タバコと肥満:命を短くするリスクは、どっちが高い! (BBC-News, Feb 10, 2021)
タバコを吸うと呼吸器系はじめ身体がガタガタ、ボロボロになり、死を早める。そこで、Scotlandでは、2006年 3月 6日、公共施設内の喫煙を全面的に禁止し、その後、クルマに子どもを乗せたときや、刑務所内の喫煙も禁止した。
この政府の取組みが功を奏し、タバコが原因の疾患および死亡リスクは減少する。
Glasgow大学の Jill Pell教授らの研究グループは、EnglandとScotlandの住民約 20万人の健康調査データ (2003- 20017年分:被験者の平均年齢50歳) を分析し、その結果を医学雑誌「BMC Public Health Journal」に発表した。
それによると、年間全死亡者数に対して、タバコが原因で亡くなる人の割合は、2003年の 23.1%から2017年には 19.4%に低下した。
しかし、タバコとは逆に、死亡リスクが増えた危険ファクターがある。それは「肥満 (obesity)」だ。2003年には肥満が原因で死亡する人の割合は 17.9%。それが 20年後の 2017年には 23.1%に増加していた。
肥満・過体重は、以下の発症リスクを高める。
・type 2 diabetes:2型糖尿病
・coronary heart disease:冠状動脈心疾患
・breast cancer & bowel cancer:乳ガン・大腸ガン
・strokes:脳卒中
なお、16 -44歳の年代に限ると、タバコが原因で死亡する人は、肥満が原因で死亡する人よりも 2.2%多かったという。
おわりに:「太っている人がタバコを吸うと痩せる」なんて、とんでもない妄想・デマカセ。危険リスクをダブルで背負うはめになる。「賢者」のすることではない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)