ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

「清潔」と「衛生」:その取り違いを防いで、食中毒を防げ! (BBC-Health, June 25, 2019)

f:id:hiroshinews:20190705055911p:plain

 梅雨のこの時期、生鮮食品(生もの)は傷みやすく、食中毒が発生しやすい。一般に、「調理の前には良く手を洗い、調理台・器具は常に清潔に」と言われる。

 でも、どんなに「まな板 (chopping boards)」をピカピカに磨いても、顕微鏡で覗いたら、バイ菌 (harmful germs)ウヨウヨに違いない。
 また、「The Royal Society for Public Health (王立公衆衛生協会RSPH)」の調査報告書によると、多くの人は、

・dirt:汚れ
・germs:バイ菌 (有害細菌、病原菌)
・cleanliness:清潔
・hygiene:衛生

について混乱しているという。中には、子どもがバイ菌に曝されると、免疫力がつくなどと、「危険な思い違い (potentially harmful belief)」をしている大人もいる (調査対象者2,000人の23%)。
 さらに、4人に1人は、手洗い、清潔な布巾・調理台などが、感染症の予防上あるいは耐性抗生物質菌の抑制上、重要だとは考えていなかった。

 そこで、まずは、「cleanliness (清潔)」と「衛生(hygiene)」との違いを見てみよう。

・cleanliness (清潔):汚れやバイ菌がないこと
・hygiene (衛生) :しかるべき場所・器具 (specific places and tools)をしかるべき時(specific times)」」に、清潔に保ち、病原菌が体内に侵入しないようにすること。

 一方、床や家具が、お皿や布巾よりも汚れているように見えても、健康を害する細菌が、それほど付着しているわけではないのだ。

結論から言って、

・There is no such thing as being 'too clean'
[ 余りに清潔し過ぎるということなど、あり得ない。]

 しかし、要は、衛生上、注意すべき「時」と「場所」が大切。具体的には

・調理の前後
・食事前
・トイレの後
・咳、クシャミ、鼻をかむとき
・衣類の洗濯時
・ペットの世話の後
・ゴミ出しの後
感染症に罹患した家族の世話

 とくに、生魚・生肉を料理した際には、まな板、包丁、手を良く洗うこと。洗浄液(detergents)を使ってお湯で汚れを洗い流すこともできるが、「The Food Standard Agency (英国食品基準庁)」のお勧めは、「70℃以上の「scalding water (熱水)」に調理器具をしばらく浸け置くこと」。これで、バイ菌はほぼ完璧に死滅する。

 なお、油汚れがひどいと、「disinfectants (消毒剤)」、「sanitisers (殺菌剤)」の効果が薄れることにも注意が必要だ。
 それに、布巾も、以外に細菌が繁殖しやすいもの。調理台はペーパータオルで拭き取るなど、できるだけ、その使用を限定し、乾燥させた状態にすることだ。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com