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アメリカ南西部の干ばつでダムが危機的状況:雨乞いにすがる! (BBC-News, June 11, 2021)

Lowe water levels in Lake Mead. Photo: 9 June 2021

 USのネバダ (Nevada)は、自然に恵まれた州だ。森の中に、美しい「Lake Tahoe (レイク・タホー)」がひっそりと佇む。それは、同じ湖と言いながら、観光バスの中からもよく見えない「霧の摩周湖」とは、比較にならないスケールだ。

 そして、騒々しい Las Vegasの東約 40kmには、満々と水をたたえる US最大の人造湖「Lake Mead (ミード湖)」がある。

 

 この「Lake Mead」は、「Great Depression (世界恐慌)」が 荒れ狂った1930年代に、100人以上の工事犠牲者を出しながら、コロラド川をせき止めて造った「Hoover Dam」によってできたものだ。

 これまで、貯水湖の水は、US南西部一帯の住民に供給され、同時に水力発電で生み出した電力 (定格出力200万kW)が Arizona, California, Nevadaに送られて来た。

 

 その水面が下がり始めたのは2000年の頃。近年はその下がり方がひどくなり、この数週間、「severe drought (深刻な干ばつ)」に見舞われると、ダム湖の岸辺が露わになるほど、いっきに水面を下げた。その下げ幅は「New York City’s Statue of Liverty (自由の女神像)」の高さにほぼ匹敵する43m。専門家は、気象変動の影響が大きいと見る。

 もちろん、ダムの発電出力は 25%減まで落ち込んだ。

 

 Las Vegas市当局は、節水のためとの理由で,誰も利用していない、または歩いていない芝生「non-function turf」あるいは「useles grass」(の水やり)を禁止すると発表。

 

 また、Utah Governor (ユタ州知事)Spencer Coxは、州民に対して雨乞いを促す騒ぎとなった。

 

謝辞:この一文をまとめるに当たって、以下の優れた「The Guardian」の記事も参照した。ここに記して謝意を表したい。

 

The Guardian: June 10, 2021

・Lake Mead: largest US reservoir falls to historic low amid devastating drought

 

おわりに:貧富の差の激しい社会では、どんなに水不足でも、広大な庭に水を撒き、自宅のプールの水を毎日入れ替える階層が存在する。節水を求められるのが、実質、一般庶民だけに限られるとあっては、なんとも やるせない。

                        (写真は添付のBBC Newsから引用)

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