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渡り鳥の目には地球の磁場が見えた!:驚くべき、そのメカニズム (BBC-Science, June 24, 2021)

Robin

 6月の天候は異常だった。カナダが熱波に襲われ、ドイツで大雨が降って洪水となり、フランスでは雹(ひょう)が道路を埋め尽くした。そして、沖縄が集中豪雨に見舞われる一方で、北日本はカラ梅雨。さらに、UK、ロシアでは、異常気象の被害が見られないものの、インド型(デルタ株)コロナウイルスが猛威を振るう。

 

 世界中が異常気象、Covid-19、不安定な政情に振り回されながらも、時間は刻々と過ぎてゆく。あと、3ヶ月も経てば、また、北のシベリアから白鳥や雁が飛来するのだ。

 

 渡り鳥 (migratory birds)たちは、どうやって方角を知り、夜も昼も、雨天のときも、間違いなく飛び続けることができるのだろうか。

 一説によると、渡り鳥には「Earth's magnetic field (地球の磁場)」を感知できる能力があるとも、星座を読み取る能力があるとも言われて来た。

 

 ところが、Oxford大学の Peter Hore教授らの研究グループは、渡り鳥の一種「European robin (ヨーロッパコマドリ)」について調査研究を重ねた結果、ついに、その秘密は、渡り鳥だけが持つ、目の網膜 (retire)の特殊な働きに隠されていることを突き止めた。(研究の詳細は科学雑誌「Nature」に発表。)European robin

 光が目の奥の網膜に当たると、「cryptochrome molecule (クリプトクロム分子)」内で電子 (electrons)を励起し、ごく短時間ながら「high energy radical (高エネルギー遊離基)」を発生させる。実は、これが極めて感度の高い「magnetic compass (磁気コンパス)」の働きをしていると考えられると言うのだ。

 つまり、渡り鳥には、磁場の方角 (南北の方位)が見えることになる。

 

 ただし、この「living compass (生きたコンパス)」のメカニズムを十分に解き明かすためには、さらに研究が必要とのこと。

 

おわりに:人間が磁気コンパスを発明したからたと言って、威張ることはできなかった。渡り鳥には、人の姿ばかりか、磁場も見えていたのだ。地球上のどこかに、人間の心だって見える動物が存在するかも知れない。

                         (写真は添付のBBC Newsから引用)

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