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北極圏で前代未聞の大規模「山火事」発生:「白熊」のっそり! (BBC-News, August 2, 2019)

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 満天の星空にオーロラが妖しく揺らめく極北の地。そこは、北緯60度33分より北の「北極圏(The Arctic Circle)」だ。
 夏には太陽が地平線に沈まない日もあるが、逆に、冬になると、太陽が地平線から現われない日もある極寒の気候の地だ。

 その北極圏で異常事態が発生している状況を、7月25日、NASAの観測衛星が捉えた。北シベリア、北スカンジナビア、アラスカ、グリーンランドの各地で「火の手」が上がり、煙がもうもうと立ち上っては渦を巻いている画像だった。

 「The Copernicus Atmosphere Monitoring Service (コペルニクス大気観測サービスCamps)」のDr Mark Parringtonによると、今年の夏に、相次いで北極圏内に発生した「山火事 (wildfires)」は「unprecedented (前代未聞)」の規模。
 例年に比べて気温が高かったせいもあるが、風が強く吹いた。そこに「lighting (雷)」が多発したため、乾燥した草木に火が付き、その火は、またたくまに燃え広がって、永久凍土の大地をなめ尽くして行った。

 永久凍土は、数千年の年月の間、ピート(泥炭)、メタンガスが眠って来た場所だ。これに一旦火が付くと、なかなか消し止めることが難しい上に、想像を絶する量の温暖化ガスが発生する。
 Campsは、6月に発生した北極圏内の山火事だけで、すでに、推定5,000万トンのCO2が排出されたとみる。これはスウェーデンの年間CO2排出量に匹敵する値だ。

A fire spreading through the forests of Siberia

 山火事は大量の粒子状物質を大気中に拡散させ、北極圏北部の、氷で覆われた地に黒く降り注いでは、その氷の溶解を早める。
 こうして、地球温暖化は、温暖化を加速・増幅させる。

 これは、当初から分かっていたことだ。

 なお、北の白熊Russiaは、すぐに、山火事などには動じない。
 その理由に驚く。
 山火事の消火活動に掛ける経費が、山火事で失うものよりも大きいと判断したためだと伝えられる。ただし、この消火活動の遅れが災いし、煙は、西シベリアの都市「Tyumen(チュメニ)」を覆いつくし、街は視界が悪くなるほどのスモッグで包まれた。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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