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コーヒー党から一杯25p(38円)の税徴収:環境改善のためだって? (BBC-Business, January 5, 2018)

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 一杯のカフェのコーヒーに細やかな贅沢を楽しむコーヒー党にとっては、北風が吹いてきた。
 「英国議会・環境監査委員会(The Environmental Audit Committee)」が問題視しているのは、Starbucksなどのカフェで大量に消費される「disposal cups(使い捨て紙コップ)」。
 一見、ただの紙コップのように見えるが、その内側は薄いプラスチック膜でコーティングされている。これがコーヒー・紙コップのリサイクル化に障害になり、そのリサイクルコストも高くなる原因となっているという。

 さらに、イギリスでは、紙コップからパルプだけを完全に分離できる「recycling and reprocessing facilities(リサイクル・再処理施設)」はたったの3カ所だけ。したがって、ほとんどの紙コップは廃棄されている。その数は年間25億個。横に並べると地球を5.5周する長さになるという。
 このため、議会委員会は、紙コップゴミの削減案として、一杯のコーヒーに「latte levy(カフェラテ税)」25p(38円)を導入したい考えだ。

 現在、「マイ・カップ」をカフェに持ち込むと、10p-50pの値引きをしてくれる店もあるが、全体の1-2%に留まる。ゴミが増え続け、リサイクルも思うように進まない事態に、政治家はしびれを切らしたかのように、ヒステリックになっている。 
 委員会は、カフェから排出される紙コップが、何らリサイクルされずに増え続けるようでは、2023年までに、その利用を全面的に禁止すべしと強硬だ。

 いつの時代も、どんな国でも、普通の人が権力を握ると理性を失うことは多い。紙コップのリサイクル開発技術が遅れているなら、どうして、その開発に知恵を絞ろうとしないのだろうか。

                    

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