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意地悪、性悪、根暗のネットいじめ:子どもの4人に1人が被害に! (RTE-News, Feb 8, 2022)

Negative effects of cyberbullying and other forms of online harassment can be devastating for children

 「ドラえもん」のジャイアンは、ガキ大将。しかし、いじめはいじめだが、そのいじめはネチネチしていない。ところが、最近の「ネットいじめ (cyber or online bullying)」は、質(たち)が悪い。それに、おとなが、その「いじめ」をひたすら隠そうとするから、よけいに始末が悪い。

 

 そもそも、英語の「bully」の語源は「Middle High German (中世高地ドイツ語)」の「buole」に由来する。不思議なことに、当初、この「bully」には、

 

・いとしい人

・弱いものいじめをする者

 

の2つの意味があった。しかし、なぜか、その後、「弱いものいじめ」だけが残る。

 

 ところで、Irelandでは、2月 8日を「Safer Internet Day (安心できるネットの日)」と定める。

 そこで、この日にちなんで、ネットセフティ団体「The CyberSafeKids」が実施した「ネットいじめに関する実態調査」の結果が公表された。

 

 それによると、Irelandの子どもの 4人に 1人以上に当たる 28%がネットいじめにあっていたという。

 その いじめの内容は

 

・仲間外れ (being left out of chat groups)

・嫌がらせメール (hurmful messages)

 

が多かった。

 さらに、オンラインで恐怖を感じたり、気が動転したりしたことのある子どもも、25%に及んだ。

 

 この状況を、「The  CyberSafeKids」CEOのMs Alex Cooneyは、極めて憂慮すべき事態 (as very worrying)と見る。

 そこで、教育庁に対し、子どもの「online safety」と「digital literacy」を保証し、ネットの利便性を高めるようにと申し入れた。

 

 しかし、それに対する教育庁の回答は

『安全なネット利用に関しては、それぞれの学校の方針 (policies)と実践 (practices)に応じて、活用できるサポートシステムが存在する。』

 そのサポートシステムとは

 

・The Social Personal Health Education (SPHE) carriculum

・The Professional Development Service for Teachers (PDST)

・The Department-funded national anti-bullying website tacklebullying

 

 私見だが、これで良しとするUK教育庁の姿勢は理解に苦しむ。現在も、「bullying」で大勢の子どもが苦しめられていることが問題なのだ。どうやら、教育庁の関係者は、「bullying (いじめ)」の核心に気づいていないか、あるいは突っ込んだ取り組みを敬遠しているようだ。

 

 なお、USのフェイスブックは、利用者の個人情報を使って莫大な利益をあげる一方で、利用者のネット上の「安全よりも(自社の)利益を優先」していることが、内部告発によって暴露され、批判されている。もちろん、Facebook側は否定し続けているが......。

 

おわりに:企業や小・中等学校における「bullying (いじめ)」、「harassment (ハラスメント)」の実態が表に出ることは極めて稀(まれ)だ。教育の最高機関である大学でさえ、パワハラ、いじめがくすぶり、隠蔽工作がうごめく。せっかく、学生・教職員の協力を得て、情報データを収集し、実態報告書の作成にこぎつけても、心無い一部の権力者に握りつぶされることがあると聞く。人が人としての道を忘れたとき、世の中は悲惨な状態に陥る。

                   (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie