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犬のフンのDNA鑑定:公共の場を汚した犯人探しに活用! (RTE-News, Apr 26, 2021)

Samples of dog waste in areas with high levels of dog fouling will be taken by the Leitrim animal warden

 ペット犬は、ぬいぐるみと違う。エサを食べたら、これを消化して、排便する。

 ところが、自称愛犬家は、ペットの用足を兼ねて散歩につれ出すが、手にビニール袋・ショベルを持ち歩く人は数少ない。あるいは持っていても、それは見せかけで、使おうとしない。

 

 Irelandの「Leitrim County Council (リートリム州議会)」は、こんな不心得の飼い主を徹底的に取り締まることにした。

 そもそも、「The Litter Pollution Act 1997 (1997年制定のゴミ汚染防止法)」によると、犬の飼い主には、公共の場を「dog’s poo (犬のフン)」で汚してはならない義務がある。

 ところが、街の通り、公園、遊歩道、住宅街にペットのフンを残したまま、立ち去る人が後を立たない。今後、この悪行が発覚すると、その場で €150 (約20,000円)の罰金が課される。さらに、悪質なケースは「District Court (地方裁判所)」に呼び出されて、最大€30,000 (約400,000円)の過料の罪となる。

 

 なお、ペット犬の飼い主は「Animal Health and Welfare Act (動物健康福祉法)」に基づいて、ペットの唾液 (salva)のサンプルを当局に提供しなければならない。この義務を果たさない飼い主には、「Statutory Notice (法定通知書)」が郵送されることになる。

 

 今後、「Leitrim animal warden (リートリム州野犬捕獲員)」が、歩道や公園などで犬のフンを見つけると、その DNAを調べ、登録された犬の唾液データに照合して飼い主を特定する。初回の「フン環境汚染」は目こぼしされて、罪に問われないが、罰則ルールは 2回目の犯罪から厳格に適用される。

 

 規制当局によると、公共の場に放置される犬のフンは見苦しい。しかし、それだけにとどまらず、フンには「E-coli (大腸菌)」などの細菌類や「round worm (回虫)」などの寄生虫がウジャウジャしているので、極めて不衛生。

 

 犬のフンの問題は、犬に責任があるのではなく、その飼い主に責任があるのだ。犬の飼い主は、公園でスポーツを楽しむ人たちのことや、地域社会の弱者すなわち車イスの人、目の不自由な人、ベビーカーに乗った赤ちゃん・幼児などのことも考えてあげるべきではないか。

 公園の注意書きの標語は訴える。

 ”Bag it and Bin it." [袋に入れて、ゴミ箱に捨てよ!]

 

おわりに:罰則を課されなければ、ルール違反を改めようとしないのは、世の常。政治家は、大衆の人気取りをねらって、取締り・罰則強化をためらい、不心得者は、それを良いことに、好き放題をやめない。これでは、犬のフンも、コロナウイルスも街から消えることはないだろう。

   (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie