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2億2千年前の恐竜の足跡:4歳の女の子が発見! (BBC-News, Jan 30, 2021)

Dinosaur footprint

 「パパ見て!(Daddy look)」と、Lilyちゃん (4歳)が叫んだ。そこは、Wales南部 Bristrol Channel (ブリストル海峡)の北側に位置する町 Barry (バリー)の海岸「Barry Bay」。パパの Mr Richard Wilderと一緒に散歩していて、Lilyちゃんは、岩の上に 10cmほどの奇妙な足跡があるのを見つけた。

 

 パパは、持っていたカメラで写真に撮り、家に帰ってママに見せた。どうやら、これは本物の「恐竜の足跡 (dinosaur footprint)」らしい。Ms Wilderは、直ちに専門家に連絡する。

Bendrick Rock

 鑑定に当たった「National Museum Wales (国立ウェールズ博物館)」古生物学専門の学芸員 Ms Cindy Howellsによると、この粘土質の岩に足跡を刻み込んだのは、約 2億 2千年前に、Walesの地に生息した細長い体型の「Coelophysis (コエロフェシス)」の仲間らしい。この足跡によく似た化石が USで発見されているという。

 

 この恐竜は、背丈が 75cmほどで、後脚で立って活発に走り回り、小動物や昆虫を食べていた、初期の肉食恐竜と考えられている。

 

 研究たちは、自治政府の自然管理組織「National Museum Wales1」の認可を得て、この化石を掘り出し、「National Museum Cardiff (カーディフ国立博物館)」で保管する予定だ。

 

 専門家によると、海岸の化石は、満潮時に海面下に隠れてしまうため、見つけるのが難しいそうだ。潮が引いて、岩肌が濡れているとき、それも、太陽が傾いて、ものの影が長くなる時間帯には、足跡などの化石がレリーフとして浮き彫りになるため、発見しやすくなるという。

 

おわりに:往々にして、名誉欲も、金銭欲もない純粋な心の人が、大発見する。これに反して、学術のためと称し、サンプル採取が禁止されている自然公園と言えども、専門家 (地質屋)は化石を探して、やたらと岩石ハンマーを振り回す。女神がそっぽを向くはずだ。

    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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蝙蝠ウイルス遺伝子の「そっくり度」:タイ91.5%、中国93.6% (BBC-News, Feb 9, 2021)

Bat

 わずか1年ほどの間に、人類232万人の命を奪ったコロナウイルスSARS-Cov-2」。その発生源はどこか。多くの研究者がこのナゾの解明に必死に取り組んでいる。

 

 そもそも、ウイルスは、動物体内の細胞に侵入しないと生きてゆけない生命体だ。だから、変異を繰り返しては細胞内に潜り込みチャンスを高め、新たな宿主 (hosts)を探す。

 

 これまでの研究で、人間に感染する前、「SARS-Cov-2」ウイルスが「bats (コウモリ)に感染していたことはほぼ疑いなし。

 しかし、どの地域のコウモリであるかについては、分からなかった。

 

 そんな中で、Singapore大学の Lin-Fa Wang教授らの研究グループはタイ東部に生息する「horseshoe bats (ヒメキクガシラコウモリ)」から発見されたウイルス「RacCS203」の遺伝子が、コロナウイルスSARS-Cov-2」の遺伝子に極めて類似している (similarity: 91.5%)ことを突き止めた。

 

 このコウモリは、タイの「wildlife sanctuary (野生動物保護区)」内の洞窟に住み着いていたという。ところが、その場所から半径4,800 km 以内の範囲で、同じような感染ウイルスが見つかったため、中国はじめ東南アジアの多くの国にわたって、コウモリによるウイルス感染は広がっていると考えられる。

 

さらに、研究グループは、中国雲南省のコウモリは、コロナウイルスSARS-Cov-2」の遺伝子とほとんど同じ (similarity: 93.6%)ウイルスに感染していることを突き止めている。

 

おわりに:ここまで証拠 (evidences)が挙がっては、緘口令(かんこうれい)を敷き、強がり一辺倒の「China」も、「しらを切る」のが難しくなった。

 なお、BBCの「新型コロナ、ならびに新疆ウイグル族強制収容所に関するニュース」に怒り心頭に達した中国は、2月11日 (木)、今後、中国国内におけるBBCの放送を一切禁止すると発表した。

 

       (写真は添付のBBC Newsから引用)

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春の大そうじ:お部屋もきれいに、埃まみれの心もきれいに! (RTE-News, February 5, 2021)

Spark some joy as you step into Spring.

