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食事の質と量を誤ると肥満に:それがなぜ大腸ガンを引き起こす? (BBC-News, May 16, 2017)

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 Scotlandでは毎年「大腸ガン (bowel cancer)」と診断される患者は約 3.800人。そして、約1,600人がこの病気で死亡している。(日本で大腸ガンと診断される患者数は約14万人/年。死亡者数:約 6万人/年)

  その大腸ガンの原因として、肥満 (obesity) を見落とせない。
 肥満になると、インスリン抵抗性 (insulin resistance) が増し、食欲を調整するホルモンの一種「insulin (インスリン)」が過剰に分泌されて、血液中のインスリン濃度が上昇する。これによって、体内の細胞分裂が極端にせかされるため、細胞変異が起こりやすくなり、ガンを発症させてしまうのだ。
 
 Scotlandでは肥満が原因で大腸ガンに罹患した患者は、この 10年間で約 5,000人を数える。
 なお「Cancer Research UK」に所属し、ガン予防のエキスパートでもある Stirling大学の Linda Bauld 教授によると、Scotlandでは、成人の半数以上が「肥満 (obesity)」または「過体重 (overweight)」。さらに、この肥満が大腸ガン以外のガンの原因にもなっている。

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 このため、Scotland政府は「a new diet and obesity strategy (新たなダイエット・肥満戦略)」を計画中だ。「The Public Health and Sport (公衆衛生・スポーツ省)」の Minister「Aileen Campbell」は次のように語る。

"As part of that, we are looking at what further effective actions we can take within the power available to us, including action on the use of multi-buy promotions."
[ その戦略の一環として、政府当局は、権限内で遂行可能な、より効果的な法的措置を検討中。その中には、スーパー等の「まとめ買いキャンペーン」の規制も含んでいる。]

 一度食べたら癖になり、なかなかやめられない「ファースト・フード」や「ポテト・チップス類」。それに、必要もないのに飲み続ける「スポーツ・ドリンク」や「色つけ・味付け清涼飲料水」。どれも皆「unhealthy foods and drinks」に分類されるに違いない。

  さて、大腸ガンの死亡者数が Scotlandに比べて約 40倍の日本。政府はその予防対策にどんな秘策を練っているのだろう。少なくとも、Scotlandのような計画は、業界の反発が恐ろしくて無理か。
               (写真は添い付のBBC Newsから引用。)

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