二日酔い憂鬱症(ハングクサイアティ):これで身体はどうなるか? (RTE-News, Feb 16, 2022)
悪酔いすると、翌日の朝、頭がガンガンし、気が滅入って仕事が手につかなくなる。こんな経験はありませんか。これは「hangxiety (二日酔い憂鬱症)」の典型的な症状の一つだ。
この英語の「hangxiety」は「hangover (二日酔い)」に「anxiety (不安症)」がくっついた合成語だ。
表題の記事は、Bristol大学の新鋭の心理科学者 Dr Craig gunnらの研究チームが医学学会誌「The Conversation」に発表した論文の抄録版だ。
さて、一般的な二日酔いの症状は
・headach:頭痛
・fatigue:疲労感
・thirst:喉の乾き
・nausea:吐き気
しかし、それに加えて、二日酔いした人の約12%が
・anxiety:不安症
を発症する。
二日酔いによって身体が思うように動かなくなり、「physiological stress (生理ストレス)」を感じて、気分はブルー(憂鬱)。
これに睡眠不足 (sleep depression)が重なると、認知機能 (cognitive function)までおかしくなり、仕事も禄にできなくなる。
このとき、免疫システムは足を引っ張られて、ストレス・ホルモン「cortisol (コルチゾール)」の分泌量、血圧、心拍数は上がりっぱなし。これに反して、不安を抑制する神経伝達物質 (neurottansmitter)の「dopamine (ドーパミン)」は、低下した状態だ。
さらに悪いことに、二日酔い (hangover)は
・working memory:作業記憶
・flexible thinking :柔軟な思考
・self control:セルフ・コントロール
などのメンタル・スキルに重大な支障を来たし、他人との「いさかい (conflict)」が増え、仕事の生産性も低下するという。
なお、とくに「hangxiety (二日酔い憂鬱症)」を発症しやすいタイプの人は
・とても恥ずかしがり屋 (being shy)
・かって不安症を経験した人
・不幸な出来事があった人
・ウツ病 (depresion)の人
・悪酔いした人
・飲酒をやましいと感じている人 (guilt from drinking)
・神経質 (neurticism)な人
この「hangxiety」を回避する方法として
・meditation:瞑想
・practising mindfulness:マインドフルネスの実行
・general self care:一般的な自己管理
・翌日が回復日 (休日)とする
・飲酒の前のもめ事を控える
・友達と「bonding excerse (チーム・トーキング)」
が挙げられる。しかし、なんと言っても最善の策は
・お酒は飲まないこと
・たとえ飲んでもほどほど (in moderation)
おわりに:たかが お酒と言えども、無理は禁物。一線を越えたら危険だ。もしも「moderate (ほどほど)」ができないなら、はじめから手を出さないことだ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)