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ロメイン・レタスは直ぐに捨てよ!:北米で大腸菌O157食中毒広がる (BBC-News, November 20, 2018)

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 古代エジプト (BC2700頃)で、「豊饒 (fertility)の神」のシンボルとして崇められたレタス (lettuce)。レタスは何と言っても生で食べるのが美味しい。なかでも、「Romaine lettuce (ロメイン・レタス)」は、古代ローマ帝国経由で西ヨーロッパに入った種で、シーザー・サラダの主役だ。その葉っぱには「antioxidants (抗酸化物質)」が含まれていて、ガンの予防効果があるとされる。
 
 さて、11月23日 (木)は USの「Thanksgiving (感謝際)」。この日、多くの家庭やレストランで、シーザー・サラダがテーブルに並ぶはずだった。
 ところが、11月20日 (火)、「The Center for Disease Control and Prevention (アメリカ疾病 (しっぺい)予防管理センターCDC)」は、突然、スーパーの店頭や家庭の冷蔵庫に保管されている「Romain lettuce」を全て廃棄するようにとの勧告を発表した。

 US西部の California州ならびに北東部・五大湖 (The Great Lakes)地域を中心に大腸菌O157感染による食中毒が発生し、患者数は少なくとも 32名、内13名が入院する事態となった。入院した患者の 1名は「kidney failure (腎不全)」を発症して重体。
 また、カナダでは Ontario, Quebecで計18名が、同様の食中毒に見舞われた。

 USでは、今年 6月にも 35州にわたって大腸菌感染食中毒事件が発生し、このときには200名が治療を受けて、5名が命を落としている。大腸菌の発生源を追跡した結果、Arizona州のレタス農場から出荷されたレタスだった。

 ただし、今回の大腸菌は、6月に大流行した大腸菌とは違う種で、「Shiga toxin-producing Escherichia coli O157:H7 (志賀毒素産生性大腸菌O157:H7)」であることが判明。

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 この大腸菌は1993年、全米に食中毒の大流行を起こしていて、当時、子ども4人が死亡し、ファースト・フード店「Jack in the Box」でハンバーガーを食べた200人が食中毒症状 (下痢、嘔吐、腎不全)で苦しんだ。
 
 なお、大腸菌感染の食中毒を防ぐための注意点は、次の 7項目。

・トイレの後、調理の前後、動物に触れた後などは、よく手を洗う。
・野菜やサラダを貯蔵する際には、ほんのわずかに付いた土でも、全て洗い落とす。
・生野菜、果物はよく洗って食べる。
・生肉、未洗浄の野菜を保存するときは、すぐに食べられる状態の食品と別にする。
・調理台・包丁は生肉用と生野菜用とを別々に用意する。
ハンバーガー、ミートボールなどのミンス・ミート製品は十分に火を通す。
大腸菌に感染した人は、回復後少なくとも48時間経過するまでは、調理に携わらない。

謝辞:この一文をまとめるに当たって、以下の優れた記事も参照した。記して謝意を表したい。
The New York Times: November 20, 2018
[ Do Not Eat Romaine Lettuce, Health Officials Warn]
 
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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