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ロンドンのロンドン子のロンドン風邪:その原因は意外だった! (BBC-News, January 9, 2020)

Lungs

 Londonは、ビッグ・ベン、テムズ川などが有名。しかし、Londoners (ロンドン子)は「London throat (ロンドン風邪)」に苦しめられている。

 鼻水・咳が止まらず、喉の痛みが続く。これは、一般的な風邪の症状だが、徐々に、その症状が悪化して、肺炎 (pneumonia)、気管支炎(bronchitis)かと思われるほど深刻な症状になる。

 King's College London の Dr Liza Selleyらの研究グループは、この「London throat」を調べた結果、原因はなんと自動車のブレーキパッドの摩耗ダストだった。摩耗ダストに含まれる金属バナジウム(vanadium)が肺に吸い込まれて、免疫システムが無防備になっていた。

Bacteria infecting a macrophage 

 人の体は、微粒子や細菌が侵入しても、血球の一種「macrophases (マクロファージ)」が、これを捕食、消化して無害化することができる。しかし、マクロファージが、ディーゼル車の排ガスやブレーキパッドに含まれる金属バナジウムに曝されると、その免疫力は急減する。Dr Selleyらは、このことを実験的に確かめた。

 つまり、交通量の多い幹線道路近辺の住民は、肺の免疫システムが無防備の状態になりがちだったのだ。

 これでは、気道あるいは気管支がいくら微粒子・細菌などの侵入をキャッチし、これを排除しようと咳を繰り返しても、ムダ。すでに、敵は本陣を占拠し、肺感染症 (inflammation of lungs)、呼吸器疾患(respiratory infections)を起こしていた。 

おわりに:目に見えない小さなホコリといえども、決して軽視できない。それが体にとってどんなに恐ろしい毒(病気を誘発し、死を招く原因)なのか、まだまだ分からないことがたくさんある。医療関係者は驕(おご)ってはいけない。医学が十分に進歩したとは、とても言えないからだ。

               (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com