乾燥肌が癒やされ、ピカピカに若返る:その「魔法のオイル」とは? (RTE-News, January 6, 2021)
『小さいときは、バラの木とそっくり。でも、星にたくさん育つと、星が破裂してしまう』。サン・テグジュペリは「星の王子さま」のなかで、「baobab (バオバブ)」をこのように書いた。
しかし、「baobab」を「baw-bab」と発音するのは Americansで、British pronouciationでは「bei-uh-bab」となる。
さて、それはどうでもいいことだが、「星の王子さま」に描かれた3本の大樹「baobab」は、小さな星をがんじがらめに締め付けている。
「baobab」の樹など見たこともなかった私は、学生時代に、その本を読んだとき、「バオバブ」と言っても、それはサン・テグジュペリが考え出した「架空の木 (mythical trees)」かと思っていた。
ところが、後になって、「バオバブ」とは、地球上で実際に生えている木と知って、ずいぶんと驚いたものだ。以下の Africaの国でよく育つという。
・Kenya
・Malawi
・Zambia
・Senegal
・Gambia
・Mali
「baobab」の実は、栄養価に優れているため「Tree of Life (生命の樹)」として知られる。アフリカの女性は、その種(たね)を圧搾してとれる「baobab oil (バオバブ・オイル)」を、数百年前からスキンケアに利用してきた。
「baobab oil」には「linoleic acid (リノール酸)」、「omegas 3,6, and 9」、「vitamins B and C」が豊富に含まれる。
だから、「baobab oil」は「dry and sensitive skin (乾燥・敏感肌)」に効果があり、また「psoriasis (乾癬)」、「andeczema (アトピー性皮膚炎)」にも治療効果が期待できる (ただし、これらの症状で悩んでいる人は、一度、掛かりつけの医師または皮膚科の専門医に相談した上で、使用することが望ましい)。
寒い北風にさらされて、冬はどうしても「dehydrate skin (乾燥肌)」になりやすい。こんなとき、あるいは「acne (にきび)」などの「inflamed skin (炎症性肌)」には、「baobab oil」は理想的なスキンケア・オイルだという。
でも、使用に当たって、ちょっとだけ注意が必要だ。まず、毛穴が塞がらないように、一度にたくさん付けすぎないこと。それに、初めて使用する際には、肌の一部に試し塗りをして、赤みなどの反応が現われないことを必ずチェックすること。
なお、お化粧落としのクリーナーあるいは「serum or moisturiser (美容液または保湿剤)」としてもお勧めとか。
「baobab oil」の使い方は次のとおり。
“To apply it, rub a few drops between the palms of your hands to emulsify the oil. You can then gently press it onto your face and neck.”
[ 手のひらにオイルを数滴落として、これを両手ですり合わせ、エマルジョンの状態にする。次に、その手で顔や首を優しく押さえつけるようにする。]
さあ、これで、あなたの肌は、きっとバオバブのエキスを吸って「rejuvenate (若返り」、「brighter and more radiant look (ピッカピカに輝く)」に違いない。
おわりに:一口で「バオバブ・オイル」と言っても、その製造・販売メーカー、品質、価格は色々。注意が必要なことは言うまでもない。また、そのオイルがどんな人の肌、どんな状態の肌にも、スキンケア効果があるとは考えにくい。十分にチェックした上で使用すること。
[参考]
サン=テグジュペリ作、内藤濯 訳:星の王子さま、岩波書店、1953
(写真は添付のRTE Newsから引用)