「凍える寒さ (wintry spell)」がやって来た:どうやって温 まろう? (RTE-News, Dec 7, 2022)
北極に住むという「雪の女王」が、その笏 (sceptor)を天に向けて高々と掲げると、北風が荒れ狂い、吹雪が舞い上がって、北国はみな「底冷えする冬 (wintry spell)」に襲われる。Irelandとて例外ではない。
さて、そんな寒い冬が到来したというのに、食品・灯油の価格も、ガス・電気料金も次から次へと値上がりして、ふところは寂しくなるばかり。庶民の暮らしは一向に良くならない。
こんなときは、せめて、部屋を暖かくして過ごしたいもの。そこで、RTEがまとめた標題の記事は役に立つ。どうしたら、身体(からだをポカポカにできるかがわかりやすくまとめられている。
1.Keep your curtains closed:カーテンを引こう
たとえ布目の粗いカーテンであっても、カーテンを引くと、ガラス窓とカーテンとの間に空気の層ができて、これが結構、室内の熱を逃さない効果となる。
2.Draught-proof doors, windows and cracks:ドア・窓などのすきま風対策
窓枠やドアの隙間にはテープを張って、壁面の割れ目はシリコン樹脂で埋め、ドアの下に「sausage dog draught excluder (ダックスフント型すきま風避け)」を置くと、断熱効果はずいぶんと違うもの。
また、ドアに備え付けの郵便受けがあったら、その通気口にカバーを掛け、ドアのキーホールや使っていない暖炉・ストーブの煙突にもカバーあるいはすきま風防止栓をつけると、部屋の暖房費はずいぶんと違ってくる。
3.Stay hydrated:水分補給
寒いときこそ、十分に水分を補給すること。Dr Jay Vermaのおすすめだ。一定の体温を保って良好な体幹機能 (body core functions)を維持するためには、十分な水分補給が欠かせないのだ。水分不足は腎臓機能を低下させ、血液をどろどろにして脳梗塞・心筋梗塞を引き起こす要因となり、低体温症 (hypothermia)さえ招きかねない。
また冬シーズ特有のお肌のトラブル(強烈なかゆみを伴う「eczema (疥癬)」や「tight skin (肌が突っ張る症状)」)も、適切に水分摂取することで、症状を緩和することができる。ただし、寒いときの水分摂取は、熱い飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶など)に限る。身体がよく温まるからだ。なお「hypothermia (低体温症)」に罹った人には「lukewarm fluids (生ぬるい飲み物)」を与えるとよい。
4.Get moving:身体を動かす
室内でもかまわない。寒いときは身体を動かすことだ。柔軟体操に腕立て伏せ、バーベル挙げなどで身体を動かすと、「metabolism (新陳代謝)」が活発になって心拍数が上がり、血液の循環が促進されるため、身体全体が内側からポカポカになる。
5.Put foil behind your radiators:ラジエータと壁の間にアルミホイルを
ラジエータと壁との間に、大きめのアルミホイル (tinfoil)を一枚置くと、熱の反射効率が上がる。さらにラジエータの上に布カバーを吊るすと、部屋はぐんと暖かくなる。
なお、ラジエータの効率を保つためには、定期的にその専用液を抜き取って交換すること。
6.Embrace soft furnishings:フカフカの毛布類に包まれて
寒い冬は、保温性の高い「soft furnishings (フカフカ布地)」
・rugs:絨毯
・tapestries:タペストリー
・wall hangings:壁掛け
などで部屋をかためるのが一番。ソファ、ダイニング・チェアにも「cosy blankets (フワフワのブランケット)」を置くと、身体が温まる。
7.Weat layers, not bulky jumpers:厚手のジャンパーよりも重ね着がおすすめ
かって、カナダの学生の冬の代表的なスタイルは、Tシャツ一枚に厚手のジャンパーが定番だった。しかし、寒いときは、重ね着 (wear layers)に限る。その「multiple thinn laysers (多重断熱薄層)」が熱を逃さないように働くためだ。
8.Get a smart heater:スマート・ヒーターの活用を
最近は、外出先からスマホを使って自宅の暖房システムをコントロールできる「smart heaters」あるいは「smart thermostats」が販売されている。必要な時間帯に、必要な空間だけをあらかじめ暖めて置きたいと願う人には便利だ。(ただし、購入前に、性能を十分に確認すること。)
おわりに:雪が降り出してから床に絨毯を敷いたり、窓枠のすき間にテープを貼るのは遅すぎの感が否めない。できることなら、冬の備えは、10月のよく晴れた日に作業を済ませたいものだ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)