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コロナのDNA、ヒト細胞のDNA:どちらにも重症化のカギが! (BBC-Health, April 14, 2020)

Image of coronavirus

 インフルエンザ、ヘルペス、新型コロナなどに感染しても、症状が現われない人もいれば、重症化する人もいる。

 新型コロナ感染については、感染者の 5人に 1人が重症化し、死亡率は推定 0.5 − 1%。(ただし、この数値は国ごとによって違うため、注意が必要。)

 そもそも、新型コロナウイルスは、直径 0.1 - 0.2 μmの球形で、表面に多数のスパイク (突起)が付いている。そのスパイク・タンパク質がヒト細胞の酵素「ACE2 (Angiotension Converting Enzyme 2)」受容体に結合し、ヒト細胞内に侵入、感染すると考えられている。

 このため、コロナ感染の重症化は、ACE2遺伝子の違いに関係している公算が大きい。これまで、「inborn errors of immunity (免疫力の先天異常、免疫不全」があると、特定の感染ウイルスに対して極めて脆弱であることが知られている。

DNA

 さらに、「新型コロナウイルス株 (coronavirus strains)」自体も、ヒトからヒトへと感染を繰り返している間に、DNA変異を起こしている可能性が高い。中国武漢から逃げ出したウイルスが、日本、ヨーロッパ、UK、USなどに渡って、その感染力をより「強力 (aggressive )」なものに変化させているとも考えられるという。

 Oxford大学の Rory Collins教授らは、ボランテイア50万人のDNA・医療カルテに、「新型コロナ感染データを加えて、「UK Biobank」を構築した。今後、このデータバンクが内蔵する膨大な情報データを分析することによって「特定ウイルスの感染重症化」のなぞに迫る。

 新型コロナ感染の重症化は、必ずしも高齢者に限られるわけではなかった。コロナ感染と一口で言っても、その症状の「severity (重症度)」は、「ヒトゲノム」のリスク・スコアや DNA異常、さらにはコロナウイルスの DNA変異が関与している可能性が高い。 

                           (写真は添付のBBC Newsから引用)

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