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飲み残しのコーヒー、紅茶、ビール:観葉植物にポイ捨てすると━ (RTE-News, Jan 31, 2022)

Experts sort fact from fiction on less traditional plant food. By Hannah Stephenson.

 スマホや会話に夢中になって、うっかり飲み忘れ、冷めてしまったコーヒー、紅茶などを、水やりと肥料の補充が同時にできて一石二鳥とばかりに、室内の観賞植物の鉢に入れてしまう。こんな人が結構多いという。

 では、本当に、その飲み残しが植物に喜ばれているのか。以下は、RHS(王立園芸協会)主任アドバイザー Mr Guy Barterが勧める園芸上の注意点。

 

1.Coffee

 コーヒーには植物の「必須栄養素 (essential nutrients)」のうち、窒素N、カリウム K、カルシウム Ca、マグネシウム Mgが含まれる。だから、コーヒーの飲み残しが冷めているなら、観賞植物は大歓迎だ。

 ただし、ミルクやクリーム入りのコーヒーは、やめた方が良い。後で腐って悪臭を放つことになる。また、砂糖が混入している場合も同じ。糖分は、植物の養分の吸収を妨げてしまうのだ。

 さらに、水のやりすぎになることにも注意。コーヒーの飲み残しを鉢に与えるのは、せいぜい週に一度くらいにしておく。

 

 なお、コーヒーが好きな植物は、酸性土壌に適した

・azaleas:アゼイリア (ツツジ)

・hydrangeas:アジサイ

・bromeliads:アナナス

 

 一方、coffee grounds (コーヒー抽出後のコーヒーカス)は、コンポスターに入れて肥料に活用したり、鉢の土壌に混ぜて活用できる。

2.Tea

 紅茶は、たとえアルカリ水で煎じても弱酸性になるもの。だから、昔から、酸性土壌を好む室内のアゼイリア (azaleas)やクチナシ (gardenias)の鉢に、紅茶の飲み残しを与える人が多かった。

 ただし、コーヒーの場合と同様、紅茶にミルクが入っていたら、飲み残しはシンクに捨てた方がいい。

 また、濃厚な紅茶 (very strong tea)あるいはミルクティー (stewed tea)には窒素Nの他にも元素 Al, F, Mgなどが含まれていて、その濃度が高すぎるため、植物の成長を妨げる可能性がある。よって、飲み残しは捨てて、煎じた後の茶殻はコンポストに回すのが無難だ。

3.Beer

 ガーデナー (gardeners)は、庭のナメクジ (slugs)をおびき寄せるのにビールの飲み残しを使う。あるいは、これを植物の葉に振りかける人もいる。それもこれもビールの強い酸性力で害虫を殺し、あわよくば、ビールに含まれる糖分、酵母の効果を頼りにしてのことだ。

 しかし、Mr Barterによると、植物にとってビールはそれほど有益なものではなく、飲み残しを与えるのはやめた方がいい。

4.Carbonated water

 レモネードやコカ・コーラなどの「fizzy drinks (発泡性清涼飲料)」は一般に糖分の含有量が高い。だから、飲み残しを鉢に入れたら、植物は養分を十分に吸収できなくなってしまう。

 むしろ「carbonated mineral water (炭酸ミネラルウオーター)」なら、「多量要素(macronutients)」に富むため、植物の成長にプラスの効果がある。

 なお、Coloradd大学 Boulder校の研究チームが2002年に発表した論文では、「carbonated water (炭酸水)」が植物の成長を早め、その葉っぱの緑を鮮やかにすることが確認されている。

5.Washing up water

 食器を洗った後の水は、少々リンPを含む。だから、これを庭の水やりに使うのは問題はなし。ただし、室内の観葉植物用としては、あまりにも汚い。

 

6.At the end of the day…(結局のところは...)

 水やりをきちんと管理し、植物をよく観察し、必要なら追肥を施す。これにまさる園芸法はない。本物の肥料に適(かな)う飲み残しなどありえないのだ。

 

おわりに:植物は生き物。いけず (意地悪で、心根がねじまがっている人)、無精の人には、まともに育てられない。

                     (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie