ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

ビーチに「浮き輪」持ち込み禁止:これで水難事故がなくなる! (RTE-News, September 25, 2020)

The use of inflatable rings, flamingos, beds and other items have become popular on Irish beaches as people holidayed at home due to Covid-19

 今年の夏は、最高気温が塗り替えられた地域も多かった。今後も異常気象が続くため、来年以降も、もっと、うだるような暑い夏が予想されている。

 暑いときには、誰でも川や湖、海に出かけて、水遊びをしたくなる。

 しかし、水難事故で亡くなる子どもが毎年のごとく報じられる。川や湖では、岸辺の水がぬるめであっても、水深とともに水温が急変する。それに、水面からはよく見えない「深み」も、随所に隠れている。 

 浜辺に打ち上げられる波に体を浮かべる海水浴も、また楽しい。けれども、ほとんどの人が、「打ち寄せる海の水の流れは、沖に帰っている」ことを忘れている。いわゆる「離岸流 (rip currents)」だ。大人もそうだが、とくに、浮き輪で遊ぶ子どもが、この流れの早い離岸流につかまると、あれよあれよと言う間に、沖に流されてしまう。

 

 今年の夏、Ireland西部「Clare County (クレア州)」では、新型コロナのせいで長距離旅行をあきらめた人々が海水浴場に押し寄せた。その多くは「Inflatable toyes (膨らまし式のビーチ遊具)」を持参していた。浮き輪に、ビニール製のフラミンゴ・マットなどだ。

 ところが、この遊具が、結構、水難事故を起こす原因になるという。この夏には、浮き輪などを使った遊泳中に、救助された子どもが20人に達した。

 

 そこで、「Clare County」の州知事 Ms Mary Howardは、このほど、州のビーチや湖にビーチ遊具を持ち込むことを禁止すると発表した。

 『浮き輪を使って水遊びしたければ、プールやIbiza (イビサ島)、Lanzarote (ランサローテ島)に行くことだ。だけど、ここ「Clare County」のビーチや湖に、そんなものを持ち込むことは許さない。』

 

 条例 (by-law)で使用禁止となれば問答無用。州議会は、目下、どのような文言(もんごん)を条例に盛り込むか、検討中だ。

 なお、このビーチにおける「浮き輪禁止」に追随する動きは、Irelandの他の州でも、見られるとか。

 

おわりに:大切な人命を救うためには、人の好み・行動を制限する大胆な条例も、やむなしか。それにしても、夏のビーチの風景から浮き輪が消えるのは、少々寂しい。

          (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie