秋がやってきた。夏野菜の収穫も終わった。夏の間に使用した防虫ネットや支え棒をかたづけ、トマト、ナス、キュウリなどの畝(うね)を掘り起こして、土壌の日光消毒を行なう必要がある。
これから先、春までは庭を「rewilding (自然に還す)」期間だ。
1.Plant pollinator-frieddly species
秋から冬にかけての季節は「nector-rich flowers (密いっぱいの花々)」が枯れてしまうため、ミツバチやチョウなどの「pollinators (受粉媒介者)」にとって受難のとき。こんな時節に庭の隅にでも「ivy’ flowers (ツタの花)」があれば、花粉を求める昆虫にとって、どんなに救世主になることだろう。
2.Welcome weeds
タンポポ (dandelions)、イラクサ (nettles)、キイチゴ (brambles)、野バラ (wild roses)などは園芸家にとってやっかいな雑草。しかし、たとえばタンポポは50種を超える昆虫の生息に寄与し、雑草と言えども自然界の「diodiversity (生物多様性)」
を担っていることを忘れてはいけない。
3.Leave your grass long
高級ゴルフ場のように短く刈り込んだ芝生は美しいが、あれは「エコ」とはほど遠いものだ。その草地に花は咲かず、虫も鳥もやって来ない。常時刈り込まれ、消毒剤が散布されているからだ。
せめて、自宅の庭の芝生だけは「over-mown (刈り込み過ぎ)」は避けたい。草丈(くさたけ)を伸ばすことによって「cooling effect (冷却効果)」が増す。それに「地面に巣をつくるマルハナバチ (ground-nesting bumblebees)」にすみかを提供することにもなる。また、敷地に余裕があるなら、そこに手をつけないで放っておくと、「wildflower meadow (野草の天国)」になる。
4.Avoid too much pruning before spring
キキョウ(bellflowers)、キク(chrysathemums)、ナベナ(teasels)などの多年草(perennials)の花が枯れたからと言って、その先端部を切り取ってしまっては、これを大事なエサにしている小鳥や昆虫がかわいそう。
庭の整理は、春になってからでも遅くはないし、それが多くの野生生物にとって、どんなにありがたいことか。
5.Plant native trees
Irelandであったなら、Irealandに自生する樹木
・plum:プラム
・crab apple:ハナカイドウ
・elderberry:ニワトコ
・hawthorn:サンザシ
・holly:ヒイラギ
・silver birch:シラカバ
・rowan:ナナカマド
は、これまで、この地に生息する野生生物とともに進化して来た植物だ。その木の実は、庭の住人にとっても、野生生物にとってもごちそうになることまちがいなし。
6.Avoid too much hard landscaping:人工物はほどほどに
庭全体にコンクリートを流し込んだり、敷石で固めたり、あるいは、これを人工芝で覆ってしまうと、確かに庭の手入れは楽になる。しかし、雨水が地面に染み込まなくなり、結局は「urban heating (ヒートアイランド現象)」、「run-off (雨水の表面流出)」の原因をつくりだすことに繋がっている。また、今一度「hedgerows (垣根)」を見直しても良さそうだ。
7.Leave things messy
庭を隅から隅まできちんと片付けてしまうと、野生生物の居場所がなくなってしまう。枯れた枝、丸太、枯葉を一緒に積み上げて「messy corners (庭から出たゴミの置き場)」をつくってやると、それが土壌の肥料分にも野生生物のすみかにもなる。
8.Don't over-dig
庭の土壌は掘り返しすぎないこと。ところどころに土をかきあげて、「微生物(microhabitats)」に活躍の場を与えてやるといい。
9.Include water
庭には、たとえコンテナの中でも良いから、小石を揃えて小さな池をつくると、そこは、野生生物が次から次にやってくる場所になる。
おわりに:雑草が自然界にとって重要な役目を果たしていることは確かだ。しかし、これを庭に持ち込んだり、野放しにしていると、あっと言う間に、庭は雑草に占拠されてしまう。
(写真は添付のRTE Newsから引用)