 冬至の頃に比べたら、東の山々から昇る日の出がずいぶんと早くなった。その朝日の光にも輝きが増し、晴れた日の空の青が冴え渡るようになった。

 

 それでも、春の陽気に誘われて小鳥たちが騒ぎ出すまでには、まだ少し間がある。

 けれど、お天気の良い日には、窓を開けて、室内に籠(こ)もった空気を外に出し、替わりに、新鮮な空気を取り入れたい。

 

 それに、心理学が専門の Ms Natacha Tiwariによると、部屋の中が「散らかって (mess and clutter)」、目障り (visual distraction)な状態であれば、それが心の中まで暗くし、「認知過負荷 (cogitive overload)」となって、「anxiety and stress (不安神経症やストレス)」を引き起こすという。

 だから、部屋を掃除することは、心の中に溜まった埃(ほこり)を払い、心の中に散らかった情報断片を整理して、心に新鮮な空気を取り入れることにつながる。

 

  以下に、お掃除の効用4点をまとめた。

 

1.It lowers the stress hormon cortisol

 部屋がきれいに片付くと、ストレスホルモン「cortisol (コルチゾール)」の分泌が抑えられ、心は落着きと幸福感に満たされる。

 これで、夜はぐっすり眠ることができるし、人と人との結びつきもうまく行き、免疫力だって高まる。

 

2.It's all about energy flow

 エネルギー療法の専門家 Ms Dolores Andrew-Gavinによると、部屋の中を掃除することと、「mind-set (ものの見方)」すなわち「mental and emotional body (心の健康と情動の本体)」を掃除することとは、同じ意味 (synonymous)をなす。

 

 散らかった部屋 (cluttered rooms)の中では、ものを探そうにも探しきれないし、第一、身体にエネルギーが湧かない。息苦しさで、気持ちが圧倒されるだけだ。

 

 これに対して、室内をクリーニング・アップすると、ストレスが霧散し、身体にエネルギーが満ち溢れる。さらに、音楽を聴いたり、運動を兼ねて掃除をすると、幸せホルモン「serotonin (セロトニン)」の分泌が促される。

 まさに、「spring cleaning (春の大掃除)」は「excellent stress buster (優れたストレス解消法)なのだ。

3.Cleaning the bedroom will help with sleep and relaxation

 寝室は、逃げ込めるプライベート空間であり、身体と心を休める場でもある。だから、ベッドの下もきっちりと掃除機を掛けて、気持ちの良い清潔な空間にすることだ。

 それに、睡眠中は汗をかいたり、ボディ・オイルがシーツに染み込んで、寝具が汚れるもの。少なくとも週に1度はシーツを替えることが望ましい。

4.It' more than a chore, it’s a ritual

 起業家 Ms Sarupa Shahによると、「cleaning (掃除)」は、目的と気晴らしを与えてくれる一種の「ritual (儀式)」。それに、掃除をしていると、失(な)くしたものを見つけて「eureka (あ、あった)」の喜びもある。

 身体を動かしてお掃除することで、頭の中は空っぽになり、身体は内からポカポカ。

 

おわりに:お掃除が嫌になったら、要注意。性格が頑固になったか、「depression (鬱病)」を疑った方がいい。あるいは、ものごとを一面だけしか見れなくなった人だ。 

                     (写真は添付のRTE Newsから引用)

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騒音は野生生物の生態を狂わせる!:さて、人間ではどうか? (BBC-News, Feb 3, 2021)

Zebra finch

 不法投棄の生ゴミの悪臭も耐え難いが、それにも増して耐え難いのは「騒音」だ。騒音規制法、騒音防止条例もあることはある。しかし、環境保全を司(つかさど)る行政・警察は、ささいなルール違反や交通法規違反には目くじらを立てて、取締に疾走するが、騒音(公害)問題となると、態度が一変する。途端に聴覚に異常を来たし、住民の声を聞こうとしない。

 

 人間でさえ、住宅周囲の騒音に辟易(へきえき)し、耐え難い我慢を強いられているのに、人間の聴力よりも数倍優れた聴力の持ち主のイヌやその他の野生生物の苦渋は、いかほどのことだろうか。

 

 Pacific大学 Christopher Templeton教授らの研究チームは、交通騒音(traffic noise)が小鳥の生態にどのような影響を与えているのかについて、実験的に調査し、その結果を科学雑誌「Proceedings of the Royal Society B:  Biological Sciences」に発表した。

 

 Templeton教授らは、実験室で「zebra finches (キンカチョウ)」を飼育し、クルマの騒音を聞かせたときと、静穏な環境時のときの、エサを探す小鳥の動作・能力の違いを観察した。

