乳ガンに｢嫌われる人｣と｢好かれる人｣：リスクを避けるために！ (RTE-News, Nov 4, 2021)
ガン (cancers)は恐ろしい病魔だ。ゆだんしていると、このとんでもない悪魔に取り憑(つ)かれてしまう。残念ながら、ガンの発症メカニズムは十分に解明されていない。しかし､この悪魔をできるだけ遠ざける方法が少しずつ分かってきた。
とくに、乳ガン (breast cancer)は、女性にとって最悪の敵だ。けれども、およそ乳ガンの 4件に 1件 (25％)は、生活スタイルを変えることによって、防ぐことができるという。
では、なにをどのように変えれば良いのか。以下は、その具体策だ。
１．Cut down your alcohol intake：お酒の量を減らす
Irelandの乳ガン患者の８人に１人は、アルコール摂取が主な原因とされる。アルコールには、女性ホルモンの1種「oestrogen (エストロゲン)」の分泌を促す働きがあるため、アルコール摂取量が多いほど、乳ガンの発症リスクが高まってしまう。
せめて、お酒は週に一度程度に減らすと、健康にも良いし、乳ガンのリスクが低下する。
２．Get into better diet and exercise habits：バランスの取れた食事と運動
冬が近づくにつれて、外出が億劫になり、家の中に閉じこもって食べてばかりで、運動不足になりがちだ。ポテトチップス･スナックにドーナッツを口にほおばり、身体を動かすこともないと、体重が増えて、乳ガンの発症リスクが急上昇する。
だから、栄養バランスのとれた食事と適度な運動が欠かせないのだ｡とくに「menopause (閉経)」後の女性は「太り過ぎ (overweight or obese)」に注意が必要だ。体重が増えると、「oestrogen (エストロゲン)」の分泌量が増加し、乳ガンのリスクを押し上げてしまう。
３．Stop smoking：タバコと縁を切る
タバコとはさっさと縁を切った方が良い。10代前半の青春時代 (adolescene)からタバコを吸い続けている人や乳ガンの家族歴 (family history)がある人は、なおさらだ。
４．Breastfeed - if you can：できるなら母乳育児を
赤ちゃんを母乳で育てた母親は、赤ちゃんにミルクを飲ませた母親に比べて乳ガンになりにくいことが分かっている。「breastfeed (母乳育児)」によって排卵周期が抑えられて、 「oestrogen (エストロゲン)」の分泌が安定するためと考えられている。
５．Be aware that the contraceptive pill may increase your risk of breast cancer：避妊薬は乳ガンのリスクを高めることに注意
わずかながらではあるが(slightly)､「contraceptive pills (避妊薬)」は乳ガンのリスクを高めるとされる。その使用を止めると、発症リスクが低下する。しかし、完全に、元の状態に戻るまでには10年は掛かるという。
６．Regulary check your breasts and attend screenings when invited：定期的な自己診断と乳がん検診が大切
初期の乳ガンのほとんどは、痛みを伴わないため、見落としがちになる。その主な症状 (symptoms)は、乳房の「しこり (lumps)」。ただし、「しこり」があっても、およそ90％は、乳ガンとは無関係だ。
なお、「しこり」以外の、自己診断できる症状としては
・changes in breast size or shape：乳房の大きさ、形が変わった
・discharge from the nippples ：分泌液がある(とくに血痕が認められるとき)
・armpit lumps or swelling ：脇の下に しこり、腫れがある
・any changes in nipples in nipple shape or size：ニップルが変形した
一般に、50歳以上になると、否応なしに、乳ガンのリスクが高くなる。このため、その年代に達した人は、定期的に乳ガン検診 (breast screening)を受けることが望ましい。「初期ステージ (early stage)で発見されるなら、治療も楽で、完治率が上がる。
おわりに：いつかは、人類がガンを克服できるに違いない。しかし、それまでは、とにかく、防御が大切だ。今のところ、ガンのリスク要因を一つひとつ潰していくのが、最善のガン予防策だ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)
