スーパーフード:栄養豊富で、健康に欠かせない食品とは! (RTE-News, Mar 31, 2021)
「superfood (スーパーフード)」と言うと、小さなパッケージで販売されている健康食品のイメージ。しかし、「superfood」の科学的な定義は存在せず、一般には、健康維持に欠かせない栄養素が豊富な食品を指す。
今や「superfood」は、栄養バランスの取れた食生活の一役を担うまでになっている。
なかでも、RTEが注目するのは次の 3品目だ。
1.Seaweed:海藻
欧州・北米で日本食、寿司 (sushi)ブームが起きる以前の、数十年前まで「海藻(seaweed)」は見向きもされなかった。ほとんどの子どもは、板海苔(のり)を嫌った。
しかし、Waitrose & Partnersの「The Food and Drink Report for 2021」によれば、「superfood (スーパーフード)」の代表格が「seaweed (海藻)」だ。
その理由として、コンサルタント栄養士の Ms Sophie Medlinが指摘するのは、海藻に含まれる「iodine (ヨウ素)」。ヨウ素は「thyroid function (甲状腺機能)」に欠かせない成分であり、これが不足すると「infertilit y(不妊症)」を招きかねない。
さらに、海藻は繊維質 (fibre)、抗酸化物質 (antioxidants)やミネラルも豊富だ。
のり巻き寿司 (sushi)として、あるいはスープや炒めもの (stir-fries)に加えても、塩の代わりの調味料 (seasonings)として利用することがお勧めだ。
2.Ferments:発酵食品
自家製の「ぬか漬け」もオツなもの。これをつくる行程 (process)が「心の癒やし (therapeutic)」になり、できあがったものは「美味しく(tasty)」、さらに腸にとっても「有益 (beneficial)」だ。
発酵食品 (fermented food)は「gastroinstinal tract (消化管)」を通って「colon (大腸)」に行き着くが、「microbiome (腸内細菌叢)」の善玉菌と悪玉菌のバランスを整えるという大仕事をやってのける。
なお、発酵食品として知られているものに
・sourdough:サワードゥ (パンの一種)
・kimchi:キムチ
・tempeh:テンペ
・kombucha:コンブチャ
3.Fibre:繊維質
この数年、肥満や糖尿病が気になる人に、「low cab diet (低炭水化物ダイエット)」、「keto diet (ケトジェニック・ダイエット、糖質制限ダイエット)」の人気が出て、「wholegrain (全粒穀物)」や「fruit & vegetables」も「fibres (繊維質)」も影を潜めた。
しかし、ようやく、腸の健康が見直されて、ダイエットが変わりつつあるという。fibre (繊維質)には、食欲 (appetite)を抑える働きがある他に、血糖値を安定させ、腸の健康にも大事や役目を果たしていることが分かってきた。
ただし、そうかと言って、スーパーフード専門店あるいは健康食品店に足を運んで、高価な商品を買い求めることなど不要。それよりも、バランスの取れた食生活を心掛けるとともに、カボチャの種(たね)やナッツ類、フルーツ・野菜をたくさん食べること。
そして適度な運動を続けて、スイーツ・お酒は、ほどほどにする。健康の秘訣はこれに尽きる。
おわりに:どんなに優れた薬、スーパーフードであれ、摂り過ぎては体に毒。なにごとも「ほどほど (moderate)」が一番だ。しかし、「言うは易し、行なうが難し (easier than done.)」。昔から「中庸」の精神が尊ばれながら、実現できた人物の少ないことが、その難しさを物語る。
(写真は添付のRTE Newsから引用)