変化、とりわけ太陽の光の変化に敏感だ。秋が深まるにつれて、いそいそと冬に備えた準備に入る。

 

 多くの昆虫は、人げと同じく 2つの眼 (compound eyes [複眼])を持っているが、その他にも、頭のてっぺんに 3つの単眼 (ocelli)と呼ばれる小さな眼があり、視覚情報は、直接、脳に伝達される仕組みだ。その視覚情報は「internal clock (体内時計)」によって解析されて、季節変化の感知に役立てられる。

Insect Extinction

 なお、節足動物 (arthropods)の昆虫は、「cold blooded animal (冷血(変温)動物)」で、体温調整ができない。だから、昆虫が生き延びるためには、季節変化を正確に感知する必要があるのだ。

 さらに、昆虫が、厳しい冬を乗り越えるために進化させた方法は驚くべきものだった。代表的なものは次の 3通り。

 

・migration;季節移動 (ヒメアカタテハ、オオカバマダラ)

・antifreeze proteins:不凍タンパク質の生成 (オオクワガタ、カミキリムシ)

・diapause:休眠 (モンシロチョウ、カイコ、スズメバチ、クモ、カメムシ

 

 夏が終わると、昆虫によっては、その一生を終えるものもあるが、卵や蛹の状態で、あるいは成虫のまま物陰に隠れることもあれば、家の中に侵入して冬ごもりに入るものもある。これが、秋になると昆虫の数がめっきり減って、家屋にクモやカメムシテントウムシたちが押し寄せてくる理由だ。

Spiders in the house with Collie Ennis

 ただし、秋になると、その年最後の甘い花蜜を求めて忙しく飛び回る昆虫もいる。それが

 

・ivy bees (collectes hederae (コレテス・ヘデラエ [ハナバチの仲間] )

・wasps:スズメバチ

・bumblebees:マルハナバチ

 

 なお、雨が近づくと、羽アリが地中から飛び出すことをよく目にする。また、他の昆虫にも、雨の中で交尾 (mating)するものが多い。このようなことが、昆虫は天気の変化を知っているものと、人々に思い込ませている生物の生態だ。ただし、昆虫がお天気次第で、その行動を変えるといっても、それは昆虫によりけりだ。

 

“ I, for one, will be sticking to the Met Office for my weather forecasts.”

[ 私だったら、お天気の予報は、気象庁の情報にこだわるわ。]

 

おわりに:蜘蛛の巣を観察して天気の変化を予測することなど、めったにないが、カエルの鳴き声だったら、だれもが知っている。カエルが鳴いたら、雨が近いことはほぼ間違いない。

     (写真は添付のRTE-Newsから引用)

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