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ジェミィ、こんなに痩せちゃった:昔の結婚写真なんか、見たくない! (BBC-News, January 8, 2019)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/5EA5/production/_105092242_jamiecomp.png

 「cheap and tasty food (安くて、おいしい)」。それに、「Bog(1つ買ったら、1つおまけ)」。これでは、ついつい食べ過ぎてしまう。
 「ジャンクフード (junk food)」の販売促進と集客目当てに始めた大型スーパーの「おまけ作戦 (multi-buy offers)」は、大当たりした。Bogとは「Buy-one-get-one-free」の略。

 しかし、Wales南部Ammanford (アンマンフォード)の住人で、現在は2児の母親でもあるMs Jaimie Treharne (31歳)は、安売りセールで買った「biscuits & crisps (ビスケット・ポテトチップス)」などを食べ過ぎて、新婚当初、婦人服サイズは UK24 (日本サイズ25に相当)だった。
 ところが、ある日、自分の母が病院で受けたガンの治療を目 (ま)の辺りにして、自分のためにも、自分の家族のためにも、これではいけないと気づいたという。それ以来、Ms Treharneは、「ジャンクフードのおまけ」によってお客を呼び込む大型スーパーで買い物することをやめた。
 すると、サイズ UK14/16の洋服が着られるほどに痩せた。今では、自らの経験を活かして「減量プラン・コンサルタント」として働いている。

 「The National Survey for Wales 2016-17 (ウェールス全国調査2016年度)」によると、Walesはイギリスでもっとも肥満率が高く、住民の23%が肥満 (obese)で、過体重(overweight)は59%に上る。また、住民の大半は、その原因がジャンクフードの「安売りセール」にあることに気づいている。

 なお、「Cancer Research UK」によると、肥満は13種のガン (cancers)に関与し、肥満が主たる原因と考えられるガンの発症件数は、Walesだけで年間約1,000件。このため、Wales政府は、肥満の原因となっているジャンクフードの安売りを制限すべきと訴える。

 これに対して、「The Welsh Retail Consortium (ウェールズ小売協会)」は反発する。
 「私どもは、お客様の健康には十分配慮致しております。またお客様には、健康に良い、新鮮な食品をお手頃な価格でご提供するため、主導的な努力をしているところでございます。さらに、商品の成分表示についても明確にし、お客様の商品選択に便宜を図っております。」

 つまり、確かに、ジャンクフードを安く売ったのはスーパーだが、買ったのは消費者。買わないという選択もあったはずなのに、「買って食べて肥満になった」と不正を言ういうのは、おかど違いではないか。それが、スーパー業界の言い分のようだ。

 そもそも、「junk (ジャンク)」とは、1300年代の船乗りたちにとって「古いロープの切れ端」だった。それが1700年代になると、船に積み込む「塩漬け肉」を指し、さらに1800年代には「ガラクタ」の意味を持つようになった。

 ファーストフード店で販売されるハンバーガーにピザ、ドーナッツ、ポテトチップスなどを、一般に「Junk food」と呼ぶ。しかし、これらを「junk (ガラクタ)」と捉えることに、違和感を感じるのは著者だけではないだろう。ファースト・チェーンの巧みなイメージ戦略によって洗脳されているせいかも知れない。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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