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グリーンランド氷床の頂上も雨:北極圏の夏の雨は記録的! (RTE-News, August 20, 2021)

Melting from Greenland's ice sheet has caused around 25% of global sea level rise over the last few decades (File pic)

 その大部分が北極圏に属するGreenlandは、氷床(ice sheet)と万年雪に覆われた世界最大(面積:日本の約5.7倍)の島だ。しかし、この島は、ただ、平坦な雪原が広がっているわけではない。富士山(標高3,667m)に匹敵する高さの「Gunnbjørn Fjeld(ギュンビョルン山)[標高3,694m]」がそびえる。

 そのGreenlandは、夏を迎えても、これまで雨が降ることは極めてまれだった。

 

 ところが、ことしの夏は違った。なんと、Greenlandを覆う氷床の「summit(頂(いただき)」標高3,216mの地点で、8月14日、初めて雨が降ったのだ。その時の気温は約0℃。雨は14−16日の3日間降り続き、記録を取り始めた1950年以来最大の降雨量(約70億トン)に達した。

 原因は、暖かく湿った大気が、Greenland上空に張り出したためだ。8月15日のGreenlandは、8月中旬の平均気温の7倍という暑さだった。

 

 なお、Greenlandは7月末にも気温上昇によって、たった1日で大量の氷床が溶け出し、USのフロリダ州を水位5cmの高さに冠水させるほどの大量の水が海に流れ出した。

 近年、Greenlandの氷床表面には、溶けた水が溢れ、しかも氷床が汚れて黒ずんでいる。これでは、ますます太陽光を吸収して、氷床の融解を加速させるだけだ。

 Greenlandの氷床から海に流出した大量の水は、地球の海水面を押上げ、その海面上昇に対する寄与率は約25%。

 

 「The US National Snow and Ice Data Center (アメリカ国立雪・氷ダータセンター)」の Dr Twika Moonによると、『Greenlandの氷床が溶け出すことは、洪水、山火事、その他の異常現象と同じように、人類に対して、地球温暖化ガス削減対策を促す警鐘 (warning bells)。地球全体が「truly devastating (本当にどうにもならない壊滅的な状況)」に追い込まれないように、このシグナルから眼をそむけてはならないのだ』、という。

 

おわりに:人類 (とくに日本の政治・権力者 )の危機管理 (risk management)は極めておそまつ。「国民の声には謙虚に耳を傾ける」と言ったのは、いったい誰だったのか。国民の大多数の反対の声を押し切って、「安全なオリンピック」とかを実施し、Covi-19感染防止対策では、選挙への跳ね返りが怖くてか、行動制限に踏み切れず、古びた伝家の宝刀「緊急事態宣言」を振りかざすだけ。エネルギー・環境問題では、手に負えなくなった東京電力 福島第一原発の大量の放射能汚染水を、希釈して海に流すという。その理由は、他の国もトリチウム汚染水を海洋に放出しているからとか。(どんな毒物・劇物、有害化学物質でも希釈すれば海に流すことが可能?)。

 「つごうの悪いことは絶対に起こらない、起こらせない」と言ってはみたものの、結局、全て水に流して、はい、さようならとは ....... 。怒っている人は多い。 

             (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie