自宅で淹れる本格的なアイスコーヒー!:プロのワザ8つ に注目 (RTE-News, Aug 8, 2022)
ビールだけが暑い夏の定番ではない。冷たいアイスコーヒーもまた、飲む人を一瞬にして爽やかな気分にさせてくれる。しかし、残念なことに、筆者は、これまで、これはと思うアイスコーヒーを一度も味わったことがない。どれもこれも、甘すぎたり、水っぽいものばかりだった。
そこで、UKのバリスタMr Ben Lewisが本格的なアイスコーヒーのつくり方を伝授する。高価な水出しコーヒー器具(cold brew coffee makers)を用いたアイスコーヒー は別にして、一般のフィルターコーヒーからアイスコーヒーをつくる際に、注意すべき点は次の8つ。
1.What are the best types of ccoffee to use for a iced coffee?:最適な豆
アイスコーヒーの出来不出来は、コーヒー豆の優劣に大きく左右される。そこで、コーヒー豆の選択に当たっては、できるだけエスプレッソ・ベースの「アイス用カフェラテ」、「アイス用モカ」あるいは酸味、コク、苦味などのバランスのとれた深煎りの豆が適切。なお、フルーティで爽やかなアイスコーヒーが好みなら、酸味が強く、花の香りのするアフリカ産のコーヒー豆がお勧め。
2.Are there any tyes of coffee to avoid?:やめておいた方がいい豆
嗜好は、人それぞれ。それでも、あえて言うなら、「more acidic fruity coffees in larger milk drinks (酸味が強くフルーティーなコーヒーに、ミルクをたっぷり入れて)」召し上がると、もう、やみつきになること間違いなし。ただし、プロは、アイスコーヒー用として販売されているような、黒こげになるほどに煎った豆は避ける。豆の煎り加減はあくまで「medium-dark(メディアム)」が理想。これは、ミルクとの相性が抜群。
3.What is the best method for making iced coffee?:極め付きの淹れ方
アイスコーヒーを淹れるコツの中でも、最も大切なことは、「lots of ice(グラスにアイスをたっぷり入れる)」こと。
アイスコーヒーの「アイス」の役目は、カクテルのアイスの働きと同じ。カクテルにアイスを入れるのは、高価な洋酒をケチるためだと思ったら大まちがい。あれは洋酒の香りを引き出し、すばやく味覚のバランスを整えるために行なうものだ。
アイスコーヒーのアイスにも同じ働きがある。プロのMr Lewisは、あらかじめグラスにアイスをたっぷり入れておく。そこに、フィルターで抽出したアツアツのエスプレッソを注ぎ込んで、さらにミスクを入れてよくかき混ぜる。アイスがたっぷりあると、コーヒーはすばやく冷えて、その味は最高だ。
4.What kind if glass/maug should an iced coffee ideally be served in?:どんなグラスがいいの?
Mr Lewisのお勧めは、深めのグラス。アイスがたっぷり入るのが、その理由。
5.Why can coffee change taste when chilled?:そのコーヒーはなぜ美味しい
エスプレッソ・ベースのアイスコーヒーは、ミルクと相まって、微妙に甘い味をつくりだす。なお、ミルクの甘さを存分に引き出すためには、ミルクを55- 65℃に温めておくこと。甘さが足りないと思う人はシロップや砂糖をどうぞ。
6.How long should you wait before cooling the coffee?:飲みどきは?
グラスの中にアイスがたっぷり入っていると、コーヒーは瞬時に冷たくなる。だから、グラスにコーヒーを注いでミルクを入れ、かき混ぜたら、すぐに召し上がれ。
7.Can syrups properly dissolve in a cold drink?:シロップは溶けるの?
エスプレッソが熱いうちにシロップを垂らすと、よく溶ける。
8.Is there any way to avoid the drink going too watery because of the ice?:アイスをたくさん入れて水っぽくならない?
グラスにアイスをたくさん入れるのは、コーヒーを薄めるためではない。あくまで、コーヒーを急速に冷やすのが目的。逆に、アイスが少ないと、氷が溶けて、生ぬるく、水っぽいアイスコーヒーになってしまう。
おわりに:来日した某国の知人の一人は、レストランでアイスコーヒーを注文するとき、決まって「コオリナシ」と、店員に告げた。あるとき、その訳(わけ)を尋ねると、せっかくのコーヒーがアイスのせいで、量が少なくなるからだとの答えだった。嗜好もさることながら、「quality(質)」を選ぶか、「quantity(量)」を選ぶかは、人それぞれ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)