ダイヤ、エメラルドをレンズに加工した魔法のメガネ:印度の秘宝! (BBC-News, Oct 8, 2021)
その昔、ダイヤモンドには、闇に光を放つ不滅の力があり、エメラルドには、邪気を払う力があると信じられた。
ところが、なんと、ダイヤモンドとエメラルドをレンズに加工した豪華なメガネが、Londonの「Sotheby's (サザビーズ)」でオークションに掛けられることになった。これほどのウルトラ級の宝物を所有していたのは、いったい誰なのか。それについては、明らかにされていない。
しかし、1526年から330年以上にわたってインド亜大陸を支配した「Mughal Enpire (ムガール帝国)」の一族が、保管していたものと推定されている。メガネは当時の最高水準の宝石加工技術で制作されているという。
とくに、ダイヤモンド・メガネには、ダイヤモンド単結晶を劈開面で切断したレンズが使用されていて、職人の高度な技術がしのばれる一品だ。そのダイヤの原石はインド南部の「Golconda (ゴルコンダ王国)」のダイヤモンド鉱山から産出されたものであり、エメラルドはコロンビア産と考えられている。
オークションの落札想定価格はいずれも£1.5m- 2.5m (約2.3-3.9億円)。ただし、オークションに先立って、この2つの「extraordinary curiosities (とんでもないほど貴重な掘出し物)は、Hong Kong, Londonで一般公開されることになった。
なお、悪名高いらローマの皇帝「Nero」は、邪視よけのエメラルド・メガネをかけ、コロッセウムで「gladiatorial contests (剣闘士の戦い)」を観戦したと伝えられている。
おわりに:どうやら、王様は、ダイヤモンドのメガネをかけると洞察力が高まり、「enlightment (悟りの境地)」に達することができると信じたようだ。しかし、どんなに高価なダイヤモンド、エメラルドで身を固めたとしても、しょせん、知性・知恵が身につくことも、不老不死の願いも かなうことはなかった。
(写真は添付のBBC Newsから引用)