 すると、驚いたことに、やかましいクルマの音が響くときは、エサを探す その小鳥の能力が低下した。

Robin (c) Victoria Gill

 クルマの騒音に限らず、人間がつくりだす騒音 (human-made nosise)、すなわち「anthropologenic noise」が、多くの野生生物に悪影響を及ぼしていることは明らかだ。

 ある研究結果によると、「crickets (コオロギ)」は、クルマの騒音下で、オスの「curtship songs (求愛ソング)」を聞き分けることができないという。

 

 いかに、生物には、環境変化に適応する能力が備わっているとは言え、これでは、人間を含め、野生生物にとって、騒音が快い音楽に聞こえるようにでも体自体が進化しない限り、生態が狂い、ホルモン・バランスが狂い、免疫システムが冒されて、絶滅・滅亡に拍車が掛かるだけだ。

 

おわりに:ちょっと一息。「finch (フィンチ)」はアトリ科の小鳥の総称。その仲間はスズメよりも一回り大きく、短くて頑丈 (ときにカラフル) なクチバシが特徴だ。日本では、春先にやってくる「イカル」、「ウソ」がその仲間。姿も鳴き声もきれいだ。

 

   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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ダーウインの「進化論」に疑問:不可解で「忌まわしきナゾ」! (BBC-News, Jan 30, 2021)

Letters - Charles Darwin 

『人類がサルから進化したなどとは、とんでもない「でっち上げ(fake)」だ。聖書 (Bible)に書いてあるではないか。「神が人間をおつくりになられた」と。それともなんだ、聖書に書かれていることは嘘だと言うのか。』

 USでは、このように信じて疑わない家庭が多数存在し、学校で子どもに進化論を教えることに反対するという。

 

 確かに、Charles Darwin (チャールズ・ダーウィン[1800-1882])をして、生涯悩ませた問題があった。それは「flowering plants (開花植物)」の出現。生物学の世界では、これを「angiosperms (被子植物)」と呼ぶ。つまり、花を咲かせ、実をつける植物のことだ。オーク(oaks)に野草、睡蓮 (water lilies)などの仲間がこれに当たる。

Blossom on cherry trees

 開花植物は、約 1億年前の「Cretaceous (白亜紀)」に、突如として地球上に現われ、またたく間に、多くの品種に分化した生物だ。

 それ以前、地球上にあった植物といえば、もっぱら「gymnosperms (裸子植物)だった。conifers (針葉樹)、ferns (シダ類)、algae (藻類)などの仲間が生い茂っていただけだった。

 

 この開花植物の出現は、ダーウィンの進化論「種の起源 (The Origin of Species)」の根本原理

natura non facit saltum

“ Nature makes no leap. ( In nature, things change gradually.)”

[ 自然は飛躍しない。( 自然にあっては、全てが徐々に変化する) の意 ]

を真っ向から否定するものだった。

 

 ダーウィンは、1879年、親しい友人の Dr Joseph Hookerに宛てた手紙の中で、このことを「abominable mystery (忌まわしきナゾ)」と書いて、進化論では解明できない歴史的な事実に対し、その苦悩の胸の内を明かしたと言う。

Tulips in bloom in Magdeburg, Germany

 実は、ダーウィンがこの世を去る 5, 6年前の1876年、ダーウィンとはライバル関係にあった著名な植物学者で古生物学 (paleobotany)の権威 William Carruthers (ウイリアム・カールーサーズ)が、進化論の矛盾をついて話題になっていたのだ。

 Carruthersは進化論を攻撃し、『開花植物の出現に至った経緯を証明する「fossil record (化石記録)」が発見されていない』と主張。開花植物は進化の過程を経て地球上に現われたのではない。いわく、

・God has created the angiosperms in the Cretaceous.

 [ 白亜紀の時代、神が被子植物をおつくりになられたのだ。]

Botanical room of the British Museum in 1858

 ダーウィンにとって、これは耐え難い「anthem (のろいの言葉)」であった。ダーウィンは死の直前まで「inexplicable puzzle (不可解なナゾ)」に苦しめられ、また、それを恐れながらこの世を去ったという。 

   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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海面下1,000m以上の冷たい海底:そこは珊瑚が咲く竜宮のよう! (RTE-News, January 22, 2021)

Ireland's corals 300km off the coast of Kerry. Photo: Aaron Lim

 美しい珊瑚 (corals)は、真珠、琥珀とともに七宝の一つとされる。このため、古来よりかんざしや数珠などに加工され、高値で取引された。

 その珊瑚の海と言えば、一般には、太陽が眩しく輝く熱帯、亜熱帯の海にあって、その光が届く範囲の浅い海域と思いがちだ。

 

