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ほんのちょっとの「 ひと休み」:気分一新、癒やし効果抜群! (RTE-News, Apr 5, 2023)

Why we should be taking micro breaks

 見知らぬ人が耳元でささやく『ほんのちょっとだけ (Just a littel bit,  just a second.)』は欺瞞(ぎまん)、詐欺、策略、陰謀に満ちた悪魔の甘言だ。くれぐれも騙されてはいけない。

 

 けれど、それとは逆に、『take micro breaks (ほんのちょっとだけ、ひと休みにしよう)』は、人々を幸せ(wellbeing)にすることばだ。

 現代人の特徴の一つは、とにかく忙しいこと。毎日、せかせかと働き、あたふたと動き回る。それは、何かに急き立てられ、追いかけられれているかのようでもある。楽器のギターやバイオリンの弦だって、常に張りっぱなしで音を響かせていては、すぐに弦が切れてしまうものだ。

 

 なお、旧約聖書によると、創造主でさえ、天地創造の仕事を終えて7日目に、休みをとったとか。しかし、それは天界のこと。地上の人間とは違う。どんな人でも、からだを休める日が日曜日だけとあっては、身も心もボロボロになってしまう。

 

 さて、著書「The Art of Rest」を出版した Boston大学の Dr Cloudia Hamondによると、毎日の生活に「a mini break (ほんのちょっとの息抜き)」を取り入れるだけで、

 

・improves memory:記憶力を改善する

・makes people feel more relaxed:リラックスにした気分にしてくれる

・aids concentration:集中力を高める

 

つまり、朝、目が覚めた後の行動には、

 

・rhythms of rest and activity:働きと休憩のリズム

 

が必要なのだ。働きっぱなしでは、心身ともに消耗あるいは燃え尽きてしまう。その「rest (ひと休み)」は

 

・tow minutes breaks

・or 15 minutes

・or other short breaks

 

 2分か15分あるいはそれ以上(それ以下)でもかまわない。「ひと休み」は

そのときの状況で決めればいい。要は、気分転換になってリフレッシュ (feel restored and fresh)した気分になれば、それで良いのだ。

 ところで、昔の職人なら、腰の帯から煙管(きせる)を引き出して、「ここらで一服 (a micro break)」が定番だ。では、現代人は、どんなことをするのだろう。

 

 Dr Hammondらの研究グループは、約18,000人を対象にした大規模調査「The Rest Test」を実施し、そのデータを分析した結果、「the most restful (もっとも気分転換になって気が休まること)」のベスト4は次のとおりだった。

 

・reading:読書

・spending time in nature:自然の中で時を過ごす

・being on your own:ひとりになる

・exercise:運動

 

 読書は、本来、少しばかりの根気と頭を使う作業であるのに、これが第1位とは意外だった。気分転換の第2位の「自然に身を置く」は、よく理解できる。

 第3番目に挙がった「being on your own」も意外だ。人間とは、他人との関わりを絶って生存できない生物。だから、常に、「他人が何を考え、どのように感じているのか」が頭から離れないのかも知れない。そんな社会にあって、「bein on your own (ひとりになる)」ことが「ホッとする瞬間」だったとは。

 

 ただし、「being on your own」は決して「sitting and doing nothing (座って、何もしないこと)」ではない。何もしないことこそが、極めてむずかしいことだと言う。

 また、第4位の「exercise (運動)」。からだを動かすことで、心が鎮まる。とは言え、その効果は人それぞれだ。

 さて、Dr Hammondの結論。

 健全な「mental health」を保つためには、どんな気晴らしでも良いから、2,3種類の気晴らしを 1日に15分間ほど割り振ること。

 なお、日常の「時間のむだ (wasted time)」と感じていることも見直してみよう。たとえば、バスを待っている間、あるいはどこかの窓口で順番を待っているとしよう。急いでいるときは、誰しもイライラしがちだ。しかし、

 

I’ve been gifted  a 10 minute rest here.

[それもこれも天から授かった10分間の「ひと休み」。]

 

と考えて、目の前を通り過ぎてゆく、まわりの景色を楽しむことだ。

 

おわりに:「short breaks」であれ「micro breaks」であれ、「言うは易し、行なうは難し(Easer than done)」。むちゅうになっていると、つい、時を忘れ、ひと休みをすることさえ忘れる。けれど、これがもとで思わぬミスやケガをすることも少なくない。反省すべき点だ。自戒を込めて.....。

                     (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie