火星に地底湖があった!:いよいよ火星人との遭遇になるか? (BBC-Science & Environment, July 25, 2018)
火星には、かって水が流れ、湖もあった。NASAの火星探査機ローバー「Curiosity (キュリオシティ)」は、干上がった「湖底 (lake beds)」の調査も実施している。
ところが、強烈な太陽風によって火星の大気が吹き飛ばされて、希薄な大気層になると、地表の水は宇宙に飛び散り、わずかに残ったのは地下だった。
さて、火星の南極に氷冠があることは知られていたが、その氷の下1,500m の地点に直径約20 kmの円形状の巨大な「氷低湖 (sub-glacial lake)」が発見された。
発見したのは、「European Space Agency (欧州宇宙機関ESA)」が 2003年6月に打ち上げた火星探査機「Mars Express (マーズ・エクスプレス)」。その探査機のレーダーが氷冠の地下に、少なくとも1mを下らない厚みの地底湖を捉えたのだ。
火星の南極に氷 (ice)があっても、それが地上では、宇宙からの容赦のない放射線を浴び、温度も-140℃以下と厳しい環境だ。
しかし、地下 1,500mの地底湖となると、話しは違う。そこは。放射線から守られる上、地盤の圧力を受けて水 (water)の凝固点が下がり、また地熱によって温度が上がっているはずだ。
さらに、塩分が凝縮されている水とすれば、その地底湖には、液体の水が存在する可能性が極めて高い。地底湖の温度が -10℃から -30℃であれば、「火星の生命体 (Martian organisms)」の存在も否定できなくなる。ひょっとして、火星人はミクロな生命体かも知れない。
実際、地球の南極大陸では、氷床下約 4,000mの地点で、凍らない氷低湖の「Lake Vostok (ヴォストーク湖)」が発見され、そこには 3,500種を越える「bacterial life (バクテリア生物)」が生息していることも確認されている。
したがって、ESAの次のmission (ミッション)は、まずは火星の南極以外の地底湖を探すこと。そして、いつか、地下1,500mまでボーリングできるロボットを火星に送り込み、地底湖の水を採取すること。
火星の地下探検旅行は、夢のような話しだが、きっと、地下のどこかに、あのタコに似た火星人が平和に住んでいるかも知れない。 いよいよ火星人も現実味を帯びてきた。
(写真は添付のBBC Newsから引用)