「高潮」と「豪雨」のダブルパンチで:UK・欧州「複合洪水」に沈む! (BBC-Science & Environment, September 18, 2019)
気候変動 (climate change)は地球温暖化 (global warming)をもたらした。そして、氷河・極地の氷が急速に溶け出し、海面が上昇し、台風・ハリケーンの規模が大きくなった。こうして、世界の気象は、完全に狂ってしまった。
Reading大学の Dr Emanuele Bevacquaらの研究チームは、コンピュータ・シミュレーションによって、今後6年間の気象変化を予測し、これまで、誰も考えもしなかった事象(events)の発生リスクが高まることを明らかにした。
それは、発達した低気圧がもたらす「storm surge (高潮)」と「heavy rainfall (豪雨)」が、同時に発生し、これによって洪水被害が拡大する「compounding flooding (複合洪水)」だった。
このとき、河川は大雨で水嵩(みずかさ)が増しているのに、海に流れ込む水の量が制限されるため、沿岸部の洪水被害は長引いてしまう。
今後、「compounding flooding (複合洪水)」の発生リスクが高くなると予想される地域は、以下のとおり。
・バルセロナ湾岸 (Spain)
・アルジェリア沿岸
・リヨン湾岸 (France)
・トルコ南部沿岸
・オランダ
・ドイツ北海沿岸
・ノルウェー西部沿岸
また、Englandでは、Cornwall Peninsula (コーンウォール半島)の
・Bristol Channel (ブリストル海峡)沿岸
・Devon
・Cornwall
なお、日本では、UK・ヨーロッパ諸国より、もっと深刻だ。高潮、豪雨に加え、夏から秋にかけて矢継ぎばやに襲来する台風がある。
さて、「decision-makers (政策決定者たち)」は、この3攻撃を同時に、しかもまともに受けたときの災害に対して、どのような「strategies (名案)」を考えているのだろう。
まさか、得意の「想定外 (unexpected)」を連発して、責任逃れ、ごまかし、逃げ切りを図っているとは思えないが。
(写真は添付のBBC Newsから引用)