ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

ネス湖:ゆっくりと湖底に沈むのは、ネッシー? (BBC-News, January 25, 2019)

https://ichef.bbci.co.uk/news/976/cpsprodpb/0D7C/production/_105325430_lochnessnew.jpg

 ネス湖 (Loch Ness)は、Scotland北部「Highland (ハイランド)」に静かに佇(たたず)む淡水湖。東西に長さ約 37km、最大幅 2.7kmと細長く、水深は最大 271m。湖面の広さは 56.4km2と摩周湖の約3倍だ。


 そのネス湖で不思議な水の動きが観察されるという。まるで、なにか巨大なものがゆっくりと湖底に沈み込むような水の動きがあり、「great, majestic waves (厳かで、壮大な波紋)」が現われて、それが、周りの湖水に広がっ行く。
 いったい、これは何か。

https://ichef.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/14214/production/_105325428_lochnessripples.jpg

 ネス湖の研究家 Mr Adrian Shineはソナーを使って、1日24時間、約 1ヶ月、この水の動きを観測した。その結果、水底に沈み込んで、摩訶不思議な波紋を起こしているもの正体は、「thermocline (サーモクライン)」だった。
 サーモクラインは「水温躍層」とも呼ばれ、湖水・海洋で温度がほぼ一定に保たれている表層のこと。その層の下では、水温が急激に低くなる。

 「The Scottish Association for Marin Science (スコットランド海洋科学協会)」の海洋物理学者Mark Inall教授は、ネス湖の現象を次のように説明する。

 ネス湖に強い南西風が吹き付けるとネス湖表層 (厚さ約 20m)の暖かい「thermocline」が、湖の北東端Invaness (インヴァネス)に向かって押し流され、行き場を失った「thermocline」は湖底に沈み込む。すると、湖底の冷たい水が、逆に、ネス湖の南西端 Fort Augustus (フォート・オーガスタス)に向かって動き出し、湖全体に流れの大循環が起きる。このとき、「thermocline」が沈み込んだ水面には、波紋が現われ、それは、約1km/hの速度で、ごくゆっくりと、周りに広がってゆくという。

 ネス湖は、今でも不思議がいっぱい。
 
                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com