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ストレス、不安、悩み:そんなものは、これで吹っ飛ばせ! (RTE-News, Nov 5, 2020)

These self-guided strategies are super effective and don't require spending any money, says Abi Jackson.

 ストレス・不安がたまると、夜、ぐっすり眠れなくなる。そして、メンタルヘルスが悪化すると、「精神科の専門医の診断を」と勧められる。

 しかし、そこには、隠れた多くのリスクが存在することも事実だ。医者に言われるままに、不適切な処方薬を飲み続けては、元も子もなくなる。それに、第一、その処方箋の根拠あるいはうつ病の発症メカニズムとその処方薬の効果を、分かりやすく患者に説明できる開業医が、何人いるのだろう。

 精神病の発症メカニズムが十分に解明されていない現在、多忙な医者に過大な期待をしてはいけない。

 

 そこで、まずは、他人に頼らず、自分自身で最新の医学情報を集め、自分でできることをやってみる。これを勧めたい。次に掲げるのは、RTEのストレス・不安の解消法だ。

 

1.Visualise your way to calm

 心配ごとを抱えて、いつまでもグズグズしていたって始まらない。それよりも、楽しいこと、楽しかったことを心の中に思い浮かべてみよう。そのときの様子、そのときに見たことなどをできるだけ詳しく、心の中でなぞってみることだ。これが「visualisation (映像化)」と呼ばれるテクニック。

Tap into your own imagination (iStock/PA)

 さらに、以前にストレスや不安に対処したときの自分を思い出してみよう。案外、自分はタフな人間で、やればできるものだったことが、よみがえって来るはずだ。そうだ、あのときだって、うまく解決できたではないかと、気づくはずだ。くよくよすることなんか、ムダなこと。ムダなこと。

 

2.Sing or hum

 歌をうたうのもストレス発散に効果的だ。歌うことで、「parasympathetic nervous system (副交感神経系)」の「vagus nerve (迷走神経)」が刺激され、神経伝達物質「acetylcholine (アセチルコリン)」の分泌が促進されて、「relaxing effect (リラックス効果)」が高まる。

Kitchen karaoke really is a tonic (iStock/PA)

 大声を張り上げることができないときは、「humming (ハミング)」でも同じ効果が期待できる。お気に入りの場所で、目を閉じて、約 10分間、好きな曲をハミングしてみよう。

 

3.Write down your thoughts

 これは、心の中を整理する最強のテクニック。悩みごとや不安を抱えると、あれやこれやと思い巡らし、夜、ベッドに入っても眠れないもの。とくに、就寝中には余計なことを考えない方が良い。それよりも、どうしようかと思い迷うとき、あるいは、心が乱れて整理できないときは、大きな紙 (A3コピー用紙)を用意する。その上に、心に浮かんだことを次々に書き出してみる。文章はどうでもいい。言葉の切れ端で構わないのだ。

 すると、考えもしなかった発見がある。複雑に絡み合っていたことも、互いにどのように関連しているのかが見えてくる。「小さな悩みごと」も、漠然とした状態では、心の中でとても大きな化け物に見えてしまうもの。そんなちっぽけなもので、負けてたまるものか。

 

4.Make use of mantras

 瞑想 (mantra meditation)。それは過去に起こった「悩みの根源」に冷静に向き合うこと。悩みや煩悩に苦しむ心の負担をごく小さなものに変える力がある。

 その瞑想の中で、何か一つ、今、望むことに心を集中する。それは「心穏やか」それとも「勇気」。やがて、あなたの心は、念じた思いで満たされ、望みが現実に変わるだろう。

5.Strike a yoga pose

 ヨガは心を穏やかにするもの。なにも、ヨガ教室に通う必要はない。ストレス・不安で頭がいっぱいなときは、「legs up the wall (Viparita Karani)」と呼ばれるヨガ・ポーズが有効。

 壁に向かい、床に仰向けに寝て、両足を高く挙げ、下半身が壁に垂直になるようにがんばってみよう。目を閉じ、ゆっくりと深呼吸する。これを 5 −15分間続けるという。(これは少々長すぎだ。そのポーズの継続時間は自分で設定した方がいい。

6.Walk with purpose

 自宅を出て散歩するだけで「気晴らし (distruction)」になる。けれども、ポケットに虫眼鏡や望遠鏡を忍ばせて、街路樹や公園・道ばたの草花を観察したり、バードウォッチングあるいは町並みの風景をスケッチするなど、なんらかの目的をもって散策すると、いっそう効果的だ。もちろん、カメラやスマホを持ち歩き、気に入ったワン・ショットを撮るのも、大いに気分転換になる。 

おわりに:メンタル・ヘルスに苦しみ、うつ病に苦しみ、精神安定剤が欠かせない人は、日本だけで優に100万人を超える。それなのに、精神医学は遅々として進まない。大切なことは、病気の予防だ。また、軽い症状の患者の重症化を防ぐ対策が求められている。

 

 なお、医学の現状に触れた本として、次の一冊がある。

五木寛之:無力、新潮社、2013

         

                         (写真は添付のRTE Newsから引用)

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