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丘 (hill)だと思っていたら:そこは山 (mountain)だった! (BBC-News, December 5, 2018)

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 Wales北東部の山岳地帯「Snowdonia」に、標高2,014ft (614m)の「Foel Penolau (フォエル・ペノロー)」と呼ばれる丘 (hill)があった。都民に親しまれている八王子市の「高尾山 (標高599m)」と同じような高さだ。
 ところが、イギリスでは「山 (mountains)」に分類されるためには、山頂の高さを含めた、次の2つの条件を満たす必要がある。

1.山頂 (summit)の標高が2,000ft (609.1m)を越えること。
2.山の地形、すなわち、山頂と次の峰を結ぶ稜線 (ridge)上の「鞍部 (col)」の標高が重要で、山頂と鞍部の標高差が 98ft (29.9m)以上であること。

 「col」とはラテン語「collum」に由来し、山の「首根っこ」と言う意味だ。Welsh (ウェールズ語)では「bwlch」、英語では「saddle」とも呼ばれる。

 さて、「Foel Penolau (フォエル・ペノロー)」は、標高に関しては基準値以上にあったものの,、条件2については85ft (26m)どまりで、山 (mountains)と見なされてこなかった。
 ところが、「Foel Penolau」の「首根っこ (col)」には、礫岩 (boulders)がゴロゴロしていて、それがいつ谷底に落ちてもおかしくない状態だった。
 それに、これまで、山の標高は、飛行機から撮った空中写真による「photogrammetry (写真測量)」で測定されてきた。この測量誤差は9.8f (3m)。

 そこで、2人の測量士 Mr Myrddyn Phillipsと Mr Aled Williamsは、高精度の高度計「Trimble GeoXH 6000」を使って、改めて「Foel Penolau」の標高ならびに山頂と「col」の落差を測定した。この最新型高度計の誤差は 10cmの優れもの。

 すると、Mr Phillipsの「gut instinct (直感)」はみごとに当たった。「Foel Penolau」山頂の標高は2,014ft (614m)、「Drop from col to summit (山頂-鞍部間の落差)」は104.6ft (32m)であったのだ。これで、「Foel Penolau」は「hills (丘)」から「mountains(山)」に格上げになって、めでたく、イギリスの山のリスト「List of Hewitt mountains」に登録された。 
 その山頂からは、Walesの町「Porthmadog (ポルスマドグ)」、「Blaenau Ffestiniog (ブライナイ・フェティニオグ)」が一望できるという。

https://ichef.bbci.co.uk/news/695/cpsprodpb/1000F/production/_104615556_foelpenolaumap.jpg

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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