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2019年、「幸せ探し」のコツ:これが専門家の一押し! (BBC-Health, December 28, 2018)

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 ほっぺたにビュビュウ吹きすさぶ北風が去り、雪が融けて春がやって来ると、野原は新緑の草花に覆われる。春に向かう季節の変化は、人の心も体もリフレッシュしてくれる。

 さて、新鮮な森の息吹 (いぶき)が、もう、すぐそこに感じられるあなた。2019年は、どんな幸せが待ち受けていることでしょう。でも、「幸せ」は待っているだけでは、つまらない。いっそ、「幸せ探し」をやってみませんか。

 さあ、専門家の助言を参考に、幸せ探しのコツ (tips)をチェックしてみましょう。

1.Focus on the mind:心を見つめ直す
 人は、誰でも、悩みやストレスを抱えているもの。その心の負担・重荷から解放されて、健康な毎日を過ごすためには、ジムに通って体を鍛えたり、ヨガに打ち込むだけではダメ。
 Exeter大学で「スポーツ・運動科学」を専門とする Dr Nadine Sammyは、「私」という自分を見つめ直すこと、すなわち「self-awareness (自己意識)」を勧める。私の中の「moods (気分)」、「emotions (感情)」、「drives (衝動)」を分析し、理解すると、心も体も楽になる。

 たとえば、運動をするにしても、したいときと、その気にならないときがあるのはなぜか、落ち着いて、心静かに思いを巡らし、答えを探す。そのような、心のあるいは行動の見直しが、これからの心のあり方、生活の改善につながると、Dr Sammyは述べる。
 心の見つめ直しは、どこで、できるかだって? 日記を書くときや、瞑想やマインドフルネスの実践で、あるいは何かを成し遂げて、一区切りのついたときや、1日の終わりに、心の反省時間を設けるといい。

Appendix (追記):人の心は、エゴ (自己中心意識、我がまま) 、憎しみ・恨み、欲望・羨望、後悔、不毛な情報などで、満ち溢れているもの。それは、まるで、原子炉の炉心溶融(メルトダウン)事故で生じた、手の施しようのない「燃料デブリ (fuel debris)」のようなものだ。
 また、心とて、スマホやパソコンと同様、時々、不要なアプリ、ファイルは削除する必要がある。本当に必要なものだけを残すこと。いつまでも、膨大な「人生データ」を抱えていては、心が重くなって身動きが取れなくなってしまう。

 しかし、これは、口で言うことはたやすいが、実行は至難の業に近い。その上、独りで「self-awareness (自己意識)」に取り組んでも、頭の中で堂々巡りになりがちだ。ただし、コツはある。優れた先人の書を読んで、優れた先人の思想や考え方に触れ、苦悩の削除方法を学ぶことが肝心。
 一瞬でもいい。心を一旦、空にして、先人の声を聞いてみよう。それが正しいかどうかは、その後で、やってみて、判断すればいい。 

2.Adopt a dog:ペット犬と一緒に暮らす
 新年を迎えて、心機一転。明日からジムに通う、あるいは早朝マラソンを始めると決めて、やってみたところで、大抵は 1 - 2ヶ月しか続かない。
 Aberystwyth大学で「exercise physiology (運動生理学」を専門とする Dr Rhys Thatcherは、毎日の生活に、無理のない運動をさりげなく組み込むことを勧める。

・職場やデパートでは、エレベータ、エスカレータは使わず、階段を上る。
・スーパー等の駐車場では、入り口から離れた場所に車をとめて、できるだけ歩く。
・ ペット犬を飼って、毎日2回、約30分間、イヌをつれて散歩に出かける。これは、心の健康 (mental health)の改善にもなる。

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3.Get your 30 a week:週に30の野菜フルーツを
 体と心の健康は、お腹の「micro biome (微生物叢)」が握っている。アレルギー、肥満、炎症性腸疾患、パーキンソン病うつ病。そのいずれも、脳内細菌の不具合に関与していることが分かっている。
 London大学「King's College London」で「nutritional science (栄養科学)」を専門とするDr Megan Rossiは、毎日5品目の野菜・フルーツ、それが週にして少なくとも30回になるように野菜・フルーツを食べるようにと勧める。しかも、食べる量だけにこだわらずに、できるだけ品目に「diversity (多様性)」をもたせること。豆類、ナッツ類は、「mix types」の購入をお勧めだ。

4.Smile more often:もっと幸福感を味わおう
 今年こそ、体重を減らす、あるいは運動・スポーツを始めると、決意を新たにする人も多い。しかし、「arbitrary goals (漠然とした目標)」を立てても、その目標を達成することは難しいもの。
 Warwick医科大学の Dr James Gillによると、それよりも、幸福感を味わえるようなことを勧める。「欲しい物を買う」、「食べたいものを食べる」だけで、心が満たされ、幸福感がやって来るものだろうか。単に一時の欲望が満たされるだけで、次が欲しくなるだけ。よくよく考えてみること。
 同時に、嫌なこと、避けたいことは何だろうか、それはなぜ、と分析してみよう。どうすれば「幸せ」になり、心が豊かになるかが、きっと見えてくるはず。

5.And finally, get enough sleep:そして最後は、やっぱり、よく眠ること
 健康な大人の人にとって、適切な睡眠時間は、7 - 9時間とされる。
 Exeter大学で「sport and health science (スポーツ・健康科学)」を専門とするDR Gavin Buckinghamによると、睡眠時間が、これよりも数時間少なくなるだけで、「decision making (意思決定力)」などの「cognitive functions (認知機能)」に支障が生じる。
 以下は、夜、ぐっすり眠るためのコツだ。

・就寝前にはカフェイン摂取を避ける。
・就寝時間を決める。
・就寝前には、スマホ・パソコンの使用を控える。やむを得ないときは、せめてフィルターをつけて、そのブルーライトをブロックする

まとめ:そうは言っても、なかなか心がすっきり晴れない人には、次の一冊を勧める。

・横山紘一:唯識に生きる、NHK出版、2017

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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