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土星には月が何個ある?:新たに20個が発見された! (BBC-Science & Environment, October 7, 2019)

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 太陽系がこの宇宙に誕生したのは、約46億年前。その初期の「原始太陽系 (early Solar System)」では、ほぼ 9つの惑星ができあがっていたが、その後長い時間にわたって無数の塵の塊 (微惑星)が互いに衝突しては分離・合体を繰り返し、次第に、現在のような太陽系を構成するようになる。

 しかし、全くの偶然に、「comets (彗星)」、「asteroids (小惑星)」が、木星 (Jupiter)や土星 (Saturn)のような巨大な惑星の近くを通過すると、その惑星の重力に捉まって、その惑星の「衛星 (satellites)」すなわち「月 (moons)」になることもあった。
 
 これまで、天文学の教科書では、木星には月が79ヶあり、土星には62ヶがあるとされて来た。
 ところが「The Carnegie Institution for Science (カーネギー研究所)」の Dr Scott Sheppardらの研究グループが、2004 - 2007年にかけてハワイのスバル望遠鏡によって観測したデータをコンピュータ解析した結果、土星には、さらに20ヶの月が周回していることを突き止めた。いずれも直径約5kmの大きさで、このうち17ヶの月は土星の周りを「逆行運動 (retrograde motion」し、残りの月は「prograde motion (順行運動)」する軌道をとっていた。

 さらに、順行運動する 2つの月は、土星の周りを約2年掛けて1周するが、約 3年以上掛かるものもあり、逆行運動の月の周期もバラバラで、軌道の「傾斜角 (inclination of angle)」も違っていた。なお、新たに発見された土星の月は、傾斜角によって大きく 3つの「clusters (グループ)」に分類されることも分かった。
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 このように、月の軌道を詳しく調べることによって、個々の月がどこから来たのか、あるいは土星が形成され始めた原始太陽系の状況が明らかになるという。

 今回特定できなかったが、土星には直径 1km程度の月が周回している可能性もあるとされる。ただし、その観測には、スバル望遠鏡よりもさらに大型の望遠鏡が必要とのこと。

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                                                                      (写真は添付のBBC Newsから引用)

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