観葉植物をぶじに冬越しさせるために:やってはいけないこと! (RTE-News, Oct 16, 2022)
温・熱帯性の観葉植物にとって、寒い冬をぶじに乗り切るのは大変だ。ややもすると、グリーン愛好家、いや、園芸 (horticulture)の達人と言えども、せっかく育てた鉢植えを、この時期に枯らしてしまうことがある。
そこで、「Baby Bio」のプロダクト・マネジャー Ms Kate Lindleyがとっておきの冬越しのコツを伝授する。
1.Don’t leave them outside for too long after summer:夜間は室内に取り込むこと
秋が深まると、屋外の夜間の冷え込みが厳しくなる。夕方には鉢ものを室内に取り込むこと。冷気に当たると、一瞬にしてダメになる。
2.Don’t leave them near radiators or in draughts:ラジエーターの熱、隙間風に当てないこと
屋内で育てるにしても、すきま風がピューピュー入る (draughty)窓際あるいはサンルーム (coservatories)やポーチは避けたほうがよい。夜間に思いの外、気温が下がるためだ。温・熱帯地方の植物は寒さに至って敏感だ。
そうかと言って、ラジエーターの側に置くのも禁物。植物が強いストレスにさらされるとともに、葉は茶色に変色し、カラカラに乾いてしまう。できるなら、部屋の中央か、暖房器具から離れた場所に置くのがベスト。
ときに加湿器、加湿トレイ、霧吹きなどを使って、適度な湿度を保つことも大切。
3.Don't repot in winter:冬に植え替えはしないこと
鉢の植え替えは春から夏にかけて行なうのがベスト。秋の初め頃は、かろうじて植え替えできるが、晩秋になったら、やめたほうがいい。植物が「dormant (休眠)」に入るため、植え替えても生長はとどこおり、根も新しい土壌に十分になじめないからだ。
4.Don't propagate after autumn:秋が過ぎたら、株分け・葉挿し作業をあきらめること
観葉植物の「葉挿し (leaf cuttings)」は 9月までが限度。葉挿しの他に、
・water propagation:水挿し
・dividing:株分け
でも増やすこともできる。
なお、どの増やし方を採用するかは、観葉植物の種類によって異なる。
[水挿しに適する観葉植物]
・Pothos:ポトス
・Monstera deliciosa:ホウライショウ
・Zamioculas zamiifolia(ZZ):ザミオクルカス・ザミーフォリア
・Tradescantia zebrina(Inch plants):シマムラサキツユクサ
[葉挿しが適する観葉植物]
・Succulents:多肉植物
[株分けが適する観葉植物]
・Chinese money plant:ピレア・ぺぺロミオ・イデス (金のなる木)
なお、観葉植物の休眠中に、思い切って「hardwood cuttings(熟枝カット)」にすると、株に発根を促すことになる。
5.Don't overwater:水をやりすぎないこと
水がないと植物は生きてゆけない。しかし、皮肉なことに、観葉植物をダメにしてしまう最大の原因は、「過度の水やり (overwatering)」。それも気まぐれ (accidental)とあっては、植物にとって災難だ。
とくに、秋から冬にかけての休眠期間、植物にとって、水は、さほど必要としないのだ。にもかかわらず、水をたっぷり与え続けては
・根腐れ (root rot)を起こし
・コバエ (gnats)の発生を招き
・根が酸素を十分に吸収できなくなってしまう。
6.Don’t water your plants straight from the cold tap:冷たい水道水は避けること
冬になると、水道水が冷たくなる。これをそのまま水やりに使ってはいけない。蛇口の水を一旦室温に戻した「なまぬるい水 (tepid water )」が、植物にとっては優しい。
7.Don't leave them in dark rooms:暗い部屋に閉じ込めないこと
観葉植物だって「photosynthesise (光合成)」が必要であり、そのためには日光は欠かせない。秋から冬のシーズンは、日照時間が短い上に、寒さが厳しいので、温・熱帯植物にとっては、つらい試練のときだ。このため、部屋のカーテンはできるだけオープンにし、南向きに面した窓際に置いて(ただし、直射日光は避けて)、植物が十分な日照を確保できるようにしてやる。
おわりに:この時期、観葉植物の生育上、もっともやっかいなことは、コバエ・ブヨの大量発生だ。そもそも、園芸店で購入した時点で、コバエが鉢内の土壌に住み着いていることが多い。そして、これが思った以上にしつこく、退治するのがやっかいだ。なお、困ったときは、園芸に詳しい友人に相談するのがベスト。
(写真は添付のRTE Newsから引用)