 しかし、地球上に生息する珊瑚約 5,100種のうち、その半数以上の珊瑚種は冷たく暗い深海底にひっそりと生きる生物。「cold-water corals (冷水サンゴ)」または「deep-water corals (深海サンゴ)」と呼ばれる種(しゅ)だ。

 

 よもや、あるまいと思われていた場所で珊瑚を見つけたのは、漁師だった。1755年のことと歴史書「The National History of Norway」で紹介され、その本の中で

 

“  ’white’ and ‘like a flower in hull bloom’ ”

[ (珊瑚は)白く、まるで満開に咲いた花のようだった ]

 

と、記載される。

 その後、多くの珊瑚ハンター、研究者が深海の珊瑚探しに躍起になる。

 さて、Ireland南西部の町「Dingle (ディングル)」から真西に約300kmの地点、深度1,000- 3,500mの海底に、「The Porcupine Bank Canyon (ヤマアラシの土手の峡谷)」と呼ばれる巨大な深海珊瑚礁がある。その海域では、海底からさらに深さ800m、長さ70kmにわたって峡谷が走り、そそりたつ岩壁に珊瑚がへばりついて生長している。

 その峡谷の底 (深度3,500m)は、珊瑚の破片 (coral rubbles)で埋め尽くされている。この場所で、珊瑚が数千年にわたって生きてきた証拠だ。

 なお、この峡谷の他にも、Irelandの深度約 100mの大西洋海域では、深海珊瑚の小山 (coral mounds)が多数発見されている。

 

 さらに驚いたことに、この海域の深度 2,125mの海中からマイクロプラスチックが見つかっている。

 また、深度700mにあっても、海水は流れており、速度 2cm/sから100cm/sを超える海流が観測されている。

 Irelandの海洋研究者らは、今後も深海の調査を進め、マイクロプラスチック、気候変動が、深海珊瑚の生態にどのような影響を与えているのかについて明らかにしたい考えだ。

 

おわりに:某国の漁船(?)は、深海にあることを逆手にとって、他国の領海に侵入し、高値で売れる深海珊瑚(宝石サンゴ)の盗掘を始めた。浅ましいの一言に尽きる所業だ。

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北極の成層圏に異変現象SSWが発生!:これは大寒波の前ぶれ? (RTE-News, February 4, 2021)

The last time Ireland had to deal with the results of a 'sudden stratospheric warming' event was in March 2018

 地上から高度およそ 10km- 50 kmの上空は「成層圏 (sratosphere)」で覆われている。

 さて、冬になると、北極圏は 1日中、闇に閉ざされるため、その上空の成層圏の気温は −60℃以下に低下し、北極 (north pole)の周りには強い西風の「polar vortex (極循環)」が吹き荒れる。

 しかし、その「極循環」の流れが、ときに、自棄(やけ)を起こしたように大々的に崩壊することがある。その頻度は、およそ10年に6回。すると、北極の成層圏の気温は、数日で 50℃も上昇し、成層圏の強い西風が東風に変わることさえあるという。これが「sudden stratospheric warmings (成層圏突然昇温, SSW)」と呼ばれる現象だ。

 

 この成層圏の気流の乱れが、ジェット気流 (jet stream)の進路を南にゆがめてしまう。その結果、シベリアの寒気が Europe、Nothern Asiaになだれ込み、この地域は暴風雪と大雪を伴う「大寒波 (The Beast from the East)」に見舞われる。

 

 2021年 1月のはじめ、北極で、このSSWの発生が確認された。Bristol大学の Dr Richard Hallは、2月の第 2週にヨーロッパ、アジア北部が大寒波に襲われる可能性が高いと見る。(Dr Hallらの研究結果の詳細は「The Conversation」に発表。)

 

 けれども、北極で「成層圏突然昇温SSW現象」が発生してから何日後に寒波が襲来するかを予測することは、きわめて難しいとされる。「polar vortex (極循環)」が 2つの「child vortex (小型極循環)」に分裂することもあれば、その「極循環」の中心がシベリアに移動することもあるからだ。

 また、「The North Atlantic winds (北大西洋風)」の東風のようにな「文絡要因 (confounding factors)」が働いて、「polarvortex (極循環)」の西風の勢力を弱めることもあるという。

 

 しかし、Dr Hallらの研究グループが過去 60年間に発生した 40回のSSWを解析したところ、その約 2/3は、SSW発生から最長 40日の間に、地上に寒波をもたらしていた。はたして、大寒波の予測は当たるだろうか。

 

おわりに:気象現象には多くの要因が働くため、その予測が難しいとされる。寒波の予報難度は、台風の進路予測とほぼ同程度か。Dr Hallらの寒波予報が外れてくれるといいが.......。

                    (写真は添付のRTE Newsから引用)

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