豪州で最大の、新種の恐竜:名付けて「南のタイタン」! (BBC-News, June 6, 2021)
「恐ろしい竜」を縮めて「恐竜」。しかし、本当は竜ではなくて蜥蜴 (トカゲ)。「dinosaur (ダイナソア)」のことだ。
この語はギリシャ語の「deinos sauros」すなわち「terrible lizard (恐ろしいトカゲ)」または「fearfully great lizard (恐ろしく巨大なトカゲ)」が、ラテン語「dinosaurus」で一つの語として表記されるようになり、やがて英語で「dinosaur」と呼ばれるようになったもの。
恐竜には「Tyrannosaur (ティラノサウルス)」のように、頭と口と牙が発達した肉食性の獰猛な暴れものもいれば、高い木の葉を食べるように進化した首の長い草食性の「Titanosaur (ティタノサウルス)」も、地球上をのし歩いた。
さて、2007年にオーストラリア西部Queensland (クイーンズランド州)の「South-West Queensland」の農場で発見された恐竜の化石は、これまで見たこともなかったものだった。幸い保存状態が良く、多くの部位の化石がほとんど無傷 (intact)で発掘された。
その姿を復元すると、長い首と長いしっぽ、それに柱のように太い脚、体長約 30m、身の丈 6.5mと、バスケットボール・コートが埋まる大きさだった。
明らかに、およそ 9,200万年前〜9,600万年前の「Cretaceous Period (白亜紀)」に
地球上に生息していた「sauropods (竜脚類)」の仲間だ。
しかし、研究者らが3Dスキャンで詳しく化石を分析し、同類の
・Wintonotitan:ウイントノティタン
・Diamantinasaurus:ディアマンティナサウルス
・Savannasaurus:サバンナサウルス
と比較しても一致しなかった。結局、この恐竜の化石は、これまでオーストラリア大陸で発見された恐竜としては、最大の新種であるとの結論に至った。
そこで「Australotitan Cooerrensis (アウストラロティタン・クーペレンシス)」と命名された。「southern titan (南のタイタン)」という意味だ。
なお、オーストラリア大陸では、まだまだ多くの恐竜の化石が発見される可能性が高いという。
おわりに:恐竜の化石は、かって地球上に巨大な生物が生息していたことを示す証拠だ。しかし、それでも、恐竜が生きたことを信じない人々がいると聞く。恐竜よりも、その妄信のほうが、はるかに恐ろしい。
(写真は添付のBBC Newsから引用)